A3 NISSAN CHAMPIONS CUP 2005
2月13日(日) 13:30kick off 韓国・済州ワールドカップ競技場
浦項スティーラーズ 1−1(0-1) 横浜FM
<得点者>3分:清水(横浜FM)、64分:サントス(浦項)
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タイムアップの瞬間、キャプテンマークをつける奥大介も、最終ラインで体を張って猛攻をしのいだ河合竜二や栗原勇蔵も、みな全身に倦怠感を漂わせた。コンディションが上がりきっていないこの時期に、90分間守り抜いた疲労は相当なものだろう。それだけの力を使い切って、横浜FMは浦項スティーラーズと戦い、勝ち点1を挙げた。もちろん課題や修正点を挙げればキリがないが、主力メンバーの多くが離脱している現状を考えれば、まずまずのスタートといえるだろう。
日本、韓国、中国のクラブ王者を決める「A3 NISSAN CHAMPIONS CUP 2005」が13日、韓国・済州島で開幕した。2004年Jリーグ王者の横浜FMはこの日、13時30分から同Kリーグ準優勝チーム・浦項と対戦。前半開始早々に先制点を奪ったが、後半になって追いつかれ、1−1の引き分けに終わった。
韓国随一のリゾート地として知られる済州島だが、2月はまだまだ寒い。島内のあちこちに雪が残っているほどだ。2002年ワールドカップのために建てられた済州ワールドカップ競技場も強い海風が吹き付けた。13日は晴天に見舞われたが、この風が災いし、気温は10度ちょっと。真夏のオーストラリアでキャンプを張っていた横浜FMの選手たちにはやや厳しい環境だったかもしれない。
加えて、今の横浜FMは「満身創痍」の状態である。左太もも裏肉離れの松田直樹に始まり、左足首骨折の安貞桓、腰痛の久保竜彦、左前十字じん帯断裂の山瀬功治、インフルエンザの遠藤彰弘と、常勝軍団を担うべき選手たちが合流できないでいる。
日本代表で北朝鮮戦を戦った中澤佑二も19日の最終戦・水原サムスン ブルーウィングス戦にしか出場しない予定だ。この状態は知将として知られる岡田武史監督もさすがに頭の痛いところ。だが指揮官はこの大会を来月開幕するJリーグ、AFCアジアチャンピオンズリーグへのステップと捕らえている。「初戦の浦項は強いチーム。そういう相手に今の選手が何をやれるのか。それをしっかり見極めたい」と岡田監督は話していた。
そんな知将が送り出したスタメンはGK榎本達也、DF栗原、中西永輔、河合、ボランチ・大橋正博、那須大亮、右サイド・田中隼磨、左サイド・ドゥトラ、トップ下・奥、FW坂田大輔、清水範久。日ごろ、先発出場機会の少ない栗原や大橋にとっては大きなアピールのチャンスである。控えに回ったのはたった6人。新加入のアデマールはベンチ外となった。対する浦項も横浜FMと同じ3−5−2。98年フランスワールドカップに出場しているGKキム・ビョンジ、昨年Kリーグベストイレブンのトップ下・タバレス、DFサントスらが核となっている。
劣勢が予想された横浜FMだが、相手の陣形が整いきらないうちに電光石火の先制点を挙げる。開始3分だった。項浦の最終ラインを統率するサントスの不用意なミスに乗じてボールを奪った清水が一気にドリブルで突進。ペナルティエリア少し手前からミドルシュートを決めたのだ。GKキム・ビョンジの脇を抜く見事なゴールで横浜FMがいきなりリードした。
その後しばらくはいいリズムで動いていた横浜FM。だが徐々に相手に押されるようになる。浦項はタバレス、ダ・シルバの個人技、FWの一角を担うナム・イッキョンのスピードで局面を打開。ペナルティエリア付近で数多くのFKを得た。肝心な決定力を欠き、彼らはゴールを割ることができなかったが、前半終了間際は一方的な展開だった。
何とか1点のリードを守って45分を終えた横浜FM。後半も粘り強い守備で勝利を目指すかと思われた。が、岡田監督は「こういう試合は1点を守って勝っても仕方ない。積極的にチャレンジして自分たちのサッカーをしよう」と指示した。「もちろんA3に優勝したい気持ちは強いが、今はチームを固める時期。選手の可能性を見たい」と考えたという。
迎えた後半。彼らからは追加点を狙う意気込みが見て取れた。スポーツヘルニアが完全に癒えていない坂田に代わった山崎雅人も得意のドリブルを仕掛けようと試みる。だがオフシーズンということもあり、どうしてもコンディションに問題がある。彼らの運動量は徐々に低下し、状況判断も悪くなった。那須や大橋ら中盤の体も動かなくなり、簡単にボールを失う回数が増えた。
その結果、浦項の攻撃は一段と勢いを増した。FWのダ・シルバがゴール前でフリーになったり、タバレスが強引にシュートを放つなど、ビッグチャンスが次々と生まれる。そしてついにゴールを奪われてしまう。後半19分だった。ナム・イッキョンの浮き球のFKにうまく反応したサントスが巧みなダイビングヘッドでゴールを挙げた。「相手は強いから1点は仕方ないと思っていた」と岡田監督は言うが、疲労困憊の選手たちには、あまりに痛い失点だった。
その後も相手は、たびたびゴールを脅かした。こうなったら横浜FMとしては、ベテラン中西らが軸となって懸命に守るしかない。栗原が持ち前の強さと激しさを発揮すれば、河合も高さと粘りで応戦する。中西の的確なカバーリングもさすがだった。彼らの献身的な仕事ぶりには岡田監督も脱帽していた。90分間ピッチに立った清水もゴールを狙う姿勢を忘れなかった。最後まで非常に厳しい内容だったが、主力を欠いた横浜FMが90分を1−1で乗り切り、貴重な勝ち点1を得た。「後半になって運動量が落ち、ボールを失うミスが目立ったが、このメンバーでも最低限のことはできた。次も新たなメンバーや組み合わせを試したい」と指揮官も納得の様子だった。
正直言って、今の横浜FMは体力、プレーの精度、連係といった多くの面が不十分な状態だ。チーム完成度を高めつつ、A3という大会で結果を残すのは大変なことである。それでも、日本一の知将はあえて、その難しいテーマにトライしようとしている。16日には2004年中国スーパーリーグ王者の深セン健力宝に挑む。彼らは第2試合で水原に負けているため、もう後がない。横浜FMには決死の覚悟で挑んでくるだろう。そんな相手を巧みにいなし、中澤が合流する最終戦に優勝の可能性を残したい。彼らの挑戦はまだまだ続く。
2005.2.12 Reported by 元川悦子
以上
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◆次戦の予定
A3 NISSAN CHAMPIONS CUP 2005
2月16日(水) 韓国・済州ワールドカップ競技場
16:30 kick off
横浜FM vs 深セン健力宝
19:00 kick off
水原サムスン ブルーウィングス vs 浦項スティーラーズ
J’s GOALニュース
一覧へ【A3 NISSAN CHAMPIONS CUP 2005 浦項スティーラーズ vs 横浜FM レポート】主力不在の中、中西率いる最終ラインが奮闘。勝ち点1で手堅いスタートを切った横浜FM(05.02.13)
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