9月18日(土) 2004 J2リーグ戦 第34節
水戸 1 - 2 京都 (14:04/笠松/2,117人)
得点者:'24 磯崎敬太(水戸)、'66 熱田眞(京都)、'87 崔龍洙(京都)
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今節からJ2も第4クールに入り、残り11試合。川崎Fが頭1つ飛び出したか形だが、混戦の2位、3位争いは、熾烈を極めている。今節水戸がホームに迎え撃つ京都も、昇格争い真っ只中のチームだった。
水戸は前節復帰を果たした、樹森、磯崎が今節もそろって先発。システムは4−4−2とこれまでと変わらない。一方の京都、4−4−2のシステムながら、FWに熱田を起用してきたのは驚きだった。実際、試合が始まってみると、京都は崔がワントップで、熱田が1.5列目という変則的な布陣。試合後の記者会見でも柱谷監督が「点を取られないことを考えた」と語ったとおり、ここ2試合での教訓から、中盤の人数を増やし守備で負けない作戦を敷いてきた。
前半は水戸がペースを握る。中盤、特にボランチの2人にボールがよく収まり、そこから両サイドの秦、関さらにツートップの樹森、磯山らに効果的なパスが数多く供給された。タイプの違う2トップがそれぞれ質のよい動きで、持ち味を発揮。中盤からのパスを引き出し、さらにしっかりとボールをキープし前線に起点を作った。そこに、秦、関、磯崎、木澤らが効果的に絡み、課題とされた両サイドから幾度となくチャンスをつかんだ。水戸はピッチのオープンスペースを非常にうまく使っている印象を受けた。それがいちばんよく表れたのが先制点のシーンだろう。大胆なサイドチェンジと大きなワンツーリターンを含め、自陣からわずか4本のパスで、ゴールを奪った。
システムを変更してきた京都は、前半なかなか思うような試合運びができなかった。人数を増やした中盤が水戸に支配され、攻撃の形が作れない。中盤でボールがキープできないことから、必然的にロングボールが目立ってくるが、ワントップであるため、ターゲットとなる崔になかなか思うようにボールが入らない。崔にボールが入ったとしても、常に水戸の選手3、4人に囲まれてしまう状況ではさすがの崔でも、どうすることもできなかった。京都はセカンドボールに対しても水戸に1歩遅れをとっていたため攻撃の厚みも感じられなかった。水戸のFWにくらべ、京都のFWはペナルティエリア内での仕事がほとんどできなかった。
どうしてもこの試合は落とせない京都は、後半に入りさらに動きを見せてきた。DFの萩村にかえてFWの黒部を投入。システムも前半の4−4−2から3−5−2へと変えてきた。前半も熱田がほぼ中盤だったことを考えると中盤の人数には変化はないが、ポジションが変わりバランスがよくなってきた。FWからトップ下に移った熱田にボールが収まり始め、ハーフタイムの柱谷監督の指示通り、両サイドが有効に使えてきた。熱田の同点弾も狙い通りサイドうまく使ったものだった。
また、FWが2人になったことも大きかった。特に黒部は、同点の場面でもしっかりとしたポストプレーで、熱田の同点ゴールを引き出したあたりはさすがに技術の高さを感じさせた。このような選手がベンチに控えていることは、今後の昇格争いを考えても京都の大きな強みだろう。勝ち越し点は崔のペナルティーキックではあったが、それにつながった4回連続のコーナーキックは攻撃の厚みを感じたし、最後まであきらめない気迫が感じられた。この日の京都は、前半決していい内容ではかかったものの、しっかり90分の中でチームを修正しさらに、逆転で勝ち点3を得たのは今後に向けてかなり明るい材料になったのではないだろうか。
一方の水戸は相手のシステムが変わり、後半徐々にペースを奪われていった。中盤での京都のバランスがよくなったため、マークの受け渡しが後手に回り、後ろから出てくる選手を捕まえきれなくなってきた。熱田がトップ下にポジションを変えてきたことが、水戸のボックス型の中盤に混乱をもたらしたようだ。同点の場面も、走りこんできた熱田をフリーにしてしまった。ただ、同点とされても、強力2トップを相手に粘り強い守備をみせた守備陣の貢献は大きいだろう。結果的に逆転されたが、それでも水戸の堅守は十分に京都を苦しめた。また、全体的に押し込まれてきている場面でも、鋭いカウンターを見せた攻撃も、今後に期待したい。特にボランチ北島が精度の高いパスでカウンターの起点になっていたのは印象に残った。今後攻撃陣に求められるのは、フィニッシュの精度そしてアタッキングゾーンでのシュートを打つ思い切りのよさだろう。水戸のホームゲームでの勝ちはまたしてもお預けとなってしまったが、この日の前半のような試合がコンスタントにできれば、結果もついてきそうだ。そういった意味では負けたとはいえ、とても大事な試合だったと感じる。今シーズン苦労している水戸だが、残りの試合に向けて明るい材料の多い試合であったのではないかと思う。
また、対戦相手の京都も連敗を止め、さらに勝ち点3を得られたことで、収穫の多い試合だったと思う。前半の試合運びなどは、まだまだこれからの課題ではあるが、勝ち点3を積み上げながら問題点が浮き彫りになったことは、残り試合数を考えると非常によかったのではないだろうか。
負けた水戸、勝った京都それぞれ今後に向け、44分の1試合以上に得る物の大きな第34節であったのではないだろうか。
以上
2004.09.19 Reported by 石井要克(韋駄天)
J’s GOALニュース
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