女子のサッカー選手にとっては最高の場所、五輪。アテネ。8年間待ち望んだ舞台が、日本代表FW沢穂希(25)=日テレ=に訪れた。
忘れもしない、5年前の1999年。シドニー五輪を翌年に控えたこの年、日本は五輪予選も兼ねていたワールドカップ(W杯)米国大会で1次リーグ敗退。
「シドニーに行けなくなり、企業も次々と撤退して、女子サッカーの注目度がどんどん低くなって…」。沢も所属先からプロ契約打ち切りを通告された。だが、どん底で選択したのは、米国移籍という新たな挑戦だった。「試練は、それを乗り越えられる人だけに、神様が与える」。沢が、よく口にする言葉だ。たった一人で始まった米国生活もそう。そして、アテネ五輪出場を決めた4月24日の夜も。
五輪アジア予選の運命の北朝鮮戦。右ひざには、何重にもテーピングが施されていた。5日前の練習で半月板を損傷していた。それでも外部にはひた隠しにし、ピッチに立ち続けた。サッカーを始めたのは6歳。少年団に入っていた兄の練習に付いていき、たまたまけったボールがゴールイン。「一瞬にして、とりこになった」。日本代表デビューは15歳。17歳でアトランタ五輪出場。アテネを迎えるまで国際Aマッチ86試合52得点。ともに歴代1位の数字だ。
10代のころから国際結婚が夢だった。昨年まで5年間の米国生活で、心の支えとなる存在に出会えた。「いずれは結婚したい」。大好きなサッカーに限らず、試練を乗り越えた先には必ず夢を形にしている、そんな強さを秘めている。
「この数カ月間、リハビリは苦しかった。だから、アテネでは爆発したい。メダルを取ります」(ボロス時事)沢穂希(さわ・ほまれ)
[時事通信社]
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