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【J2:第40節 仙台 vs 札幌 プレビュー】両チームの流れるような攻撃に期待(04.10.29)

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10月30日(土)J2 第40節 仙台 vs 札幌(14:00KICK OFF/仙台)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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 自ら残り試合を全勝で飾り、なおかつ3位の山形が全敗する―残り5試合、この条件が崩れた瞬間、仙台は3位の可能性も失い、今季の昇格が数字上も完全に無くなる。とはいえ仙台の全勝はともかく、山形が全敗する可能性などもはや「顕微鏡レベル」のものである。

 この現実を前に、今シーズンを振り返り「もしもあの時」と仙台サポーターが悔恨するとすれば、札幌戦における成績も無視するわけにはいかない。

 3試合を戦い2敗1分、勝ち点わずか1。あくまで仮定の話だが、仮に仙台がこのカードで3勝していたとすれば、現在の勝ち点に8を上積みして59。山形の66にはまだ差はあるが、仙台スタジアムでの仙台対山形という直接対決を残していることを考えると、逆転を考えるに十分値する数字となっていた。

 とはいえ、こうした仮定は「最下位の札幌相手に…」という仙台側から見た感情に起因するもの。少なくとも仙台戦における札幌の戦いぶりは常に、一体どちらの順位が上なのか、事情を知らない者が見たら戸惑うであろう素晴らしいものであった。

 今回はその中でも第33節(札幌−仙台)の戦いを参考に、そこに両チームにおける当時との差異を考慮しながらプレビューを進めたい。

 この試合での札幌は、高い最終ラインに支えられながら仙台にプレスをかけ続け、奪ったボールを素早くサイドへ展開することでリズムを生んでいた。中でも左サイドからの攻めは圧巻の域で、俊足の左WB和波が裏を突いたかと思えば、ボランチの位置から左に流れた権東、さらには左ストッパーの大森(現C大阪)までもが左サイド奥深くのスペースに飛び込み、仙台の守備全体にパニックを引き起こす。そのケアに仙台のボランチが引っ張られれば、今度は空いた中央部から、さらには右サイドから…といった具合に仙台を揺さぶった札幌。この試合の決勝点(砂川のゴール)は右サイドの市村を基点にして生まれたが、全体的な流れを作ったのは左サイドの破壊的なアタックだったと断言できる。

 この札幌左サイドは、移籍した大森の代わりに、シーズン途中に神戸から完全移籍した西嶋が入っている点を除けば変更なし。さらに今節では、前回対決で負傷のため欠場していた金子が、権東とボランチのコンビを組む予定だ。低い位置からでも中・長距離のパスで、ボールを素早く散らすことのできる金子が入ることで、札幌のサイド攻撃は前回以上に勢いを増すはず。仙台は前回の戦いを反省し、札幌にとっての「おいしい場所」であるサイドのスペースを消す必要がある。

 だが仙台は期せずして、こうした戦い方を始めたばかりだった。その意味で仙台はラッキーだったかもしれない。ちょうど前節、強力な前線を擁する川崎Fと対戦した仙台は、ショートパスで細かく繋ぎ相手守備陣を崩すこれまでの戦いから、まず自陣深くに守備陣系を敷き詰めスペースを消し、ボール奪取後は素早く前へ前へとボールを運んでいく典型的なカウンターサッカーへ戦い方を変貌させていた。極力リスクを回避するこの戦い方を90分遂行することができれば、前回対決のように自陣付近でボールを奪われ、札幌の鋭利な攻めを許す危険性は減少するだろう。

 さらにこの戦い方は、守備のみならず攻撃においても、一人のルーキーFWの能力を引き出し仙台に新たな可能性をもたらすことが、川崎Fとの戦いで判明した。爆発的な加速力と細かなドリブルスキルを持ったFW関口にとって、サポートも少ない上にゴールまでの距離もかなり伸びるとはいえ、前線に広大なスペースが残った状態でボールを受けられるということは、ある意味期待通りのシチュエーションである。関口自身もこの戦い方について「距離とスペースがある分、ドリブルで一気に仕掛けることができる。自分の見せ場だと思って頑張りたい」と話している。

 ちなみに関口、前回の札幌戦でも後半途中から出場しているが、その出場時間僅か9分。しかし今回はここ数節の活躍もあって、ベルデニック監督もスタメン起用をほぼ認めている。戦術の違いも確かにあるが、この関口の起用法こそ、前回の対決と仙台が大きく変化した要素といえるかもしれない。DFラインを高く設定する傾向のある札幌にとっては、注意に値する事象である。

 というわけでこの対決は、ボールを奪う位置に違いがあるとは言え、ボール奪取後に札幌は両サイド、仙台はDFライン裏のスペースをそれぞれ素早く狙う展開が予想される。

 試合全体はともすれば「守り合い」の様相を呈するかもしれない。しかしそこは電光石火のカウンター合戦、攻守交替直後からフィニッシュまで、両チームの流れるような攻撃から目が離せない。
 
以上

2004.10.29 Reported by 佐々木聡


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