12月12日(日)第84回天皇杯全日本サッカー選手権 5回戦
鹿 島 3 -2 川崎F(13:00KICK OFF/カシマ)
得点者:前半6分 我那覇(川崎F)、後半20分 久野(川崎F)、後半34分 ファビオジュニオール(鹿島)、後半41分 野沢(鹿島)、延長前半14分 中田(鹿島)
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「日本のサッカーは、なにが起こるかわからない『感動サッカー』だと、先日、雑談をしていたときに話したことを思い出しました」とトニーニョ・セレーゾ監督は記者会見で開口いちばんに語った。一方の関塚監督にとっては古巣・鹿島との対戦に「成果をみせたい」と意気込んだ一戦。チャレンジャーであり、J2優勝チームとしての意地がそのまま勢いとなって、川崎Fが立ち上がりから果敢に鹿島に挑む試合展開となった。
前半、シュート数はわずかに2本だった川崎Fだが、ペースは手中にあった。先制点が生まれたのは6分。寺田がパスカットから前へ出て、右前方にいる我那覇へパスを送る。浮き球を右足でピタッと止めると我那覇は大岩が出した足の間を抜く豪快なシュートを放ち、サポーターに両手をあげてガッツポーズを作った。一方、2トップに鈴木と深井を並べた鹿島は、本山、小笠原、中田らがボールを供給するも、高さのある川崎F守備陣が体を張って防ぎ、前半は川崎F1点リードで折り返す。
後半、追加点は、またも川崎Fにもたらされた。65分、2年目の若い飛弾がドリブルから久野へパス。これを久野が左足でトラップして浮かせ、そのままダイレクトで右足からシュートを放つとゴールキーパーの頭上を越えるトリッキーなゴールが決まる。川崎Fの2点リードという状況に、鹿島ベンチが慌しく動いた。
67分、左サイドの新井場に代えてファビオ ジュニオールを、75分、右サイドの青木に代えて野沢を投入。「攻撃」の意識を色濃く出した鹿島は、そこから枚数をかけた怒涛の攻撃を開始する。ほとんど2バックとも言える布陣で右サイドに本山、左サイドにボランチのフェルナンドを引き出し、小笠原と中田のダブルボランチに。そして高さのある川崎F守備陣には鈴木とファビオ ジュニオールの2トップを配し、2列目から深井と野沢が飛び出しかきまわし役になる。「跳ね返しても、どんどん選手が出てきた」(川崎F・中村)鹿島の攻撃をGK下川を中心になんとか凌いでいた川崎Fだったが、残り10分が鬼門だった。
79分、GK下川が一度は野沢のシュートを防いだものの、そのこぼれ球をファビオ ジュニオールが押し込む。そして86分、本山のクロスを川崎Fがクリアしたボールに小笠原が食らいついて生かし、野沢がダイレクトで左足からシュートを放ち同点に。川崎Fもフォワード黒津を投入してカウンターのチャンスを何度か作るが、試合を決定づける3点目が生まれず試合は延長戦へともつれ込む。
激しく動いた試合の結末は、延長前半終了間際、関塚監督がもっとも警戒していたという鹿島のセットプレーによるものだった。小笠原の精度の高いFKに中田がすばやい反応でフリーとなり、頭に当てゴールネットを揺らした瞬間、川崎Fの選手たちは、ばったりとピッチに倒れこんだ。先制し、しっかり守って無失点で抑えるという完璧な試合運びでJ2優勝をさらった川崎Fだが、鹿島の底力を前に粘りに粘ったものの延長Vゴールで力尽きた。
試合後、トニーニョ・セレーゾ監督と抱き合ってエールを送り合った関塚監督だが、「勝負ですから、悔しかったですね」と選手たちを労ったうえで悔しさをにじませた。そして、天皇杯敗戦によりこの日で川崎Fとして最後の試合となった塩川選手に選手たちが駆け寄り、サポーターから何度もコールが送られると、塩川選手も何度も深々と挨拶しユニホームに顔を埋めていた。
以上
2004.12.12 Reported by 隠岐麻里奈
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