12月11日(土)2004サントリーチャンピオンシップ第2戦
浦和 1 - 0(PK 2 - 4)横浜FM (19:37/埼玉/59,715人)
得点者:'76 三都主アレサンドロ(浦和)
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横浜FMは第1戦とまったく同じ布陣。浦和は第1戦の3・4・3からトップ下を置く3・5・2に変えた。トップ下に山田が、右ウイングバックには平川が入り、2トップはエメルソンと永井。左ストッパーには出場停止の明けたネネが戻った。
第1戦と同じく浦和の両サイド深くボールを入れてくる横浜。だが、浦和がそれに手を取られることは少なかった。横浜国際ではそのクリアボールをまた横浜FMが奪い攻撃につなげてくる、というパターンが多く、前半は浦和が攻撃に時間をかけることができなかったが、埼玉スタジアムでは鈴木、長谷部の両守備的MFがこぼれ球を拾い、ウイングバックの平川、アレックス、あるいはトップ下の山田につなぐ、というプレーが素早く行われた。選手同士の距離をうまく保つように意識した結果だ。
また2トップにしたことで、両ウイングバックの前にスペースができ、アレックスのドリブル突破、平川のスピードを生かすことができた。浦和は今季2ndステージの多くの試合と同様、ほぼ主導権を握った。だが横浜FMの最終ラインを破ることは難しく、前半の惜しいシュートはいずれもセットプレーから。前半16分にアレックスの左FKをアルパイがほぼフリーでヘディングシュート。「必ず点を取る」と宣言していたアルパイだったが、これは左にはずれた。同20分には右FKを横に流し、走って迎えたエメルソンがシュート。これはGK榎本にセーブされた。
浦和にとって悔やまれるシーンだったが、実はそのFKを生んだ場面の方が惜しかった。前半16分のプレーは、長谷部が左からペナルティエリアに進入しようか、というところを倒されたもの。同20分のプレーは平川が右サイドを縦に突破するところを横浜FM・ドゥトラがレイトタックルで引っ掛けたもの。いずれも抜ければ決定的なチャンスを作れるというものだった。実は2年前の11月30日、リーグ最終戦で浦和はやはり横浜FMと対戦し、平川がドゥトラに同じようなタックルで左足首を負傷させられるシーンがあった。平川は翌03年、ほぼ1年間にわたりこのケガに苦しめられており、ドゥトラは因縁の相手だ。11日はドゥトラが「繰り返しの違反」でこの4分後に警告を受けた。ちなみに浦和は前半だけで12回の直接FKを得ている(横浜FMは3回)。
攻防が激しさを増したのは後半。7分に、FKから闘莉王のヘディングシュートがGKにセーブされると、その1分後には横浜FMがFKからチャンスを得、鈴木がゴールラインぎりぎりでクリア。しかしゴールマウスを脅かすシュートは浦和の方が多かった。後半18分にはFKからネネがヘディング。同24分にはネネがミドルシュート。27分にはCKが流れたこぼれ球を永井がシュート。後半29分の横浜FM・中西の退場は、そういう浦和の攻勢時だった。浦和のカウンター。途中から平川と交代した田中がエメルソンに縦パス。そのままペナルティエリアに入る直前、足を引っ掛けて倒した。
ゴール中央よりやや右のFK。左利きのアレックスには絶好の角度。しかしキャプテンの山田が何やら笑顔で耳打ち。これで「直接ではなく誰かに合わせてくるのか?」とカメラを近距離用に持ち替えたカメラマンもいた。その陽動作戦も利いたのか、アレックスの蹴ったボールはファーサイドでワンバウンドし、ネットを揺らす。
今季公式戦、わずかに2得点。それもFKを直接決めたことは一度もなかったアレックスの同点ゴール。6万人近く入った埼スタが揺れた。それまでも「攻めて攻めて勝つ!」というムード満点だったスタンドはさらにヒートアップした。
しかしその熱波を2点目に結びつけることはできなかった。終了間際の闘莉王のヘディングシュートもGK正面。延長に入っても、中盤を制した浦和がほとんど攻勢を取るが、横浜FMは中澤、松田の日本代表DFが健在。浦和相手に執念を燃やす河合もファウル覚悟でエメルソンを止める。
延長前半2分、エメルソン。同6分、CKからエメルソン。同11分、山田。焦りからか、あるいは攻め疲れか、浦和のシュートが枠をはずれるようになる。しかし流れを大事にしたいのか、選手交代はない。
1人少ない相手に点が取れず引き分け。1ヵ月前のナビスコ杯決勝と同じような状況で迎えたPK戦を迎え、そして敗れた。埼スタでの2004シーズン不敗は続いたが、チャンピオンシップは取れなかった。
2ndステージ以降、浦和が勝てなかった試合は、特殊な状況で迎えた第13節の名古屋を除けば、FC東京が2回(リーグ戦負け、ナビスコ決勝PK負け)に横浜FMが2回(リーグ戦引き分け、チャンピオンシップ第1戦負け)。相手が自分たちの攻撃力を削っても浦和の速い攻撃陣をつぶしにきたときにどうするのか。CKや相手陣内でのFKをいかに得点に結び付けていくか。
今季、優勝を競う舞台に上がるチームに成長した浦和が、常勝軍団になっていくための打開策は来年に持ち越しとなった。ステージ優勝という華はあったが、浦和の2004Jリーグは100%のハッピーエンドではない。もちろん、それにうなだれる浦和レッズではないはずだ。
2004.12.12 Reported by 清尾 淳
J’s GOALニュース
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