10月30日(土)J2 第40節 大宮 vs 川崎F(13:00KICK OFF/大宮)
-リアルタイム速報はこちら-
-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
----------
4連勝中の川崎Fと、8連勝中の大宮という、好調なチーム同士の対戦だ。もはや互いが持つ勝ち点3の意味合いは異なるが、紛れもなくJ2最高峰のカードである。しかも、3位の山形の結果いかんによっては、大宮が一気に昇格へ王手をかけるという重要な一戦。両者の戦いぶりを凝縮した、スリリングな展開となるだろう。
今シーズンの対戦成績は、川崎Fが2勝1敗でリードしている。第1クールの対戦は、川崎Fがマルクスのゴールで勝利したものの、関塚監督が「苦しい試合だった」と振り返ったほど、前半の大宮は守備が機能していた。明暗を分けたのは、戦術対応のスピードである。後半に入って、それまで何もさせてもらえなかったジュニーニョとマルクスが、ポジションチェンジで大宮の守備をかく乱。この試合、川崎Fに唯一の得点を生み出したのは、2人の動きに対応し切れなかった、大宮守備陣のわずかなズレだった。
大宮がホームに迎えた第2クールの対戦も、拮抗したせめぎ合いが続いた。前半は川崎Fが主導権を握り、後半に入って大宮が盛り返すという図式。後半出場の久永が鮮やかなヘディングシュートを決めて大宮が先制するものの、チャンスを確実にものにする川崎Fが中村の得点ですぐさま同点に追いつく。勝ち点3がどちらに転んでもおかしくない戦況の中で、後半ロスタイムに微笑んだのは川崎Fの方だった。三浦監督が舌を巻いた「マルクスの気の利いたパス1本」が、それまで堅守を保っていた大宮の守備網をフリーズさせたのだ。
第3クールの対戦は、今シーズンの大宮にとってベストゲームといってもいい内容だった。FWからDFまでの3ラインがコンパクトな陣形を保ち、川崎Fのボランチ中村に侵入するスペースを与えなかった。最終ラインのトニーニョと奥野は抜群の連携で、マルクスと我那覇のツートップを吸収。前線から果敢にアプローチを仕掛けてサイドに追い込んでボールを奪い取ると、高い位置からの攻撃への転換に成功した。
大宮が3-0で快勝したこの一戦、川崎Fにとって不運だったのは、ジュニーニョとアウグストを出場停止によって欠いていたことだ。さらに昇格がかかっていた試合において、プレッシャーは計り知れなかった。その状況が、今節の対戦ではまったく逆の立場となって、大宮に当てはまる。調子を上げていたトゥットが、前節の鳥栖戦で負傷。全治3週間と診断され、今節の出場は絶望的となった。さらに昇格へのプレッシャーは、ほとんどの選手にとって未開の領域である。
だが、大宮がここまで築き上げてきたのは、個人の得点力に依存しない全員サッカーである。数々のJクラブを渡り歩いてきたトゥットは、爆発的な決定力を武器にしたスピードスターだった。だが、大宮に加入してからは、下がり目のポジションでポストプレーに徹し、バレーや森田の引き立て役を演じている。クローズアップされることは少ないが、これまで全試合に出場してきた奥野と安藤(正)は、守備と攻撃の両面で絶対不可欠の存在となった。出番の少ない島田や横山も、出場すれば必ず大きな仕事をこなすし、失点の不安を最小限に食い止めたGK荒谷の成長も大きな収穫である。ベテランと若手が、また、新加入と生え抜きが見事にフィットしているのが、今シーズンの大宮なのだ。
過去における両者の対戦成績を振り返ってみても、2002年が2勝2敗、昨年は大宮が2勝1分1敗と勝ち越しており、決して苦手意識はない。ゲームの焦点は、ジュニーニョ、マルクス、我那覇のトライアングルを起点とした川崎Fの爆発的な攻撃力を、大宮の高い守備力がいかに食い止めるかにある。最後に勝敗を決定付けるのは、川崎Fが新たな目標に掲げた「勝ち点100」へのモチベーションか、大宮の昇格への執念か。いずれにせよ最後まで目が離せない、緊張感の漂うゲームが期待できそうだ。
なお、大宮はこの大一番を前に、「チラシ配布大作戦!!」と銘打ったイベントを大宮駅周辺で実施。オレンジ色に染まった大宮公園サッカー場が、J1昇格へのカウントダウンを後押しする。
以上
2004.10.29 Reported by 岩本勝暁
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第40節 大宮 vs 川崎F プレビュー】J2最高峰の好カード。大宮は川崎Fの攻撃力を封じ込められるか?(04.10.29)















