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【J2:第36節 福岡 vs 京都 レポート】福岡、悪夢の3連敗。京都がJ1昇格サバイバルレースへの生き残りを果たす(04.09.27)

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9月26日(日) 2004 J2リーグ戦 第36節
福岡 1 - 3 京都 (18:04/本城/7,468人)
得点者:'18 崔龍洙(京都)、'47 熱田眞(京都)、'67 米田兼一郎(福岡)、'77 黒部光昭(京都)
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 敗れれば事実上のJ1昇格争いへの挑戦権を失う試合。まず主導権を握ったのは福岡だった。チームを活性化させたのは、故障のために戦線から離れていたエジウソン。前線でボールを受けて起点を作るエジウソンを中心に見違えるようにボールが回り、両ワイドから宮崎、山形が5バック気味で守りを固める京都の裏へ飛び出していく。しかし、いつものようにシュートに持ち込めない状況は変わらない。クロスボールの精度に欠き、1対1の局面で有利に進めながらも勝負を避けるシーンが目立つ。

 対する京都は、前節と比較してチームバランスが修正されていることは見て取れたが、決して万全とは言えるものではなかった。身体を寄せてプレスをかけてもかわされるシーンが多く、5バック気味になる布陣も決して堅固には見えなかった。しかし、福岡との間には決定的な差が存在していた。それはゴールを狙うということにこだわっていたことだった。攻撃のパターンはロングボールを放り込んで崔龍洙、黒部、熱田の3人に任せるという単調なもの。中々シュートにも持ち込めない。しかし、それでも危険な匂いを漂わせていた。

 このゴールに対する姿勢の違いが試合を分けたポイントだった。18分の京都の先制点のシーン。福岡は最も警戒すべき黒部をフリーにしてヘディングシュートを浴びる。このシュートはポストに嫌われたが、ゴール前にこぼれたボールに、ここぞとばかりに京都が素早く反応。最後は崔龍洙が豪快に蹴りこんだ。その後もボールをキープして攻めるのは福岡。しかし、エジウソンが効果的にボールをキープするにも拘わらず、肝心なところで縦に勝負を仕掛けられない。計ったようにサイドへ出しては手詰まりになる福岡。試合は0-1で京都がリードしたまま前半を終了した。

 そして47分、この日の両チームを象徴するようなプレーで京都が追加点を挙げる。美尾が福岡の緩慢なプレーを突いてボールを奪取、左サイドを駆け上がる。そして右サイドの冨田にサイドチェンジ。福岡DFが対峙してコースを潰していたが、冨田は積極的にドリブルで勝負を仕掛ける。ジリジリと下げられる福岡。そして絶妙のタイミングで冨田がゴール前へ。中へ飛び込んできた熱田が右足のヒールで合わせてゴールマウスへ流し込む。GK水谷はボールの行方を目で追うことしかできなかった。

 いいリズムで攻めているときにゴールを奪えず、一息ついたところで奪われた先制点。僅かに見せた隙を相手に勝負を挑まれて失った2点目。今シーズン、何度となく見せられた福岡の失点シーン。ピッチの上に焦燥感が漂う。50分、福岡は怪我の林に代えて増川を投入。62分には、宮本を下げて田中をピッチに送り出し、田中を左サイドに、宮崎を右SBに置いて反撃体制を整える。そして67分、ようやくゴールが生まれる。米田の30メートルを越すロングシュートがゴールネットを揺らしたのだ。この1点で福岡は追撃体制に入ると思われたのだが・・・。

 勝利に向けて2点を取らなければならない福岡は72分、ホベルトをベンチに下げてエジウソンを低い位置に、FWに太田を投入する。しかし、主導権を奪うまでには至らない。ボールは回る。しかし、縦に勝負にいけない。そんなパターンを繰り返す。やがて福岡の攻撃からリズムが失われていった。そして75分、京都がCKのチャンスに黒部が頭で合わせて決定的な3点目をゲット。これで生き残りをかけた大一番の決着が付いた。

「全体的に戦う気持ちというのが、今日のゲームは全面的に出た」(柱谷監督)。決して器用なゲームではなかった。攻めに回るのは前の3人だけ。決定的なチャンスも少なく、放ったシュートは8本に過ぎなかった。しかし、素早くゴールに向かってプレーするという姿勢だけは最後まで持ち合わせた。それが、少ないチャンスを確実にものにすることにつながり、サバイバル戦への生き残りを果たした。それでも選手たちに浮かれた表情はない。「僕らもどことやっても負ければ終わり。ひとつ、ひとつ大切に負けないように頑張っていきたい」(中払選手)。京都は目の前の壁を破ることに全力を挙げてJ1昇格のゴールへと向かう。

 さて、2位の大宮に勝ち点11、3位の山形にも勝ち点8の差をつけられて、J1昇格への道が極めて厳しくなった福岡。エジウソンの復帰でチームに明るい兆しは見えたが、勝負どころで仕掛けられない姿勢は変わらないまま。ボール回しだけなら京都を上回ったことは確かだが、ゴールへ向かってプレーする意識が足りないと言わざるを得ない。サイドアタックも、パワープレーも、あくまでも勝つための手段。本来の目的であるゴールを奪うことに対する意識を強く持たなければ得点は望めない。残り試合は8。なりふりかまわず勝負を仕掛ける姿をサポーターは待ち望んでいる。それがJ1昇格を口にするチームの責任でもある。

以上

04.09.27 Reported by 中倉一志
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