先週は天皇杯1回戦が行われたため、2週間ぶりの開催となる明治安田生命Ｊ３リーグ。序盤の5試合を終え、徐々に勢力図が明らかとなるなか、今節も重要なカードが目白押しとなっている。
首位の福島はホームにＧ大23を迎える。前節は相模原に引き分け、連勝がストップしたものの、攻守両面での安定感はリーグ随一。ベテラン、若手が上手く融合するなか、組織的なスタイルで首位堅持を狙う。対するＧ大23は開幕5連敗で最下位に沈む。しかも5試合無得点と、状態は深刻だ。育成が目的ではあるものの、勝つことで得られるものがあるのも確か。首位チームを撃破して自信を掴みたいところだ。
アウェイで沼津と対戦する2位の鹿児島は、3連勝と勢いに乗っており、福島に勝点1差に迫っている。藤本 憲明を中心とした攻撃の迫力はリーグ屈指。今節もこのストロングポイントを打ち出せるかが、試合のカギを握るだろう。一方の沼津も攻撃サッカーが身上。ここまで9得点は鹿児島の10に次ぐリーグ2位の数値だ。互いに得点力を備えたチーム同士の一戦。激しい打ち合いが期待できそうだ。
3位の秋田は琉球の本拠地に乗り込む。3連勝と勢いに乗っているものの、先週の天皇杯では苦杯をなめている。4連勝を達成するためには、“切り替え”がポイントとなるだろう。琉球も天皇杯でFC今治に敗戦。5得点を奪いながら5失点を喫し、PK戦の末に敗れた。持ち前の攻撃力を示しながら、守備の課題を露呈。こちらは“修正力“がテーマと言えそうだ。
4位の富山はアウェイで藤枝と対戦する。ここ2試合勝ちがなく、得点も奪えていない。上位を保つためにも負けられない今節は、攻撃陣の奮起が何より求められる。逆に藤枝は攻撃の迫力は備えているものの、リーグ最多13失点を喫する首位が課題。対照的なテーマを抱えるなか、勝利を手にするのは果たしてどちらのチームか？
前節、連敗を止めた長野はホームにＦ東23を迎える。浅野 哲也新監督のスタイルは着実に浸透してきており、状態は上向きだ。Ｆ東23も前節勝利を挙げ、11位に浮上した。注目は久保 建英。前節、初得点を挙げており、2試合連続ゴールなるか。大きな話題を振りまくこの高校生から、今節も目が離せない。
栃木はＣ大23とのアウェイゲーム。前節は終了間際の一撃で、沼津に競り勝ち2勝目を挙げた。ここまで無敗と安定した戦いを続けており、今節も試合巧者ぶりを示すはずだ。Ｃ大23にとってはいかに相手の隙を突けるかがポイントに。若さあふれる果敢なプレーを示し、初勝利を手にしたい。
前節、初黒星を喫した鳥取は、盛岡とホームで対戦。天皇杯でも鹿児島に敗れており、公式戦2連敗と状態は良いとは言えない。地力は備えているだけに、上手く立て直し、上位争いに踏み止まりたい。盛岡は前節藤枝に競り勝ち、今季2勝目を挙げた。攻撃面が良化してきたのは好材料。連勝を達成し、さらなる浮上を実現したい。
調子が上がらない北九州はYS横浜をホームに迎える。リーグ屈指のタレントを揃えながらも組織が上手く機能していない印象。格下相手ながら、10得点を奪った天皇杯の勝利が好転のきっかけとなるか。YS横浜は前節、Ｃ大23と引き分け、初の勝点を獲得。その良い流れを継続し、今季初勝利を目指す。
■各試合の見どころをチェック
藤枝vs富山
Ｃ大23vs栃木
福島vsＧ大23
長野vsＦ東23
沼津vs鹿児島
鳥取vs盛岡
北九州vsYS横浜
琉球vs秋田
※相模原は試合なし
