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【第83回全国高校サッカー選手権大会 2回戦プレビュー(2)】市立船橋と東福岡の強豪同士が激突(05.01.02)

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第83回全国高校サッカー選手権大会 2回戦
2005年1月2日(日)
駒場、駒沢開催分試合スケジュール
三ツ沢、市原開催分試合スケジュール
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 トーナメント表を参照していただきたいが、滝川第二から東福岡までのブロック(駒場、駒沢、三ツ沢、市原)において、2回戦の注目カードはなんといっても市立船橋と東福岡の対戦。全国の高校サッカーファンにはお馴染みの強豪同士が、いきなり初戦で対戦することとなった。両チームは4月に福岡で行われた第11回FBS杯高校サッカーチャンピオン大会決勝戦で対戦。先制点を挙げた市立船橋が徹底して守りを固め、東福岡の猛攻を抑えて1-0で勝利している。もちろん、両チームは、その後大きく成長しているが、市立船橋の守備対東福岡の攻撃という図式は変わらないだろう。

 市立船橋は、昨年のチームと比較するとタレント面では小粒になった印象は否めないが、「総合力で戦えるチーム」(石渡監督)という言葉は今夏のインターハイ準優勝という実績で証明済みだ。高い守備意識がチームの持ち味。地区予選では、2回戦を1-0、準決勝、決勝はスコアレスドローからPK戦を制して全国の舞台に勝ち進んできた。守から攻への切り替えの速いカウンターを武器に二大会ぶりの優勝を狙う。

 対する東福岡は攻撃のチーム。伝統の4-5-1のフォーメーションからのワイドに展開するパスサッカーは今年も健在だ。チームの生命線は野内(3年)、棚橋(1年)、長友(3年)の中盤の3人。ポジションチェンジを繰り返しながら、両ウイング、1トップと連携して攻撃を演出する。守備面では最終ラインを統率する近藤(3年)の安定感が光る。「ポイントは東福岡の攻撃が市立船橋に通用するかどうか」と語る森重監督。初戦にチームの全てをかけて臨む。

 このブロックのもうひとつの注目カードは滝川第二と星稜の対戦だろう。滝川第二は前回大会、前々回大会でベスト4。今夏のインターハイでもベスト8と、その実力に申し分はない。今大会が3回目となる岡崎(3年)をはじめ、森本(3年)、木島(3年)、稲垣(3年)ら、前回大会を経験している選手が残り、チームの完成度は高い。また地区予選4試合で22点と自慢の攻撃力は健在。守備面の安定感も増している。優勝候補の一角であることは誰もが認めるところだ。

 選手権での実績、今夏のインターハイの成績では滝川第二に劣るものの、星稜も実力は高い。プリンスリーグ北信越大会での優勝をはじめ、今年の高円宮杯全日本ユースでは国見に3-0と完勝。星稜のメンバーを中心にして臨んだ国体ではベスト4進出を果たした。高い位置からのプレスと中盤のバスワーク、そしてチームとしての守備がチームの持ち味。まずは初戦突破を目標に挙げるが、ここを乗り切れば、そのまま駆け上がる可能性も高い。

 そして、奈良育英と青森山田の対戦も見逃せない一戦だ。全員守備・全員攻撃を身上とする奈良育英のチームとしての完成度の高さは1回戦で実証済み。DFラインも含めて流れるようにボールを運ぶ組織力と、狭いところでも苦にせずにボールを扱う技術の高さはトップレベルにあると言っていい。最終ラインの奥野(3年)、宮本(2年)の安定感も高く、ボランチの位置でボールを捌く柳(3年)の展開力の高さも目を引く。強豪ぞろいのブロックに入ったが勝ち抜ける力は十分にある。

 ピッチを白く覆った雪と米子北の粘り強い守備の前に厳しい戦いを強いられた青森山田だが、悪コンディションの中でも随所に見せた迫力ある攻撃は、ポテンシャルの高さを窺わせるには十分なものだった。レオナルド(3年)の突破力と、U-16代表に選ばれた小澤の2トップの迫力は満点。2列目から飛び込んで来る小寺(3年)も大きな存在だ。1回戦はピッチコンディションの前に我慢を強いられたが、2回戦では本来のサッカーを披露してくれることだろう。

 1回戦を勝ち上がってきた草津東と那覇西の対戦は、春の近畿大会で滝川第二を破って優勝を飾っている草津東に那覇西がチャレンジするという形になりそうだ。雪の中での試合を「楽しんだ」という那覇西だが、草津東にも平常心で臨みたい。初出場の済美の挑戦を受けるのは前橋商業。初戦を勝ち上がったとはいえ悪コンディションの中で思うような試合が出来なかった前橋商業にとっては仕切り直しの一戦。済美はハットトリックを達成して勢いに乗る堀川(3年)を中心に自慢の攻撃力を発揮したいところだ。

 新人戦、インターハイ予選、高校選手権予選と県内3冠を達成して全国の舞台に乗り込んできたのは近大和歌山。1日2時間という短い練習時間を選手の個性を伸ばすことでカバーしてきた。全員守備・全員攻撃が身上の仙台育英と対戦する。初出場の矢板中央が挑むのは優勝候補の鵬翔。初出場とはいえ栃木県下では強豪として知る人ぞ知る存在の同チームが全国の舞台でどこまでやれるかに注目が集まる。また鵬翔の実力も要チェックだ。同じく初出場ながら富山第一に競り勝って2回戦に進んだ広島観音は、各務原を相手に3回戦進出を目指す。

以上

2005.1.1 Reported by 中倉一志
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