明治安田生命Ｊ１リーグも残り3試合となり、優勝争いはいよいよクライマックスを迎えている。
浦和がＡＦＣチャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）決勝に進出したことで、浦和vs鹿島の一戦はすでに5日に消化済み。この試合で勝利を収めた鹿島が2位の川崎Ｆに勝点7差を付けており、今節、Ｇ大阪と対戦する川崎Ｆが敗れた場合は、鹿島の2年連続優勝が決定する。
鹿島の優勝を食い止めたい川崎Ｆは、ホームにＧ大阪を迎える。前節は柏に勝ち切れず、連勝が3でストップした。鹿島との差を詰めるためにも、勝利こそが求められる一戦。持ち前の攻撃スタイルを貫き、勝点3を確保したい。一方のＧ大阪は7試合勝利から見放されており、苦しい戦いが続く。前節も勝ち越し点を奪えずに仙台と引き分けた。失点が増えているだけに、守備の安定を取り戻したいところだ。
ＡＣＬ出場を目指す3位のＣ大阪は、勝点2差で5位の横浜FMとの直接対決を迎える。ルヴァンカップの優勝で勢いに乗るなか、その良い流れを今節につなげたいところ。一方の横浜FMは勝てば3位に浮上する可能性がある。前節は磐田に競り負けただけに、2失点を喫した守備の修正を図りたいところだ。
4位の柏と6位の磐田の対戦も、ＡＣＬ出場を目指した直接対決となる。4戦未勝利の柏は、2試合連続ゴール中のハモン ロペスがカギを握る。磐田は6試合負けなしと好調を維持。前節2ゴールを奪った川又 堅碁が今節も重要な役割を担いそうだ。
残留争いも大詰めを迎えている。最下位に沈む新潟は、15位の甲府との重要な一戦に臨む。現在3試合負けなしで踏みとどまる新潟は、残り3試合に勝利することが最低条件。もっとも今節勝利しても、神戸と戦う16位の広島が勝点3を手にすれば、降格が決定する。状況は苦しいが、可能性ある限り全身全霊で戦うほかない。甲府も残留を成し遂げるためには勝利が求められる。2連敗中と状態はいいとは言えないなか、2試合で5失点喫した守備の修正がポイントとなるだろう。
17位の大宮は緊急登板となった石井 正忠監督の初陣に。昨季、鹿島を優勝に導いた名将が、いかなる采配を見せるのか。9試合勝利なしと状況は厳しいが、勝者のメンタリティを備え持つ石井監督の手腕に注目したい。仙台は前節に引き分け、残留を確定。もっとも4試合勝ちがなく、流れはいいとは言えない。ここ2試合は攻撃が湿りがちなだけに、前線の奮起が求められるところだ。
16位の広島はアウェイで神戸と対戦。現在3連敗中と苦しい戦いが続くなか、残留のためには勝利こそが求められる。3試合連続完封負けと課題を抱える攻撃面の修正を図りたい。神戸は前節、撃ち合いを制して甲府に勝利。その試合で2ゴールを奪ったハーフナー マイクが今節もカギを握りそうだ。
14位の清水と13位の札幌の直接対決も興味深い。札幌は勝てば残留が決定。清水も勝利を手にすれば、残留に大きく前進する。もっとも清水は6戦未勝利で、その間、わずかに1ゴールと得点力不足が深刻だ。守備陣の奮闘で粘り強く勝点を積み上げているが、得点を奪えないようだと今節も苦戦は免れない。一方の札幌は前節、鹿島に敗れたものの、状態は悪くない。好調を維持するジェイのパフォーマンスが今節も重要なカギを握りそうだ。
鳥栖vsFC東京は中位に留まるチーム同士の戦いに。前者は前節、最下位の新潟に惜敗。後者は5試合勝利なしと、苦しい戦いが続く。ともに優勝、降格のかからないチーム同士の戦いだけにモチベーションを見出しづらいが、来季につながる戦いを示したいところだ。
■試合データ
鹿島vs浦和
仙台vs大宮
柏vs磐田
川崎ＦvsＧ大阪
横浜FMvsＣ大阪
新潟vs甲府
神戸vs広島
鳥栖vsFC東京
清水vs札幌
