11月27日(土) 2004 J2リーグ戦 第44節
大宮 2 - 0 京都 (14:03/大宮/7,493人)
得点者:'58 斉藤雅人(大宮)、'88 トゥット(大宮)
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「もうJ2には帰りたくないです。やっと夢だった舞台に立てます。うれしいです」この日先制ゴールを決めた斉藤はテレビカメラの前で言った。昇格内定を決めた時から大宮のキャッチコピーはこうだ。「ワンウェイチケット 大宮発J1への片道切符」。「消化試合ということで難しい試合になると思った」と三浦監督は試合後話したが、そんな心配もまるでなし。公式戦の連勝を15と伸ばし、ホーム大宮公園サッカー場につめかけた約7500人のサポーター、ファンに笑顔で挨拶。未だ試合の残る天皇杯、そして来年への希望も抱かせる一戦となった。
試合は「やり方の似たチームの対戦」(柱谷監督)。京都は崔 龍洙が1トップぎみではあるが、共に4―4―2の戦い。堅守速攻が自慢のチーム同士の戦いだ。前半は五分で進めたが、後半は試合に動きが出はじめ、徐々に大宮が両サイドで高い位置を取りはじめる。京都は集中力を欠いたのか後半に入り小さなパスミスが増えはじめ、芝に足を取られるシーンも目立ちはじめる。そんな中58分、先制点が生まれる。1点目は右サイドバック西村から前線へのパスが森田に通る。京都DFとの攻防から、後ろに流れたボールに後方から走り込んだ斉藤がダイレクトで合わせ、落ち着いて流し込む。「あれを決められるとはすばらしい」と敵将を唸らせた1点で、大宮は試合の流れを自分達のものにする。これ以降、京都は前がかりになり、点を取りにいくが実らない。逆に88分中央でトニーニョにボールを奪われ、カウンターを許す。ドリブルで前線に突き進んだトニーニョは左サイドのトゥットへ。そのまま右足を振り抜き2点目が生まれ、試合は大宮のものとなった。
「J2ではこのやりかたで勝てたが、J1ではこのままでは勝てない」。知将、三浦監督は最終戦の勝利にも冷静に語る。足りないのは攻撃力。年間得点63点はJ2の3位ではあるが同1位 川崎Fの104点には遠く及ばない。「仮に、J1のトップチームがJ2で戦ったら、川崎Fくらいに得点は圧倒的になると思う。来年に向け必要なのはまずは補強、まんべんなくと要望を出している」と喜びに酔いしれる間はない。
しかし川崎Fと並ぶリーグ最少の年間失点38点は見事。特にこの15連勝中の失点は3。守護神・荒谷はJ2の主力GKの中では防御率1位(0.67)に輝く。「昇格が決まった試合も失点したので、今日は0に抑えたかった。この連勝中の失点は、フリーキックやディフェンダーとの連係ミス。それさえなければ、チーム失点は川崎Fを下回れたかも…それは来年の課題にします」来年を迎えるのが楽しみで、といった表情で話した。
「J1に行けば、もう少し自分達らしいサッカーができると思う」と言ったのは今季、三浦監督がチームの戦力的、精神的軸に据えていた奥野。「今年はある程度勝つためのサッカーをしてたので」。確かに、前半守ってセットプレーあるいはロングボールを入れたカウンターで試合をものにしてきた大宮。それは自分達のスタイルではないという選手の頼もしい言葉に、来年の大宮への興味が湧く。
一方、敗れた京都。大幅な戦力の入れ替えが予想されるが「目の前で大宮のセレモニーを見た悔しさを忘れず、来年に活かしたい」と柱谷監督。シーズン半ばの監督交代以降、つかめてきたペースを来年はシーズンの最初から保てそうだ。
順位争いには全く関係のない試合。「集中力を保って良くやってくれた」(三浦監督)浮かれることなく冷静に勝ちきった大宮。監督の言う通りJ1で戦うためには足りないものもたくさんある。しかし、つかみ取ったのはあくまで片道切符。「二度と戻らない」覚悟でJ1へ旅立つ。
以上
2004.11.27 Reported by 了戒美子
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