11月14日(日) 第84回天皇杯4回戦
川崎フロンターレ 3 - 2ヴィッセル神戸 (13:00/等々力)
得点者:寺田 周平(川崎F)、我那覇 和樹(川崎F)、ホルヴィ(神戸)、藤本 主税(神戸)、ジュニーニョ(川崎F)
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我那覇和樹からジュニーニョへとパスがつながり、決定的な場面となる。神戸は、土屋征夫の鬼気迫るブロックで失点を免れたその代償として、川崎Fにコーナーキックを与えていた。前半13分。マルクスの右足から放たれたボールは、いつものようにゴールから逃げる軌道を描く。GK掛川誠が出られない位置にコントロールされたボールに寺田周平が飛び込んだ。競る人間不在の、シュート練習かのようなきれいなシュートがゴールに転がった。
「得点の場面はあまり邪魔されなかったですね。練習の成果が出たと思います」(寺田周平:川崎F)
189cmの寺田をゴール前で自由にさせてしまっては弁解の余地はない。当然の報いとして、神戸は1点のビハインドを背負う事となる。
そもそも前半の神戸の攻撃にはキレがなかった。攻撃の起点として期待されていたであろうホルヴィは消える時間が長かった。試合前、川崎Fの関塚隆監督は中村憲剛にホルヴィに付くよう指示を出していたというが、その采配が的中したと言っていいだろう。
一人気を吐く播戸竜二の頑張りがむなしく空回りする中、38分に川崎Fは、谷口博之→マルクス→我那覇とつないだ鮮やかな速攻を得点に結びつけた。ボール支配率で言えば同等のレベルにある両チームだが、前半は川崎Fの試合巧者ぶりが光っていた。
ハーフタイムに抜本的な対策を施してきたのはJ1で戦うビジターチームだった。和多田充寿に代えて平瀬智行。期待されていたほどには攻撃に絡めていなかった薮田光教に代えて藤本主税を投入し、ディフェンスラインを4枚に増やす。これによってサイドバックに移った土屋が攻撃参加できるようになるのだが、この采配の最大のポイントはホルヴィのポジションを右サイド前目に代えた部分にあった。
そもそも川崎Fにとってディフェンスの3枚から4枚への変更は予測の範囲内だったようだが、それでもポジションがずれた神戸に対して混乱があったと久野智昭は振り返る。後半開始直後の45分。スローインのボールを投入直後の藤本が中央にクロス。播戸を経由したラストボールはバイタルエリアでフリーになっていたホルヴィへ渡る。強烈な左足のシュートだった。
1点を返した神戸は、川崎Fの混乱に乗じて攻勢に出る。生まれ変わったようにリズムをつかんだ神戸は、59分にショートコーナーから藤本が同点ゴールを決める。サポーターに披露した喜びの阿波踊りは、前半の悪さの裏返し、つまり劣勢を跳ね返して追いついた歓喜の爆発に思えた。
中村憲剛が振り返る。
「神戸は90分間集中しないとやられる相手でしたね。2−0から2−2に追いつかれる経験はあまりしてないんで」
今季川崎Fが2点を追いつかれたのは、26節の仙台戦のみ。それも後半ロスタイムに喫した失点の動揺の隙に、さらに一点を失うという特殊な状況だった。真っ向勝負の中で、ペースを奪われての2失点。さすがにJ1はポテンシャルが違う。多くの選手がそう感じていた。たとえば寺田は「前半はラインコントロールが良くできました。主導権を握れていました。怖さも感じなかった。ただ、油断するとやられるという感じですね」と前半を振り返るが、同時に「神戸は流れを変える力がありました」と別物になった後半の神戸の印象を口にした。
結局のところ川崎Fは、劣勢に立たされた後半の流れを断ち切る事ができなかった。しかし、なのである。川崎Fは勝負強かった。J2を圧倒的な強さで駆け抜けたのは伊達ではなかった。
72分。ケガで離脱中の長橋康弘に代わって右サイドで先発した木村誠のクロスを、ジュニーニョが頭でねじ込んで勝ち越す。
J1の誇りにかけて負けられない神戸だが、川崎Fは土屋の右サイドからの崩しにも、ホルヴィのパスワークにもホージェルのヘディングシュートにも屈する事はなかった。
番狂わせではあるが、大番狂わせではない。そんな試合だった。
「J2では取られていないかもしれない得点だった。それを経験できたのは良かったです。いい勉強になりました」(寺田)
「スピードがあったんですが、それを体感できたので収穫になります。貴重な体験でしたし楽しかった」(中村)
「もっとガツガツ来ると思っていたんですが、そうでもなかった。高さはありましたが、強さは想像したほどではなかった」(我那覇)
次々と「J1」の感想を口にする試合後の選手たち。川崎Fは来季からのJ1での戦い(正式決定は理事会での承認後)を前に、着々と経験を積んでいる。五回戦の相手は、関塚監督の古巣であり、9回の優勝経験を持つ鹿島。J1の予行演習(などという意識ではもちろん戦わないはずだが)としては最高の相手との対戦の権利を自らの手でつかんだ。
以上
2004.11.14 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
一覧へ【天皇杯4回戦:川崎F vs 神戸 レポート】流れを変える神戸の巧さ。それを上回る川崎Fの勝負強さ(04.11.15)
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