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【J2:第35節 甲府 vs 仙台 プレビュー】昇格に向け、分岐点に立たされた両チーム。混戦に残るのはどちらか?(04.09.22)

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9月23日(木)J2 第35節 甲府 vs 仙台(18:30KICK OFF/小瀬)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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 J2開始当初を知る者にとっては、ここ数年における甲府の躍進を考えるにつけ「時代は変わっているのだ」ということを考えされられる。
 
 特に仙台のサポーターは、この想いが余計に強いのではないだろうか。というのも仙台がJ1昇格を果たした2001年シーズンまでの3年間、甲府は3年連続J2最下位に甘んじていた。これは仙台が過去J2に所属していた3年間に渡って、甲府は常に最下位だったということであり、つまり仙台サポーターにおける「J2の記憶」の中では、甲府というチームはこれ以上ない「弱小チーム」であったはずなのだ。
 
 だが、当時から月日がたち、3年ぶりにJ2に戻った仙台がそこで見たものは、チーム力をじわじわと蓄え、昇格争いに堂々と参加してくる甲府の姿であった。これには仙台のサポーターも、さながら浦島太郎のような心境だっただろう。
 
 しかし甲府のこの躍進が決して「おとぎ話」の類ではないことは、一連の歴史を見届けてきた甲府のサポーターがいちばん知っているに違いない。大木監督(当時)の下、躍進のきっかけを掴んだ2002年。その大木監督がチームを去ったものの、彼が残した功績を最大限残すべく前監督と同様に清水から松永監督を招聘し、継続性をもってクラブを作っていくことを目指した2003年。そしてこうした努力が実を結ぼうとしている2004年。甲府は今やJ1昇格、あるいはJリーグ自体への参入を目指すクラブチームにとって、大きな夢を与えるクラブへと生まれ変わっている。
 
 そんな甲府に残された当面における最大の仕事。それこそ、苦しい時期を見守ってくれた自らのサポーターに、J1昇格という最高のプレゼントを贈ることだ。
 
 そして今甲府は、この目標の可否を占う、今シーズン最大の分岐点に立っている。
 
 第31節で札幌相手に勝利を収めて以来、ここ3試合で甲府は2分1敗の勝ち点2に留まっている。そして何より気になるのは、3試合連続無得点試合が続いているということ。今シーズン14ゴールを決めていたバロン退団後も、チーム一丸となって得点力の低下を防いでいた甲府にとって、この大事な時期に得点欠乏症が襲ってきた格好だ。
 
 ただこれには理由がある。甲府のサッカーはかなり基本に則ったダブルボランチの4-4-2。サイドバックの攻撃参加はさほど多くなく、両サイドハーフの突破力を最大限活かした、堅実なサイド攻撃のチームなのだが、32節からは左の石原を負傷で、さらに敗戦した前節では右の水越を出場停止でと、ここまでチームのチャンスメークを担っていた二人を欠いていた。仙台戦は右の水越こそ出場停止から復帰してくるだろうが、石原は両膝半月板損傷で手術を行い今月の出場は難しいため、甲府は少なくとも仙台戦は、ここ数節同様「片翼飛行」を強いられることになる。
 
 石原の代わりは8月末に横浜FCから移籍してきた横山が務めているが、彼は正確にはセンターハーフの選手。彼をフォローする上でも、またホームということで、甲府も勝ち点3を極力欲することを考えると、左サイドバック(ここ数節を見る限り、恐らく土橋か)の攻撃参加は多くなるかもしれない。
 
 しかしその動きは同時に、仙台に突破口を一つ提供することにも繋がる。仙台は前節の鳥栖戦で、3トップへシフト変更後に攻めが活性化。「やはり3トップで」という論調が強くなっている。特に最終ラインを前後にまたぎ、機を見て裏に飛び出す萬代の動きは、佐藤の決勝ゴールを生んだシーンだけでなく、何度もチャンスボールを引き出していた。また相手の甲府は4バック。仙台が3トップを採用するための事情は揃っている。ベルデニック監督は「2トップにトップ下という形の方が、守備の役割は明確になる」と語っていたが、仙台とてアウェーながら、勝ち点3が求められる状況である。それを踏まえてベルデニック監督は、多少のリスクを負った布陣で臨むことができるか。
 
 ただ仙台はシステム以前に、監督自らが指摘する「アウェーでの勝負弱さ」を改善しなくてはいけない。白ユニフォーム(アウェー用)の着用を強いられ、ベガルタゴールドの「ご加護」を欠いた状態では、まるで別のチームになってしまう最近の仙台。当然勝ち点3を目指し積極的に来るであろう甲府相手に、負けないアグレッシブさで対抗すること。甲府のホームである小瀬で文字通り「借りてきた猫」にならないためにも、仙台としては試合の立ち上がりがとても重要になる。

 甲府と仙台は現在勝ち点50で並んでいる。仮にこの試合で敗戦し、2位の大宮が勝利を収めれば、大宮との勝ち点差は10へと広がる。残り10試合でこの差は厳しい。
 
 甲府としては夢の舞台へ昇るため、仙台は辛くも楽しかったあの場所に帰るため。この試合は「勝ち点3の奪い合い」になる。それが相手の夢や郷愁を打ち砕くことであったとしても。

以上

2004.09.22 Reported by 佐々木聡
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