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【J2:第37節 川崎F vs 横浜FC レポート】横浜FCに完勝した川崎FがJ2優勝を決める(04.10.02)

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10月2日(土) 2004 J2リーグ戦 第37節
川崎F 4 - 0 横浜FC (14:04/等々力/10,656人)
得点者:'39 ジュニーニョ(川崎F)、'69 ジュニーニョ(川崎F)、'77 マルクス(川崎F)、'80 黒津勝(川崎F)
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 川崎Fが用意した試合前の映像に泣かされて、スタジアムは感傷的になった。誰もが食い入るように見つめた大型モニターには昇格を内定した水戸戦の様子が映し出されていた。すでに前節、2位以内を確定していた川崎Fは、この試合に優勝をかけていた。

 立ち上がりから横浜FCは、守備を重視しているように見えた。プレスをかける位置が低いため、川崎Fはペナルティエリアの手前10メートルくらいまではノープレッシャーでボールを持ち込めた。ただ、そこから先に進むのは難しかった。

 ジュニーニョが前を向いてスピードアップする状況になると、すでに帰陣している横浜FCの選手が密集して立ちはだかり、ボールを奪い取った。ふと見ると、前線に残っている横浜FCの選手は北村知隆ただ1人という状況だった。

 川崎Fが横浜FCの重厚な守備に手こずっていた前半、中村憲剛は関塚隆監督から言われていた「外に揺さぶって散らしていけば大丈夫だ」という言葉を信じてプレーしていたという。事実、中央に集中する横浜FCの守備陣の間隙を縫ってサイドにボールを展開。中央に折り返す事でチャンスが生まれるという場面が前半30分以降に出始めていた。

 前半を「0-0で折り返したかった」というリトバルスキー監督にとって最も合理的な守備陣形は、39分に破られた。中央の中村から右サイドに開いていた長橋康弘へパスが通り、そこからのクロスをジュニーニョが押し込んだ。この失点によって「リズムを崩された」と悔しさをにじませたリトバルスキー監督だが、前半と同じ戦い方をしていたのでは勝ち点は奪えない。ハーフタイムを終えた横浜FCの選手たちは「全体的に高い位置でプレーしよう」とのリトバルスキー監督からの指示を受けてピッチに現れた。

 後半の横浜FCは、前半に比べると確かにプレスのゾーンは高くなっていた。しかしその守備意識の変化は横浜FCの攻撃機会を増すという結果をもたらしはしなかった。前線からの積極的な守備を仕掛ける事で、自陣での守備の枚数は減る。つまり川崎Fにとっては3トップが前を向いて自由にプレーできるスペースが増える事となる。

 試合を支配しながらも追加点が奪えない川崎Fだったが、焦りは感じられなかった。試合をコントロールしている、とでも形容すればいいだろうか。ただ、川崎Fに対してはどのチームも試合終盤にラッシュをかけてくる。その猛攻を余裕を持って対処するために追加点がほしかった。

 そんな試合展開の中、最初に動いたのは横浜FCだった。66分。トップ下にポジションを取っていた小野信義に代えて吉武剛を投入する。吉武は小野信に比べて前目のポジションを取っていたが、それが横浜FCの中盤に微妙なアンバランスをもたらした。

 69分。川崎Fは中盤で久野智昭から中村へパスをつなぐと、そこからさらにマルクスを経由して横浜FCのディフェンスラインを切り裂くスルーパスが生まれた。我那覇とジュニーニョの2人が一気にラインの裏に飛び出ると、シュートコースを消そうと前に出てきたGK菅野孝憲の脇を抜くシュートが決まった。ジュニーニョの2得点目だった。

 77分には長橋が倒されて得たPKをマルクスが決めて3点目。ハットトリックを狙えたジュニーニョは「マルクスが蹴りたいと言うので譲った」とその場面を振り返った。そんなジュニーニョは、昨シーズン、当時新潟に所属していたマルクスと得点王争いを繰り広げていた。激しいデッドヒートは続いていたが、リーグ戦も終盤の42節の福岡戦の時の事。我那覇がもらったPKを「マルクス、マルクス」とつぶやきながら強引に蹴る場面があったのを思い出した。我那覇を泣かせたそんな場面も実らず昨年の得点王はマルクスが獲得したが、ジュニーニョは悲願の得点王に向けて独走中だ。

 取締役強化本部長の福家三男氏が目を細めたのは、80分の黒津勝の得点シーン。

「あれは練習でずっとやってきた形でしたからね」

 黒津は35節の山形戦で決定的なシュートを立て続けに2本連続で外し、逆転負けの遠因を作ってしまった選手だ。その選手をあえて再び起用して結果を引き出した関塚監督の判断も光っていたが、右サイドから中央に切れ込み、ボールをさらしてDFを引きつけた上で、狙い澄ましたシュートをねじ込んだ黒津の技術もすばらしかった。

「あれは相手をわざと呼び寄せて打とうと思ったんです。左利きですから体を作ればニアにもファーにもコースができますから」(黒津)

 4点を奪われた横浜FCは、なんとか一矢報いようと川崎Fを攻め立てたが、川崎Fの守備は固かった。ロスタイムの3分が経過して主審の笛が鳴った。川崎Fが万全の試合で本拠地での連敗を止め、J2優勝を決めた。

以上

2004.10.2 Reported by 江藤高志

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