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【J1-2nd:第7節 柏 vs 市原 レポート】千葉ダービーはスコアレスドロー。しかし結果以上に両者には暗雲が漂った(04.09.27)

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9月26日(日) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第7節
柏 0 - 0 市原 (19:04/柏/9,209人)
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 「この結果はレイソルのためにも、ジェフのためにもならない」
 記者会見での市原・オシム監督のコメントである。結果はスコアレスドロー。市原にとっては格下相手に勝ち切れず、次節の浦和との直接対決を前に勝ち点を広げられてしまった痛恨の引き分け。柏にとってはチーム状態が少しずつ上向いているにもかかわらず結果が付いてこず、またも勝利から見放される試合となった。

 立ち上がり、出足が鋭かったのは柏。波戸が出場停止のため、右サイドバックに渡辺を入れ、中央に薩川と永田、左には近藤と、最終ライン4枚を全てセンターバックタイプのDFで並べる苦しい陣容で、サイドアタックはあまり期待できなかったが、ここ最近の試合で見せている気迫あるプレーで市原を押し込んだ。大野がうまく起点となり、アーリークロスで得点の雰囲気を漂わせるなど上々の滑り出し。「レイソルはアグレッシブだった」とのオシム監督のコメントどおり、守備においても球際の激しさを見せ、市原にクサビのパスを許さない。

 ところが、攻撃面の課題が次第に顔を出す。この試合の4バックでは、やはりサイドの展開は苦しく、中盤の動きも市原に対応されて大野、増田の存在が消えてしまい、そして頼みの玉田は茶野のマンマーク。こうなると、柏は手詰まりで自陣を固めるだけの展開に。守備の堅さだけが光ることになり、前半はクサビの潰し合いで終わった。

 最初の45分間では、まったくいいところのなかった市原。だが、ケガのサンドロに代わって後半から巻が入ると息を吹き返す。サンドロ、マルキーニョスの2トップにボールを入れても、足元には相手の激しいチェックでうまく収まらず、高いボールはことごとく跳ね返されていたため、まったくリズムに乗れなかった前半と異なり、巻の頭に当ててセカンドボールを意識したシンプルな攻撃がうまく動き出した。50分にはその巻が倒されPKを獲得。しかし、これをマルキーニョスがGK南に阻まれ決められない。
 すると、これを機に市原の攻撃は尻すぼみになっていく。柏が引いていることでポゼッションは上がるのだが、立ち上がりに効果を発揮していたシンプルな展開を忘れてしまい、前半同様にただ回すだけとなってしまう。一方、PKの絶体絶命のピンチを脱出した柏。こういうシチュエーションとなった場合、吹っ切れて勢いに乗ることが多いものだが、いかんせん、4バックにボランチふたりが吸収される形となっては攻守の切り替えなどうまくいかず、玉田に放り込んでは潰される展開に終始。結局、そのままタイムアップとなってしまった。

 「負けたわけではないが、レイソルもジェフも勝ち点2を失った」
 冒頭のオシム監督のコメントの続きである。たしかにその通りだろう。片や優勝、片や残留に向けて欲しかったポイントだ。しかし、それ以上にこの試合は両チームに暗い影を落としたように思える。

 まずは柏だが、3試合連続ドローでチーム状態は上向きになってきていることは間違いない。目を引くのは守備面で、気合の入った動きで踏ん張っている。だが、気力だけではどうしようもない部分もあり、南が「攻撃が犠牲になっていた」というように最終ラインに6、7人もいるようでは、攻撃に転じることなど不可能。さらに言えば、人数をかけさえすればある程度守ることは難しくない。あとは、そこから攻守の切り替えを早くするためにどうやっていくかが大事なのだが、柏からは進展がいまひとつ見受けられない。引き分けた3試合とも同じような展開で、きつく言うと伸びシロが感じられない。早野監督の言う「スキルの問題」を解決できるのか、不安が募る。

 一方の市原も、難しい局面にきている。監督、選手たちは口々に後半のようにやれていればよかったと言う。確かに前半と比べれば、パスワークも見られたし、サイドチェンジも増えた。しかし、それは相手が完全に引いたことに拠る部分が大きい。支配していたように見えても、その実、相手に回させられていたという感が強い。シュート数が柏と同じく、わずか7本(前半3、後半4)だったことがそれを物語っている。また、市原の攻め手として、マルキーニョスの動き出しを活かした裏への一本というパターンがあったが、そのスペースを消されることで一気に苦しくなってしまった。今後の対戦相手はこの試合を参考に挑んでくるかもしれない。支配しても決定機に持ち込めない。最後のところで仕上げができない。これは市原がずっと抱えている問題だが、解決は容易にはいかない印象を与えてしまった。さらに、マルキーニョスがこの試合でアキレス腱を断裂した模様で、今季絶望の可能性もある。

 激闘が期待された千葉ダービー。ともに勝ち点2を失ったことは間違いなく、それはとても大きな問題なのは確かだが、それ以上に『期待』という重要なものが消えてしまったのかもしれない。今後、両チームはその不安をどう消していくか、挑まなければいけない。
 
以上

2004.09.27 Reported by スポマガ WORLD SOCCER
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