8月8日（日）J2 26節 大宮 vs 鳥栖（18:30KICK OFF/大宮）
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第25節終了時点で3位、勝ち点39の大宮対勝ち点27、9位鳥栖との一戦。前節甲府に0-3で敗戦を喫するまで5連勝と好調を続けていた大宮に対し、7月4日に引き分けて以来4連敗の鳥栖。ホーム大宮の優位が予想されるのも致し方ない。しかも、他会場では、勝ち点40の2位甲府対勝ち点39（得失点差1）で4位の山形という試合もあるだけに大宮は何があってもこの試合は落としたくないところ。J1昇格に向けてモチベーションの高い大宮を鳥栖がどうやってとめるのか？興味深い戦いになりそうだ。

前節の大宮はアウェイで甲府に0-3で完敗している。2位対3位という双方モチベーションの高い試合だったが、不運なPKがありつつも、2トップを封じられた時に引いてきた甲府ディフェンスを崩しきれないという弱点も露呈している。この敗戦によって順位を3位に落とした大宮。「今日失った点、そしてポイントを必ず次取り返すようにして、自分たちの目標であるJ1昇格に向けて、いい戦いをしていかないといけないと思う」とトゥットが言うようにかえってJ1昇格という共通認識を強めた感がある。

その大宮。MF安藤を起点としたサイド攻撃から2トップのトゥットとバレーに預けてという攻撃的サッカーに定着の感がある。現在11得点、得点ランキング5位につけるバレーを支えるのが相棒トゥットだ。トゥットが下がり目のポジションをとることによって、バレーは守備を強いられず前線に張っていることが許される。鳥栖としてはこの2トップをなんとしても止めなくてはならない。逆に2トップをと
めさえすれば、大宮の攻撃力は激減するということが甲府戦の結果からも見て取れる。

一方の鳥栖だが、プロ野球1リーグ制移行問題に隠れてはいるが、会社は再建問題に揺れているのが現状だ。早く落ち着いた環境でのサッカーを誰もが臨んでいるだろう。鳥栖のサッカーは時にはボランチまでが相手の攻撃陣に徹底してつく堅守が特徴。攻撃は、MF本橋の位置からの配球、試合の組み立てが攻撃の基本。松本監督も「モノが違う。若いが、チームを引っ張っていける選手」というように、1999年度選手権Vの市船橋時代に見せた精度の高いミドルパスは既に周知。大宮も注意したいところだ。そして、期待は前節1得点のFW田代有三。強化指定選手にチームの勢いを期待するのも酷なものだがわらにもすがる気持ちというのが9位チームの現実だろう。

この2チームの対決、今シーズンの2試合は大宮のホームで1勝、アウェーで1分という結果だ。夏休みまっただ中のこの試合。さまざまな企画が用意されている。まず、浴衣で来場の方は無料で入場できるという特典がある。また過去に大宮ホームゲームで配付のオレンジビブスやオレンジシャツを身に付けて入場する方は無料で入場できる「スタジアムオレンジ化計画」を行っている。ぜひ、楽しんでいただきたい。

この夏休み、J1チームはヨーロッパの強豪との親善試合に湧いた。今晩の決勝戦でアジア杯が終わると11日からはアテネ五輪、更に来週にはJ1リーグ戦セカンドステージも始まる。J2に注目させるのは今がチャンスかも知れない。他に負けないような熱い勝負、J2魂を見せてほしい。

以上

2004.8.7 Reported by 了戒美子