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【ヤマザキナビスコカップ:決勝 F東京 vs 浦和 レポート】F東京、初タイトル獲得!忘れることのない今日の戦い。(04.11.03)

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11月3日(水) 2004 ヤマザキナビスコカップ 決勝
F東京 0 - 0(PK 4 - 2)浦和 (14:07/国立/53,236人)
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11月3日文化の日、快晴の国立競技場。この季節にしては暑く感じるほどの陽気だ。続々と両チームのサポーターがスタジアムに集結し今か今かと決戦の時を待ち望む。

そんな中、F東京原監督の携帯電話に、一通のメールが届いた。

「1得点1アシストで勝ちました。お父さんもがんばって」というメッセージ。これは奥様から原監督に送られたメールで、息子さんが地域選抜チームのサッカーの試合で勝利したという報告。「今度は俺の番かな?」と原監督、初タイトルに向けて背中を押された。

両チームは12時10分ごろにスタジアムに到着。引き締まった表情でスタジアムに入る。F東京の選手たちもほとんどいつもと変わらぬ様子だが、初めての「決勝」の雰囲気にキョロキョロとあたりを見回す様子の選手もいる。一方ファイナル3年目の浦和は落ち着いた様子だ。ここで仲のいい両チームのチームスタッフ間でこんなやりとりがあった「3年前のうちを見ているみたいだよ」と浦和スタッフから声をかけられ「そうだな。初めてだから何かちょっとな。雰囲気に飲まれたりしないといいけど…。でも、違いは『うちはそんな中でも勝つ』ってことだ。よろしくな!」とF東京スタッフは返した。

「本当に『のびのび』やってほしいね」試合前、原監督は『のびのび』という言葉を何度も口にした。「記憶に残るようないい試合を。ベンチ入りしていないメンバーの分もがんばってくれ!」と選手を送り出した。原監督は帯同した18人のうち鈴木規郎選手ではなく戸田選手を左サイドに。それは「(浦和の)山田にとって規郎みたいなのはやりやすいと思う。戸田みたいなタイプのほうがやりにくいはず」ということから。そして「リードした時に浦和はひいてくる。引かれた時には梶山や馬場という、怖がらずにボールに向かっていくタイプが効果的。彼らの流れを変えられるという持ち味も生きるだろうしね」と馬場選手、梶山選手をベンチに置くなど、浦和を知り尽くす原監督ならではの策の数々が秘められていた。

立ち上がりから浦和の猛攻をしのぐF東京、前半29分、DFの要・ジャーン選手が2枚目のイエローカードで退場となる。そんな中「戦え〜俺の東京、勝利を信じて〜」というサポーターからはいつのも応援ソング。これが一人少なくなった選手たちを勇気づける。三浦選手に変えて藤山選手が投入されジャーン選手の位置に入り、今野選手のワンボランチに。10人になってもバランスを保ち、0-0のまま前半を終了。

後半が始まった頃、1階の事務局に置かれていた優勝カップが上層階の表彰台のあるVIP席まで大切に運ばれてきた。「このカップは一体どちらの手に渡るのか…」胸が高鳴る。
後半に入ってもF東京は10人で浦和の猛攻を守りきる。放たれるシュートの外れ方に、「もしかしたら自分たちに運が味方している」という思いが選手たちの胸をよぎり、勇気を与える。試合は結局0-0のまま90分を追え、延長に突入。

円陣を組む選手たちの耳に、サポーターの「You'll never walk alone」が響く。両チームともベンチ入りしていないメンバーもベンチ裏に集合する。

「どちらが歓喜を表わしてピッチに走りこむこととなるのか…」延長に入り放ったシュート2本に対し、13本のシュートを放たれたF東京。GK土肥選手の神がかりなスーパーセーブの連発。全員でゴールを死守し試合はPK戦へ・・・。原監督の目には涙があふれる。

タッチライン際で輪になる選手たち、その中心には原監督。PK戦に入る直前には原監督はGK土肥選手に声をかけ、背中をポンとたたいて送り出した。4人目までの段階で3-2にで迎えた5人目、最後のキッカー加地選手が蹴ったボールがゴールに突き刺さった瞬間、F東京の選手、そして原監督は悲願の初タイトルを手にし涙を流した。

表彰台へと上がるF東京の選手たちは初めてのこととあって丁寧に説明を受ける。そしてその光の中へ一歩一歩足を進め、最高の笑顔で優勝カップを高々と掲げた。「試合よりも疲れるね(笑)国立の表彰台は特別。あそこにまた立ちたいという思いが次のタイトルへの力にもなるものなんですよ」と三浦選手。

激闘を終え「相手がエメルソンだからこそ集中できた。あいつだけにはやられたくない…俺の中で特別な存在なんです。極端に言えばエメルソンが相手じゃなかったらやられていたかもしれない。それくらい特別なんです」と、高い集中力と強い執念でエメルソン選手に仕事をさせなかった茂庭選手は「奇跡は願わないと起こらない…そう聞いたことがあります。みんなが『勝てる』って強く思ったのが結果につながったんだと思いますよ」試合を終えて、腰の痛みを思いだし歩くのがやっとの様子でスタジアムを後にした。

「こんなにタイトルが嬉しいものとは思いませんでした」とほっとした表情の原監督。120分とPK戦…激闘とも表現される長い戦いを終え「疲れた」と言いながら穏やかな笑顔の選手たち。胸には、一回戦からここまで、チーム全員で掴み取った初タイトルのメダルが輝いていた。

我々は忘れません。今日の試合のことを…。

以上

2004.11.03 Reported by 日々野真理


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