Jリーグ企画戦略ダイレクターの小林 祐三です。 Jユースカップは、いよいよ明日決勝戦を迎えます。
ここまでの大会を振り返ると、地域クラブの育成力を示した奈良クラブユースがベスト8に進出し、注目を集めました。これは、独自の育成路線を推し進めた一つの成果と言えるでしょう。
また、決勝進出の2クラブには、12月に開催されるJリーグインターナショナルユースカップへの出場権が与えられることもあり、各クラブの本気度は非常に高く、オーバーエイジ枠の活用も多く見られました。このオーバーエイジ枠に選ばれた高校三年生と真剣勝負できる環境は、出場した高校一年生や中学三年生にとって、かけがえのない貴重な経験になったはずです。
明日の決勝戦は、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグWESTで3位につけるサンフレッチェ広島F.Cユース(以下、広島)と、同EAST首位を走る鹿島アントラーズユース(以下、鹿島)の対戦となります。
準決勝で広島はベガルタ仙台ユースと対戦しました。フィジカルの優位性を活かしつつ、3-4-2-1の2シャドーが効果的にボールを引き出し、序盤からチャンスを量産。相手の時間帯になっても焦れずにうまく凌ぎ切り、3-1で危なげなく勝利を収めました。
敗れたベガルタ仙台ユースは、テクニカルな選手が多く、チームの狙いが明確な好チームでした。準決勝のスタメンはDFライン4人中3人が一年生であり、今後の成長が非常に楽しみです。
対する鹿島はサガン鳥栖U-18と対戦。大会屈指の好ゲームとなったこの試合は、2-2からPK戦の末、鹿島が勝利を手にしました。
相手にペースを握られる時間帯でも、最後の局面で侵入を許さず、トップチームを彷彿とさせる「球際の強さ」と「巧みなゲーム運び」で自分たちのペースに引き戻します。PK戦では驚異的なメンタリティとシュート精度を見せつけました。
一方、サガン鳥栖は3バック+2ボランチで巧みにボールを前進させ、アタッカー陣が躍動しゴールに迫る、「仕組み」を感じさせる見事なフットボールを展開。大きなインパクトを残して大会を去りました。
名門同士が相まみえるJユースカップ決勝戦。非常にインテンシティの高いゲームが予想されます。厳しいプレッシャーの中で、一体誰が「違い」を見せるのか。
我々の予想を上回るような、素晴らしいプレーがたくさん見られることを期待しています。













