10月30日(土) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第11節
鹿島 3 - 1 横浜FM (14:05/カシマ/15,469人)
得点者:'10 岩政大樹(鹿島)、'44 鈴木隆行(鹿島)、'48 坂田大輔(横浜FM)、'89 小笠原満男(鹿島)
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思い返せば今シーズンはじめに鹿島が掲げたスローガンは「奪還10」だった。10個目のタイトルはチームの悲願。チームの象徴でもあった秋田、相馬が在籍するうちに達成できなかった目標を今年こそ、というのは具体的かつ可能な目標だったはず。しかし、ここまでのところファーストステージ、セカンドステージ、ナビスコカップ、どのタイトルもまるで遠く届かなかったのが現実。残る5試合の意味合いを常勝の時期を知る中田はこう語った。「今からは天皇杯に向けて、ひとつひとつきちんと勝っていかなくては」。何が何でもタイトルを取る、そのためにはタイトルとは無関係のリーグ戦の1試合でも気を抜くことはできない。
「ある意味ダービーマッチ」トニーニョセレーゾ監督がこう表現した一戦は鹿島の守ってカウンターがはまった形。普段通り4バックで試合に臨んだ鹿島に対し横浜FMも、今週は3-5-2のシステムと平行して試してきた4-4-2のシステムで臨んだ。「けが人、出場停止を考えてこちらの方がいいと思った」と岡田監督がいうシステムはいまいち機能せず持ち味を発揮できないままゲームオーバーとなった。
立ち上がり、この日右サイドバックに入った田中隼を起点に右サイドから攻めたのは横浜FM。しかし、先取点は鹿島。11分、小笠原の左CKから。「自分が前に出ようとしたらディフェンダーがつられて出てきてくれた」と岩政。うまくマークを外すことに成功し、ヘッドで決める。
続く2点目は前半ロスタイム。敵陣中央やや左でフリーキックを得た鹿島。キッカーは小笠原。このキックも相手DF那須のマークをものともせずゴール前にダイビングした鈴木の頭にどんぴしゃで合い、ボールはゴールに吸い込まれる。
ハーフタイム、トニーニョセレーゾ監督は「後半立ち上がりに気をつけろ」と指示を出す。しかし、その立ち上がりの後半48分、横浜FMは前半から続けてきた右サイドの攻撃が実を結ぶ。佐藤由からボールを受けた田中隼が右サイドをドリブル。鹿島ディフェンダーの激しいよせにも屈せず絶好のクロスを中央坂田へ。右足でゴールに流し込む。この時点では岡田監督も「いけると思ったんだが」と反撃ののろしを挙げたかに見えた横浜FM。左サイドバックに入っていた柳をボランチにあげ那須を下げ、攻撃的に布陣を変更する。安、坂田、清水がポジションチェンジを繰り返しながら鹿島ディフェンダーの裏を狙うが得点には結びつかない。
この日鹿島の右サイドバックに入ったのは本来ボランチの青木。その青木、守備に関して手応えを口にした。「最初、田中隼とマッチアップだとばかり思っていた(横浜FMは3-5-2システムが予想されていた)ので、左サイドバックの柳想鐵ってどんなだっけ?と思いながらプレーした。でも突っかけてくるわけではなかったので抑えられたと思う。右利きなので左からのクロスもなかったし。後半は抑えろと言われ、ディフェンスに徹した」慣れないサイドバックの動きに「足に来た」と言いつつも充実の表情を浮かべた。
試合は両チーム合計11枚のカードが出る荒れた展開。本山は75分、この日2枚目のカードをもらい退場。FW鈴木がディフェンスラインに入り献身的な守備を行うなど勝利への意欲をむき出しにした鹿島。そんな中生まれた鹿島の3点目は終了間際の89分。左サイド、コーナー近くでフリーキックを得た鹿島は「鈴木さんが時間がないからまわそうと言ったけど、中に相手ディフェンダーが一枚しかいなかったのでチャンスと思い」鋭いキックを小笠原がゴール前に蹴り込む。「目が合ったので狙ってくると思った」中田が合わせたかに見えたが、中田には触れずそのままゴールに吸い込まれ、とどめの1発となった。
「セットプレーからの得点だけでさみしい」と3得点全てに絡んだ小笠原。確かに流れの中での決定機は少なく、シュート数だけ見ても横浜FMの17に対し鹿島は11。「修正点は分かっている。選手同士が細かい具体的な要求をする必要がある」とトニーニョセレーゾ監督。今シーズンも終盤に差し掛かったところで、精神的支柱の不在を再確認せざるをえない試合となった。また、1試合で7枚のカードを受け、次節4人の出場停止を抱えることも不安材料の一つだ。
横浜FMも深刻な得点力不足、そして前節に続きセットプレーからの失点。こちらも修正点は明らかなようだ。岡田監督が「駆け引きをしていない」と言い、中澤が「自信を失っている」といったディフェンス陣。市原、G大阪と上位陣との対戦に向け改善は急務だ。
9月11日以来の勝利をホームで飾り、暫定6位に浮上した鹿島。首位を独走する浦和の勝ち点28を少しでも追い、今年残る唯一のタイトル天皇杯に少しでも近付きたい。
以上
2004.10.30 Reported by 了戒美子
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