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【J1-1st:第12節】磐田 vs 市原レポート:西(磐田)の鮮やかなシュートで、大激戦を制した磐田。(04.06.13)

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6月12日(土)J1 1stステージ第12節
磐田 3 - 2 市原 (15:32/ヤマハ) 入場者数 13,519人
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 今節最注目の一戦は、期待通り、いや期待を大きく上回る大熱戦となった。そして、この試合を生で観戦した磐田ファンは、本当に幸せだった。

 心配された雨は上がったものの、非常に蒸し暑い天気となり、選手たちには厳しいコンディションだったが、立ち上がりから両チームの選手たちはペース配分を無視したかのような運動量で主導権を奪い合った。メンバー的には、市原は完全なベストメンバーであるのに対し、磐田はゴールランキング2位のグラウを出場停止で欠き、攻撃の核になっていた西もケガ。中山もベンチスタートで、前田、西野の若い2トップで臨んだ。
 ただ、西は、5月25日に右膝の半月板の手術を受けて、全治4〜6週間と診断されていたが、その後驚異的な回復力を見せ、昨日の紅白戦にも出場。桑原監督にジョーカーとしてベンチに入れる決断をさせるほどの動きを見せていた。

 試合開始からの激しい攻防は、ほぼ互角のまま推移したが、15分に市原が相手のミスをついて左サイドを崩し、村井の折り返しからマルキーニョスがニアポストに抜け目なく飛びこんで鮮やかに先制点をゲット。さらに、その後も市原が中盤でやや優位に立ち、自分たちのリズムを作ったが、今度は31分に磐田がワンチャンスを生かす。服部の左クロスをファーサイドに流れた西野が頭で折り返し、そこに前田が頭から飛びこんで同点弾。気迫も中身もハイレベルな攻防から、両チームとも質の高いゴールを決めて1-1。

 さらに磐田は、39分に福西の攻め上がりから良い位置でFKを得て、名波がGKの裏をかく見事なシュートを直接決めて、逆転に成功。けっして楽な展開ではなかったが、前半のうちに逆転してしまう勝負強さは、磐田ならではのものだった。

 後半は、先に磐田が攻勢に出て、1分と8分に決定的なチャンスを作ったが追加点を奪えず、前半と同様、流れは徐々に市原に傾いていく。その中で市原のオシム監督は、早めの仕掛けを見せ、15分にトップ下の羽生を19歳の工藤に代え、22分にはFWのサンドロに代えて長身の巻、DFの斉藤に代えてFWの林と、3トップにして攻勢を強めた。これに対して磐田の桑原監督も素早く対応し、その1分後に名波に代えて菊地を投入して4バックにシフトチェンジ。そして、26分に西野に代えて西を入れ、カウンター狙いの1トップとした。

 このあたりは、両チームの監督同士の采配勝負となったが、その面では完全にオシム監督の勝利。磐田は慣れない布陣にしたことで中盤のプレスが効かなくなり、やむなくDFラインも下がるしかなく、セカンドボールを拾われてますます押しこまれる形になってしまった。逆に流れを完全につかんだ市原は、パワープレーでプレッシャーをかけ、32分に巻のポストプレーから交代出場の工藤がJ初ゴールを決めて2-2の同点。まさにオシム監督のシナリオ通りだった。

 この時点で、勝ち越しの3点目を取れそうな雰囲気があるのはどちらかと言えば、明らかに市原のほうだった。磐田は切り札の中山を投入したが、全体に疲労が目立ち、押し上げが効かずに本来の攻撃の厚みが見られない。実際、38分の坂本の決定的なシュートなど、チャンスは市原のほうが多かったが、試合を決めたのは、戦術やチームプレーを超越した個人の力だった。

 その主役は、ベンチ入りすることさえ信じられないと言われた西。41分に中盤の左でボールを受けると、相手のプレッシャーが甘くなったところを見てドリブルで中央に切れ込み、そのまま前が空いた瞬間に迷うことなくミドルシュート。本人は狙いとは違うと振り返ったが、糸を引くようなシュートがゴール右上に鮮やかに突き刺さった。おそらく練習でもめったに入らないであろうシュートを、この場面で、しかも大きなケガからの復帰初戦で決めた西。それが、ただのまぐれとは思えない雰囲気と勝負強さを持っている選手だ。その後、磐田の守備陣が文字通り身体を張って守りきり、タイムアップの瞬間に磐田ベンチの選手たちがピッチに飛び出して、西を抱きかかえて大喜びした姿が、この勝利の意味するものを象徴的に物語っていた。

 J史上に残る大激戦を3-2で制した磐田は、2年半ぶりの市原戦勝利で、2位横浜との勝ち点3差を守り、優勝に向けて大きなハードルをひとつクリア。一方の市原は、優勝の可能性が完全に消えてしまったが、試合内容は胸を張れるもの。この悔しさは、ぜひセカンドステージに生かしてほしいものだ。

 もしも、磐田がこのままファーストステージに優勝すれば、間違いなく西の一発は伝説のゴールとして語り継がれるはず。それを目の当たりにできた人は、たとえいつもの2倍のチケット代を払ったとしても、安いと感じられたことだろう。

以上

2004.6.13 Reported by 前島芳雄
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