9月26日(日)J2 第36節 仙台 vs 大宮(14:00KICK OFF/仙台)
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仙台 vs 大宮というカード、(特に仙台サポーター側にとってはだが)語り継がれる一戦がある。
2001年10月21日、J2第39節、仙台 vs 大宮/仙台スタジアム。細りきった昇格への糸を手繰り寄せるには勝ち点3を奪い続けるしかなかった大宮は前半33分、安藤の右クロスをバレーが頭で合わせる。一度はGKに止められるものの、こぼれ球に再びバレーが合わせてシュート。待望の先制点を奪う。当時から「堅守の大宮」であった彼らは、当然守りに入った。時間は刻々とフルタイムへと向かっていく。
が、後半41分、仙台にとっては奇跡が起こる。第4クールに入り「PK奪取の職人」として一躍重要人物に踊り出た光岡がまたも大仕事。DF陣の間の狭い隙間に突入した彼は思惑通りPKをゲット。それをマルコスが蹴り込み、終了間際に仙台が同点に追いついたところで90分は終了。試合はその後、Vゴールの延長戦でも決着がつかずにドローに終わる。
劇的な形で敗戦を免れた仙台サポーターが安堵を浮かべる一方、大宮の選手及びサポーターは皆言葉を失っていた。勝ち点3をあと4分のところで失った大宮、そのショックは大きかったか、結局この年は昇格を逃している。そしてこの試合で弾みをつけた仙台は、終盤に少々のばたつきはあったものの、最終的に悲願だったJ1の座を掴んだ。
間違いなく両チームにとって、あの試合は明暗を分けたターニングポイントだった。
あれから3年が経った今年、両チームはまたJ2で対戦することとなり、あの年と同じように、第4クールで昇格の行方を賭けて戦うはめになった。会場も再び仙台スタジアム。
だが両者の状況は、そのまま当時の互いの立場を入れ替えたかのような状態になっている。最低でも引き分けなら許容範囲の結果といえる大宮に対し、勝ち点3以外に満足できる結果はない仙台。
そういえば当時の大宮を指揮していたのが、現大宮監督である三浦俊也氏だった。3年前の記憶も混ざり、複雑な思惑とめぐり合わせが交錯する中迎えるのがこの試合である。
話の流れから、今回はアウェーの大宮から触れていこう。4−4−2のボックスを崩さずにしっかりと3ラインを形成しながらスペースを与えずに守り、ボールを奪えばトゥットとバレーのスピードと決定力を備えた2トップに渡す。恐らく今のJ2において最も手堅い戦い方の大宮に、大崩れする気配はない。バレーを負傷で欠いたここ3節も、昇格を賭けた川崎F相手の0−3での圧勝を含めて3連勝。それ以前にここまで4連勝中の大宮は、連勝の間無失点を継続している。
ただ今節はこの守備に関して、若干の不安を残している。守備の要であり、時としてセットプレーでの重要な得点源にもなりえたトニーニョが警告累積で出場停止なのだ。
ここまで出場停止の2試合以外は、全試合スタメン出場(うち途中交代で退いたのも一度だけ)というトニーニョ。彼の代わりは2度とも木谷が務めているが、その時の成績は1勝1敗。ただでさえ異常なテンションとなる仙台スタジアムでのゲームで、19節以来のスタメン出場となる木谷は平常心を保てるだろうか。
自慢のカウンターアタックも堅固な守備あってのもの。守備に安定感を欠けば、それがチーム全体のリズムを狂わせる結果にもなりかねない。また前述のトニーニョの出場停止は、8枚目の警告累積ということで今節を含めて2試合適用される。もしこの仙台との戦いで守備に問題を残せば、次節への影響も懸念されるということで、大宮にとっては勝ち点と同様に内容もまた重要になってくる。3年前ではないが、今回の仙台戦もどうやら、大宮の昇格の行方を分ける重要な一戦となりそうだ。
そしてホームの仙台である。状況は大宮よりも数段切迫している。勝ち点でも内容でも。
勝ち点の問題は、切迫している故に状況としてはわかりやすい。要は「勝ち点3」しかない、ということである。問題は内容。前節甲府戦では、財前を頂点に佐藤、大柴を配した3トップが、全くと言ってよいほど機能しなかった。それを受けて今回は、萬代を最前線に置き、左に佐藤、右に前節もゴールを決めた財前を配する布陣でいくようだ。大宮がトニーニョ不在で、高さという面で普段よりも難があることを考えても、萬代には何かやってくれそうな期待がかかる。
また、森川が負傷で恐らく欠場となる守備陣では、代わりに根引の起用が予定されているが、これにより1枠空いたベンチに入るのは、どうやら途中加入ながらPKのみで4ゴールを決めているファビオ ヌネス。そういえばこのカードで仙台は、埼玉スタジアムでの前回対決(7月24日)では2つのPKをもらっているだけでなく、第1クールの戦い(4月17日)でもPKで1ゴールと、同一カードから3つもPKを得ている(ちなみに大宮が今季、相手に与えたPKは4つ。そのうち3つが仙台)。前述の2001年の試合も明暗を分けたのはPK。まさか理論派のベルデニック監督がそんな「ジンクス」に賭けた…とは思えないが、何となく気になる話ではある。
最後に、ここ数節仙台が指摘され続けてきた「ゲームへの入り方」については、ホームである仙台スタジアムで戦えるということで問題ないだろう。というより、厳しい言い方になるが、この場所ですら消極的な試合運びしかできないのであれば、おそらく仙台スタジアムを埋めるであろう仙台サポーターが浮かばれない。
状況こそ入れ替わったものの、試合自体の熱さは3年前と変わらない。時を越えて再び迎えたターニングポイントを乗り越えるのはどちらか。
以上
2004.09.25 Reported by 佐々木聡
J’s GOALニュース
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