酷暑での連戦が続く明治安田生命Ｊ１リーグは、5日に第20節の9試合が開催される。
勝点44で首位をひた走る広島は、ホームに湘南を迎える。前節はパトリックの2ゴールなどで横浜FMに4-1と快勝。3試合ぶりの白星を手にし、再び勢いが生まれている。対する湘南も、4戦負けなしと好調を維持する。前節、2ゴールと結果を出した新加入の山﨑 凌吾のパフォーマンスに注目が集まる。
広島を勝点7差で追いかける2位のFC東京は、ホームに神戸を迎える。前節は鹿島に逆転勝利を収め、したたかに勝点3を手に入れた。富樫 敬真やリンスが調子を上げており、攻撃の駒が増えたのは好材料。堅い守りも健在で、今節も安定した戦いを示すだろう。対する神戸も5位と好位置につける。ただし、Ｃ大阪と引き分けた前節に引き続き、イニエスタが不在となる。高いクオリティを備える主軸を欠くなか、他の攻撃陣の奮起が求められる。
川崎Ｆvs横浜FMの“神奈川ダービー”も今節の注目カードとなる。ともに攻撃スタイルを標榜する両者の一戦なだけに、エキサイティングな戦いが繰り広げられるだろう。川崎Ｆのパスサッカーが勝るのか、横浜FMのリスクを負った攻撃サッカーが上回るのか。多くのゴールが生まれる可能性は高い。
4位に浮上した札幌は、ホームで柏と対戦。前節は都倉 賢の決勝ゴールで3-2と長崎に競り勝った。ここ数試合は得点力不足に悩まされていただけに、3得点を奪えたのはポジティブな材料だ。一方の柏は4連敗で15位に沈む。監督交代後も状況は好転せず、気付けば降格圏が背後に迫っている。失点の多さが気がかりで、ここ2試合はゴールも奪えていない。質の高いタレントは揃うだけに、チーム一丸となってこの苦境を乗り越えたい。
2連勝で7位に浮上した浦和は、ホームに長崎を迎える。2試合で6得点と攻撃陣が好調で、なかでも3試合連続ゴール中の興梠 慎三の出来が、今節も大きなカギを握りそうだ。対する長崎は14位と苦しい戦いが続く。前節も土壇場のゴールで札幌に敗戦。3失点を喫した守備の修正が急務となっている。
3連勝中の清水は鹿島の本拠地に乗り込む。加入後にすぐさまフィットしたドウグラスが攻撃陣を牽引しており、この頼れるストライカーにかかる期待は大きい。鹿島は2試合勝利がなく、9位に留まる。前節はFC東京に逆転負け。隙を見せた後半の戦い方を修正したいところだ。
磐田はホームに仙台を迎える。4試合連続引き分けと、もどかしい戦いが続く。大久保 嘉人が加入したものの、課題の得点力不足は解消されていない。いかにこの苦境を乗り越えていくのか。名波 浩監督の手腕に注目が集まる。一方の仙台も、ここ2試合は勝利がない。前節は最下位の名古屋に白星を献上。攻撃の形は作れているだけに、隙を見せた守備組織の再整備が求められるだろう。
17位に沈む鳥栖は、ホームでＣ大阪と対戦。現在6試合勝利がなく、この間わずか1得点とゴール欠乏症に陥っている。フェルナンド トーレスという大砲を備えているだけに、このタレントを生かす戦いをいち早く確立したいところ。Ｃ大阪も5試合未勝利と元気がない。それでも清武 弘嗣ら怪我人が徐々に復帰し、戦力は整いつつある。目に見える結果を手にし、再び上位争いに名乗りを上げたい。
名古屋vsＧ大阪も重要な一戦となる。18位と16位。残留争いに苦しむ両者の直接対決は生き残りをかけたサバイバルマッチとなるだろう。名古屋は前節、仙台に競り勝り、16試合ぶりの白星を手にした。新戦力の加入で守備が安定し、攻撃面にもいい形が生み出されている。状態は確実に上向いているだけに、今後の戦いに期待が持てそうだ。一方のＧ大阪も監督交代を機に好転の兆しを見せている。2試合連続引き分けと結果はついてきていないが、流れは悪くない。この重要な一戦で宮本体制初勝利を手にできるか。
■各試合の見どころをチェック
札幌vs柏
名古屋vsＧ大阪
鹿島vs清水
浦和vs長崎
FC東京vs神戸
川崎Ｆvs横浜FM
磐田vs仙台
広島vs湘南
鳥栖vsＣ大阪
