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【J2:第44節 仙台 vs 横浜FC レポート】PKからの得点で最後に追いついた仙台。最終戦は両者痛み分けのドロー。(04.11.27)

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11月27日(土) 2004 J2リーグ戦 第44節
仙台 1 - 1 横浜FC (14:04/仙台/15,101人)
得点者:'7 マシュー(横浜FC)、'88 シルビーニョ(仙台)
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 この日の仙台、いや東北全体は、とてつもない強風に見舞われていた。実際に電車が止まる、看板が吹き飛ぶなど、各所でさまざまな被害があったらしい。リーグ最終戦を迎えた仙台スタジアムも例外ではなく、メインスタンドからバックスタンドに向けて、目も開けられないほどの突風が時折吹き込む。そのため、普段はバックスタンドの屋根から吊り下げられるはずの両クラブ、及びJリーグのロゴのフラッグも、今日は突風の影響による不慮の事態を避けるために、バックスタンド中央の手すりに張られるというほどの状況だった。
 ただこんな天候でも、そして昇格が絡んでいないとしても、最終戦はやはり特別なもの。突風にも負けずに準備を続けたベガルタ仙台・市民後援会によって、バックスタンドに見事な「SEN○DAI」(○にはハートマークに「12」の文字をあしらう)の人文字が完成される。残念ながら満員とはいかなかったものの、いろいろあった今シーズンを締めくくる戦いを見にやって来たサポーターによって、いつもの熱狂に包まれた最終戦となった。

 だがそんな仙台サポーターの気持ちは、開始7分にいきなりつまずくこととなる。それまで左サイドにいたはずの大友が、この時初めて右サイドへ。その大友がスピードに乗って右サイドを突破、ゴールライン付近からグラウンダーのセンタリングを入れる。受けたゴール前の北村が後方に落としたところ、右45度からマシューがダイレクトでシュート。これがゴール前の混戦にいた選手に当たり、高桑が全く反応できないままネットに吸い込まれる。不運といえば不運だが、大友と臼井のチェンジサイドに対応できなかったという意味では崩された失点であり、また先制点を決めたのが開幕戦同様マシューであったこともあり、サポーターも含めて仙台には何となく嫌な空気が…。
 
 ただ仙台は、自分たちが開幕戦のチームとは違うことを、ここから証明することになる。開幕戦では失点後も、ゾーンディフェンスを意識しすぎるあまりに行動範囲があまりに狭かったDF陣と、そんな彼らを連係してフォローする意識に乏しかった中盤から前の選手が守備ではまるでかみ合わず、カウンターから再三再四ピンチを招くことになった。しかし、今シーズンかけてチームに刷り込まれた「チーム全体の守備意識の高さ」から、この試合では自陣のスペースをチーム全員で消すことで、以降横浜FCにチャンスらしいチャンスをさほど作らせない。
 また攻撃でも、横浜FCがラインを高くした時はロングボールでラインの裏を狙うが、逆に低く守ってきた時でも、中盤で細かくパスを繋ぐことで、タッチライン際にわずかに開いたサイドのスペースを突破したり、あるいはひきつけた後で逆サイドへ展開して数的有利を作るなど、シーズン序盤からチームが目指していた「引いた相手に対し、ボールを動かして崩すサッカー」を行なうことができた。この日起用されていた萬代にもう少しシュートへの積極性があればあわや…というシーンを、仙台は何度も生み出す。
 
 一方の横浜FC。こちらはこちらでチームのコンセプトを最後まで曲げなかった。その証拠に横浜FCは、3名の選手交代の全てで、同一のポジションを務める選手を投入。誰が入ってもシステムを変えることなく試合を進めていた。これはこれでプレビューでも述べたが、素晴らしいことだと思う。さらによく考えれば横浜FCは、気のせいかもしれないが、仙台がかつてJ2にいた2001年に当時の信藤監督が提唱した「2−4−4」から、基本的にはずっと同じ戦術を採っていたような…。これが間違っていなければ、ラインをひたすら高く設定し、サイドが積極的かつ継続的に攻撃参加という、こうした攻撃的な試合の進め方は、もはやクラブのアイデンティティなのかもしれない。

 ゲームに話を戻すと、試合は最後に、仙台の今シーズンが報われる形が訪れる。後半40分を回った後、セットプレーのこぼれから前線に繋がれたボールを受けた佐藤が、ドリブルで右サイドに流れた後、右45度へ。そこからのスルーパスに反応した萬代が、エリア内で山尾に倒されてPKを得る。ショートパスでの繋ぎと、こうした縦への速いカウンターを織り交ぜ、後半は仙台がゲームを支配していた中で生まれたプレーだった。
 このPK、シルビーニョが蹴ったキックはGK菅野の正面を突くが、こぼれ球を自ら拾ったシルビーニョが再び押し込んでゴール。試合はこのまま終了し、シーズンの最終戦は両者痛み分けという形で終わった。

以上

2004.11.27 Reported by 佐々木 聡
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