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【J1-2nd:第5節 大分 vs 清水 レポート】大分が清水を圧倒。ホームで悪い流れを断ち切る勝利を手にする(04.09.19)

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9月18日(土) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第5節
大分 1 - 0 清水 (15:04/大分ス/20,063人)
得点者:'78 西山哲平(大分)
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 吉田孝行が振り返った。

「立ち上がりからの5分間で相手を圧倒するように出て行こうと話していた、その通りになりました」

 大分は前節の浦和戦を守りに入ってしまい惨敗していた。もちろんそれはスピードのある選手に合わせたための仕方のない戦い方だったのだが、その戦い方に対して選手から異論が出ていたという。

 前線から厳しいプレスを仕掛け、激しく走り回って守備面で貢献した高松大樹は「今日は前から行きましたが、大分は相手に合わせてやれるチームではないと思います。前からプレスをかけた方がいい。練習でそう話がまとまって監督に伝えました。それで監督が、選手がそういうならやってみろと言う話になったんです」とこの試合で大分が披露したサッカーの理由を述べている。

 ベルガー監督はとにかく頑固に自分のサッカーを貫いてきた。その監督の信念を曲げた選手たちの情熱は、結果として表れた。

 前からプレスをかけてきた大分を前に、清水は全く形を作る事ができなかった。高松、木島良輔の2枚のFWのプレッシャーがパスコースを狭め、大分の若いボランチコンビの仕事を楽にした。

 最後尾からチームのパフォーマンスを見守った岡中勇人は、前から仕掛けて行ったディフェンスに対して次のような高い評価を与えた。

「FWから行くディフェンスが後ろを勢いづかせてくれた。木島にしても高松にしても前から行ってくれたので楽になった。彼らはあれを90分間続けられれば代表も近づくし、後ろの原田、小森田もやりやすかったと思う」

 大分の積極的なディフェンスとともに、レギュラーボランチが2枚ともこの試合に出場できていなかったというチーム事情も、清水にとっては試合を難しくする要因の一つだっただろう。中盤を作れなければトップに入るボールは単調にならざるを得ない。ポストプレーが期待されたチョ・ジェジンは、サンドロ、パトリックという強いセンターバックコンビを前にしてボールを収める事ができなかった。

 前半の清水は、試合開始早々に2本のカウンターで大分ゴールを脅かしたが、その場面を除けばチャンスらしいチャンスを作る事ができなかった。

 試合を支配した大分は、より高い位置でボールを奪う事で清水陣内へと押し込む場面が増える。

 高松は、出場停止のマグノに代わり先発出場した木島との2トップについて「コミュニケーションが取れるのがいいですね。自分のまわりを動いてくれるので、やりやすかったです」と述べている。実際、この2トップは攻撃時には近いポジションを取りながら、ビッグチャンスを演出し続けた。

 大分唯一の不満は、ゴール前でシュートに対する積極性を見せきれなかった事。打てる場面でパスを選択してしまうシーンが多く、詰めの甘さを見せてしまう。ベルガー監督も「両チームとももっとゴールできたと思う」とゴール数の少なさを嘆いていた。

 押し込みながらも決めきれない時間が続いた中、ベルガー監督が切った1枚目の交代カードが勝負の行方を決めた。70分に木島に代わってピッチに登場したのは西山哲平だった。

 西山は、昨シーズン終盤に足を骨折して戦線を離脱していたが、6月28日の東京V戦でおよそ半年ぶりに戦列に復帰。その西山が、78分に決勝ゴールとなるヘディングシュートをたたき込んだ。

「今日のゴールは、2002年の第4クールの鳥栖戦で決めたミドル(昇格への流れを決定づけた決勝弾)を思い出しました。チームは今日にかけてるところがありましたからね。ここで負けてたらズルズル行く事もあり得た。前向きに前向きにと行けた。それがああいう結果になった」

 試合後にそう冷静にゴールを振り返った西山だが、ヒーローインタビューを待つ間の彼の目は赤く充血していた。

「人生の中でも大きなゴールだったと思います。みんなもほめてくれて、喜んでくれましたしね」

 西山の頭に去来した思い出とはどのようなものだったのだろうか。にじみ出るその涙に値する深い思いが、大分に勝ち点3をもたらした。

2004.9.18 Reported by 江藤高志
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