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【J2:第34節 山形 vs 札幌 レポート】楽勝パターンも追加点を奪えず。山形、辛勝の3位浮上!(04.09.19)

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9月18日(土) 2004 J2リーグ戦 第34節
山形 1 - 0 札幌 (19:00/山形県/6,142人)
得点者:'18 大塚真司(山形)
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 J1昇格へ向け、最下位に低迷する札幌から確実に勝ち点3を積み上げたい山形。その中で抜群の存在感を放ったのが、2試合の出場停止が解けた大塚と、前節はコンディション調整のため不出場の永井のボランチ・コンビだった。パスカット、左右への配球などしっかりと攻守の起点としての役割を果たしたが、特に永井は相手に囲まれながらスルリと抜け出すなど、いわゆる「キレキレ」のプレーでスタジアムを沸かせた。

 お互いコンパクトフィールドでの拮抗した滑り出しも、10分ほどするとすっかり山形のペースに。そこから前半35分頃までは、山形の一方的な攻撃が展開された。オフ・ザ・ボールの選手全員がバランスを意識しながらスペースへと動き、パスを受ける。それを連続で行いながら攻め上がったり、機を見ては、移籍後2試合目にして初先発のFW梅田をターゲットにラインの裏をうかがった。札幌の選手は、目まぐるしく動く山形のボールを追いかけることで、かなりの体力をこの時間帯に消耗した。

 山形の先制点は前半18分。左の宮沢から右の星へと大きく展開。星の突破に備えてやや低い位置に構えていた和波が星の正面で対峙する格好になったが、その内側から大塚がスルスルと上がっていく。ボールを受けた後にいったんは足を止めたものの、田畑がボールを奪うためにアプローチしたところで裏へ抜け出し、最後はキーパーとの1対1から豪快にゴールを決めた。山形の勢いはこの後も続いたが、追加点が奪えないまま、35分過ぎからは攻め疲れから足も止まり掛けた。

 自陣内でボールを奪われることがなく、危なげない山形に対して、札幌はゴール前にボールを運ぶことさえままならなかった。山形のコンパクトな3ラインでスペースを消され、ディフェンスラインでは山形の2トップのプレスによってパスコースを限定された。ライン際に出されたパスを受けると、すでに山形の選手は至近距離。かと言って、フォワードに長いボールを当てようとしても、高さのある山形のセンターバック2人にことごとく跳ね返された。ボランチの金子と鈴木はボールを受けても前方にパスを出せず、2トップの堀井と清野もほとんど仕事をさせてもらえなかった。

 ただ、糸口が何もなかったかと言えばそうではないと、柳下監督は見ていた。「中央でいつも必ず一人はフリーになっている。それをプレーヤーが見つけられず、(パスを)入れられなかった」
 後半、「相手のプレッシャーがきつくないので、しっかり周りを見てつないでいこう」と指示を受けた札幌の選手たちは、1点のリードで意識が受けに回った山形の守備にも乗じて、ポゼッションを格段にアップさせる。12分頃には、最終ラインとボランチの間で落ち着いてパスを回すシーンも見られた。

 後半20分、札幌はこの日ベンチスタートの相川を堀井に代えて投入することを決断。ボールデッドになれば交代というまさにその時、勢い余った堀井が相手を背後から蹴って倒してしまい、一発退場。相川はその7分後に鈴木と交代するまで、いったんベンチへ戻らざるを得なかった。
 札幌は後半、守備では市村、和波の両ウィングバックが交互に最終ラインまで戻り、4バックで山形のカウンターアタックに備えたが、相川投入後は田畑がボランチの位置に上がり、ラインをフォローした。
 一方、攻撃に移るとプレスが緩くなった両サイドからクロスも何本か入れることができたが、ゴール前に2人以上が詰めていることは希で、数的不利は否めなかった。

 それでも、1点差では何が起こるかわからない。ロスタイム、右サイドで清野、砂川と渡ったボールがゴール前へ。これを受けた市村が、この日チーム2本目となるシュートを放つが、惜しくもバーの上を越えていった。

 試合終了の笛が鳴った直後、札幌のゴール前にいた横一列の赤いユニフォームが4人、膝に手をついてそのまま動かなかった。そして前線でも一人、攻め上がっていた曽田が膝に手をついていた。前半はいいように相手に動かされ、後半は数的不利な中での戦い。札幌にしてみれば、フィジカル的に非常にきつい90分だった。
 前節の仙台戦で好ゲームを演じながら、またも今季初の連勝はならず。若手主体に切り替えて臨んだ今季の目標「トップ5入り」も、この敗戦で可能性が消えた。

 圧倒的優位に試合を進めながらも追加点を奪えなかったことについて、山形の鈴木監督は「2点目が奪えず苦しい試合になった」という分析とともにこう語った。
 「1点取ってしっかり守って、10人になった相手に1-0で勝つことは、すごく大変なこと。その意味では、選手は成長していると思う」
 大詰めの昇格レースというシビアな状況の中、結果を出すことへの比重がいかに高まってきているかということを物語っていた。
 
以上

2004.09.19 Reported by 佐藤 円
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