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【J1-2nd:第8節 鹿島 vs 広島 レポート】結果はスコアレスドロー。しかし両者の内容には雲泥の差があった(04.10.04)

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10月3日(日) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第8節
鹿島 0 - 0 広島 (15:04/カシマ/9,613人)
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 90分間の戦いを終えるホイッスルが鳴り響いたとき、スコアボードに示されていた記録は0対0。決定力を欠いた両チームは等しく勝ち点1を分け合った。しかし試合に対する両者の受け取り方は等しさからは遠く離れていた。広島イレブンが意気揚々と引き上げていったのに対し、鹿島の選手は数人がその場にしゃがみ込み、あるいは雨の降りしきる中で天を仰いでいた。

 小雨の降る中始まった試合で、好スタートを切ったのは鹿島だった。サイドをねらった組み立てが功を奏し、開始9分には中田のポスト直撃のシュート。12分には青木のアーリークロスから鈴木がフリーでボールを持つなど、得点の期待を抱かせる立ち上がりだった。広島は前線から積極的にプレスにはいかず、自陣で等間隔のポジションを取って迎え撃つ、カウンター主体の静の守備を敷いた。これは前節の東京V戦で効果を発した方法だったが、ゾーンをあまりに意識し過ぎてしまい、危険なエリアでマークがずれ、本山、小笠原をバイタルエリアでフリーにする場面もあった。鹿島がそこから決定機に持ち込めなかったから助かっていたというのが、序盤の広島だった。

 守備がうまく機能しないと、それが攻撃にも波及。トップの大木に当てて中盤を押し上げようとするも、1、2回うまくいった程度であとは潰されてしまった。鹿島は相手のプレッシャーがゆるいなかで、サイドチェンジや、クサビのパスで試合の主導権を握った。だが、前半終盤に差し掛かった辺りから早くも煮詰まり始め、攻撃が単調になってしまう。そうなると「選手たちが自分たちで修正できた」と小野監督が語ったように、広島がきっちりと対応できるようになっていく。ただ、バロンへの対応がなぜか甘く、もし彼にエメルソンのような(いや、それほどでなくとも)個人で打開する力がもう少しあったならば、簡単に失点していたであろう場面が何度かあったが…。

 ともあれ、鹿島のアタックを凌ぎ切った広島。後半から大木を下げ、オーバートレーニング症候群から復帰した森崎浩を投入すると、これがピタリと当たる。前半はトップにボールを入れるだけでも苦労していた攻撃陣が、森崎浩を起点に活性化。広島の持ち味であるワンタッチプレーとスペースへの飛び出しで、鹿島を押し込む。開始2分に森崎浩、その2分後に盛田、13分にはベットがゴールを脅かす。とくに盛田の場面は決定的で、これらのチャンスを活かせなかったことが結局、無得点という結果に繋がってしまったが、組み立てとしては合格点。決定力という別の問題が立ちはだかってはいるものの、後半は今後に繋がる形が出せていた。

 一方、すっかりリズムを失ってしまった鹿島は単発の攻撃に終始。そこでトニーニョセレーゾ監督は鈴木、バロンの2トップを同時に下げて、深井、中島を入れる。このカンフル剤は即効性という意味では効き目があり、交代から間もなく、中島から絶好のクロスが深井に入ったが、シュートは枠に飛ばず。動き出しの少なかった先発2トップと異なり、二人がボールを呼び込む動きをしたことで多少はテンポが出たものの、周りのサポートがなければ、それも自然消滅。「後半は運動量が落ち、個人のテクニックに頼った攻撃」(トニーニョセレーゾ監督)ではいい流れは作れず、それぞれが思い付きのプレーをするのみ。広島が見せていたサッカーとは実に対照的だった。

 終了の笛が吹かれたとき、愛するチームを広島サポーターがチャントで称えたのに対し、鹿島サポーターはブーイングで迎えた。上を向いて声援に応える広島の選手と、うつむき謝る鹿島の選手。その光景は何よりも雄弁にこの試合を伝えていた。
 
以上

2004.10.03 Reported by スポマガ WORLD SOCCER
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