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【J2:第37節 仙台 vs 福岡 レポート】仙台のパワープレーを凌ぎきった福岡が勝利(04.10.02)

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10月2日(土) 2004 J2リーグ戦 第37節
仙台 1 - 2 福岡 (14:05/宮城ス/17,632人)
得点者:'55 山形恭平(福岡)、'67 村上和弘(仙台)、'73 アレックス(福岡)
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 昇格争いにおいて「尻に火がついた状態」となった両チームの対戦。本来ならば勝ち点3を求めて激しく攻撃を繰り出す展開も予想されたが、「本当に命運のかかった一戦なのか」と考えさせられるくらい、まったりとした試合展開が続く。

その要因として、ピッチの状態の悪さもあげられる。所々に土が顔を出すグラウンドで、両チームがボールコントロールミスを連発。部位によっては地面にバウンドするたびにイレギュラーという状態もあり、美しい攻めの構築ができない。前半両チームにハンドが頻発したのも、ボールに予想外の挙動を与えるほどのグラウンド状態の影響は少なくないだろう。

 しかし、後半は打って変わってスリリングな展開に。後半9分、右サイドで数的有利を作る福岡。出場停止の平島に代わってスタメン出場していた右SBの川島は、前半こそ攻めを自重し、堅実な時を過ごしていたが、ハーフタイムの松田監督の激を受け、チャンスのこの場面で積極的に前へ出る。山形からのパスを受けた川島はコーナー付近で村上と1対1。この局面で積極的に勝負に出た川島は村上をかわしペナルティエリア内へ進入、最後には村上に倒されてPKを奪取する。このPKを山形が決めて、福岡が先制点を奪う。

 しかしこの失点で仙台は目が覚めた。前半こそ守備を気にしすぎるあまりに、トップ下の仕事をこなせなかった梁だが、相手ボランチとCBの間のスペースでボール持てるようになったことで、仙台の前線はにわかに活気付き始める。その梁から左の佐藤という流れで何度かチャンスを生み出した仙台に、同点の匂いが漂う。

 その予感は間違いではなかった。後半22分のFK、シルビーニョからのボールを福岡GK水谷がキャッチミス。ファンブルボールに詰めよろうと水谷目掛けて飛び込んだ村上が、そのボールを押し込み同点に。先ほどはPKを献上してしまった村上。汚名返上の同点ゴールだった。さらに仙台はその1分後、ルーキーのドリブラー関口を投入し、いつもの3トップにシフトチェンジ。前線で前を向ける選手が揃ったことで、このまま福岡を一気に押し込むのか。

 ところが、仙台はその「前への渇望」が、結果的に命取りとなってしまった。攻め上がった仙台からボールを奪った福岡。中央に入っていた宮崎から、村上が戻り遅れていた福岡の右サイドへボールが出る。明らかなピンチにも関わらず全体的に集中が欠けていた感のあるこの時の仙台の守備は、右サイドでボールを受けた山形に対してカバーに入ったセドロスキーが軽い守備でかわされたことで万事休す。グラウンダーで逆サイドまで折り返された先には、フリーでゴール前まで攻めあがっていたアレックスが。この攻撃的SBによる、高桑の位置を良く見たゴール右上方向への柔らかいシュートで、28分福岡が再び突き放す。

 いよいよ後がなくなった仙台。昇格争いに残るためには同点への1ゴールではなく、勝利のために2点以上が必要となっていたが、プロ入り後3試合目の関口を筆頭に、ゴールへの思いはまだ途切れていない。その思いを感じてか、宮城スタジアムまでやって来た仙台サポーターの声援もひときわ高くなる。
 
 そしてチャンスも作った。だが、ファーにこぼれたゴール前でのこぼれ球、そして縦パスに反応してDFラインを抜け出して得たGKと1対1という2度の決定機を得た関口だが、双方ともに水谷のファインセーブにあってゴールの枠を捉えられない。特に1対1のシーンでは、GKを抜いていくという選択肢もあったが、このあたりはまだルーキーの関口、経験の無さが仇になったか。

 試合は福岡が、セドロスキーを前線に上げた仙台のパワープレーを凌ぎきり終了。福岡は昇格争いに望みを繋ぐ勝ち点3をものにし、3連敗の仙台は残念ながら、昇格の可能性をほぼ断たれることになった。

 浮上のきっかけを掴んだ福岡、次節はホベルトと平島も戻ってくる。今節勝利したとはいえ昇格のためには勝ち続けなくてはいけないことに変わりはないが、それには両サイドの破壊力を最大限活かしたあの攻撃サッカーを思い出せばいい。その意味でアレックス、平島という両SBが再び揃う次節は重要になる。
 
 そして仙台。山形が勝利したことで、3位との勝ち点差は13。現実的に今年の昇格は厳しくなっただろう。だが今日活躍した関口のように、経験は足りないものの成長の幅を大きく残した若手が揃っているのも仙台である。月並みな表現にはなるが、彼らの活躍が今季以上に求められるであろう来季以降のチーム作りを考える上でも、残り7試合、無駄な試合は1試合もない。

以上

2004.10.02 Reported by 佐々木聡

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