9月19日(日) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第5節
柏 1 - 1 F東京 (15:04/柏の葉/11,587人)
得点者:'79 戸田光洋(F東京)、'87 羽地登志晃(柏)
----------
キックオフ前、柏の葉スタジアムは、ピーンと張り詰めた異様な緊張感が漂っていた。現状を憂いたレイソルサポーターの容赦ない叱咤激励の横断幕がゴール裏を取り巻く。しかし、柏の葉スタジアムには11,587人と多くのサポーターがつめかけ、試合開始の笛を待っていた。
試合前に早野監督(柏)は「闘うという気持ちをプレーで表していけ」と選手に伝え、対する原監督(F東京)も「今日一番怖いのはレイソルの必死さ」と警戒を強める。その言葉どおり、独特な緊張感の中で始まった試合は、柏の気持ちの前面に出るプレーが随所に見られ、「本当に今日のレイソルは素晴らしかった」と原監督に言わしめるほどだった。
柏はこの1週間、2日間の完全非公開練習でチーム練習を行なった。そして臨んだ試合では近藤・永田・薩川・波戸の4バック。F東京のケリーを警戒してDFの枚数を増やし、相手の前線4枚をしっかりと抑えていた。しかし、攻撃はというと、羽地にあてたボールが玉田に入ると、彼を警戒するF東京DF陣が一気に潰しにかかる。ペナルティエリアで何度かチャンスが訪れるも、ボールの出し手を欠く場面が見られ、最後の詰めが出来ない状況。なおかつ両チームともにパスミスなど雑なプレーも見られ、なかなか試合は動かない。
しかし前半も終わるかと思われた矢先、F東京の隙をついたシュートが柏ゴールに襲い掛かり、入るか入らないかのギリギリのラインにボールが転がる。そこに体全身で飛び込み、執念でゴールを防いだのは羽地だった。「今日は負けられない」気持ちでとめたとも言えるファインプレーに、スタジアムにどよめきが起こった。
前半は0-0で折り返した両チーム。後半先に動いたのはF東京ベンチだった。「前半は耐えて、後半勝負どころで走り屋を入れてファウル覚悟で点を取りに行った」(原監督)阿部・戸田を入れて、スピードが加わったF東京の攻撃。前半攻守にわたり運動量の多かった柏の選手には疲労の色が見え始め、F東京に流れが傾きはじめる。そして、後半34分。途中交代した戸田が待望の先制点をたたき出す。「あのゴールシーンは狙っていた。ミヤ(宮沢選手)とは一緒に練習をやっている時間が長いので、ミヤにボールが入った瞬間出してくると分かった」と絶妙なコンビネーションで奪った得点だった。
「いつもは点を入れられるとズルズルとして下を向く癖があるが、今日は違った」この玉田の言葉どおり試合終盤に差し掛かった時点での失点だったが、柏の選手で下をむく者は一人もいなかった。
その直後、柏は山下と下平を一気に投入。3バック1トップの時より攻撃的な布陣に変更し、勝負に出る。絶対に諦めないという気迫のこもったプレーにスタジアムのボルテージも一気に上がり始めた。そして試合終了間際、またもやあの男がやってくれた。「ほんの一瞬、玉田から出たパスを見失ってしまった」(原監督)ゴール前の玉田にボールが渡り、茂庭の意識が一瞬玉田に移る。その隙に羽地が抜け出し放った左足のシュートはゴールに突き刺さった。土壇場での同点劇に、スタジアムが揺れるほどのサポーターの歓声!
「サポーターの声援が大きくなって、気持ちがすごく伝わってきた。その声援に背中を押されるようにチームも動きがよくなった。サポーターと一緒にとったゴールだと思う」(波戸選手)
試合は惜しくも1-1のドローで終了するが、「今日の柏は気合が入っていたし勢いがあった。それに押された部分もある」と今野選手がいうほど、F東京を圧倒するものがあった。
「ゴーゴー柏ゴール!!」という声援に背中を押され、前を向き続けた選手達。この勢いで次節磐田戦でも、気迫あふれるプレーで勝利を手にすることを期待したい。
以上
2004.09.19 Reported by 柴田愛子
J’s GOALニュース
一覧へ【J1-2nd:第5節 柏 vs F東京 レポート】試合終了間際の同点劇で結果はドロー(04.09.20)















