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【2005クラブ別戦力分析レポ:札幌編】即戦力を補強、攻守で昨年からの成長に期待。(05.02.24)

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【2005シーズンの見どころ】

 昨季はチーム戦力と経営を再構築する「5段階計画」の第一歩の年。外国籍選手ゼロ、平均年齢約22歳と若返ったメンバーで立ち向かったが、4月から7月まで14連敗するなど苦戦が続き、最下位に終わった。その辛さを乗り越え、今季はどこまで選手が成長し、順位を上げられるか。
 
 若い札幌を率いて2年目になる柳下正明監督は、「同じ絵を描ける者がピッチ上に何人いるか」という表現で、選手間が一致したプレーイメージを共有して連動性のある動きを行なうことを求める。
 
 守備、そして攻撃という順番で追うと、まず守備ではボールのあるエリアできちんと数的優位を作れるかをポイントとしている。「1対1になると、相手の力量が上でどうしてもボールを奪えない」と分析する柳下監督は、相手のボールが動いても複数の選手できちんと囲い込んで対処し、ピンチを防ごうと目論んでいる。
 こうしたイメージはキャンプを通して選手間に深く浸透しているようで、2月19日のプレシーズンマッチで対戦した磐田・山本昌邦監督は「札幌はすごくいい守備をしてくるので、こじ開けるのは難しかった」とコメント。札幌の網の目が引き締まってシュートコースをふさぎ、磐田の1得点のみに終わった試合を振り返った。また、新加入のFW中山元気も、自チームの戦術イメージについて「守備の時は数的優位を…」とすぐ語れるように、ボール奪取についてはやりたいことの根本を共有できている様子だ。
 
 一方、ボールを奪ってから攻撃に転ずる時の軸は、両サイド。昨季から左の和波智広を使う局面が多かったが、昨季終盤、右サイドで岡田佑樹が台頭。さらに今季は新人・徐暁飛が加わり、左一辺倒でなく右からの突破にも厚みが加わってきた。
 そうして、いかに相手をすり抜けて中→外→中(ゴール前)へと、素早い判断と素早いボール回しでゴールへ結びつけるかだが、まだチームに自信が積み重なっていない。ゆえに慌ててしまいミスパスし、再びボールを相手に渡すなど、選手間のイメージのズレがピッチ上で浮き彫りになることもある。
 キャンプ中、柳下監督は「外だけでなく、中から攻めていくというのもできればいいのだが…」とつぶやいたことがある。やりたいサッカーの理想像は数多く胸に秘めている。そうした新たな攻撃パターンに踏み込む前に、まずは現状のステップをきちんとマスターできるか。
 守備にある程度の手応えアリ、という意味では、勝ち点1までは計算できるチームかもしれない。そこから先、ゴールまでしっかり取れるというステップまで到達できれば、勝ち点1が3まで増やせる。そうしたステップアップの様子が、今シーズン中に数多く見られることを期待したい。


【新戦力・注目のキープレーヤー】

 昨季スタート時はJリーグ最多となる8人の新卒選手(当初、特別指定選手だった権東勇介を除く)を獲得し、移籍獲得は清野智秋1人のみだったが、今季は新卒3人に移籍5人と、即戦力を求めるフロントワークに出て、各ポジションにそれぞれ軸を作ろうとしている。
 まず新卒では、鹿屋体育大から加入の徐暁飛。中国U−16、23代表で大学時代までFWや3-6-1の1.5列目だったが、札幌では昨年秋に3日間練習参加した時から首脳陣は右サイドへ転向させたい方針だった。「彼の持ち前の突破力は、前にスペースがあったほうが生かせる」(城福敬強化部長)との判断で、ゴール前で狭く囲まれた中での勝負より、スピードに乗って存分に突っ込むプレースタイルを促そうとしている。
 サイドでのプレーは、徐にこれまでになく守備の仕事を課すことにもなっているが、「良いスタートポジションがだいぶとれるようになったので、相手へのアタックもできるようになった」(徐)とキャンプを通して幾らか好感触をつかんでいる様子だ。中国国籍とはいえ、10年ほど日本に在住しており、日本語でのコミュニケーションには何ら問題ない。
 
 こうして右の徐や岡田、左の和波がもっぱらサイドからの仕掛け役として存分に前に出るためには、安定した後ろ盾が必須。中盤の底では2年目の権東が攻守両面で効いていて、昨年から成長を続けているのが大きい。守から攻に転ずる時、権東がボールを持って前にせり上がると、周囲も引き上げられ、和波との連係も取れる。「守備的MF」という呼称よりも、攻守両面でかじ取り役になり得る、真の「ボランチ」と呼べる素材だ。
 
 昨季は第4クール頃から守備の落ち着きが顕著になり、2失点以上を喫したのは川崎Fを相手にした時(0-2で敗戦)くらい。守備はさほど大崩れはしないとして、勝ち抜くためにはワンチャンスを結実できる攻撃力が必要だ。その点では、広島から補強したFW中山に期待がかかる。豊富な運動量に加え、足元でも空中戦でも強さを発揮できるタイプ。先述の権東も攻撃面でのプレーの選択で自らの積極性が増した一因として、前線での「中山さんのポストプレーが心強い」ことを挙げていた。昨季2ケタ得点者がゼロの札幌(チーム最多は清野の9得点)に、力強さを注入できるか。
 後方ではDF池内友彦が軸になる。99、00年の在籍以来の札幌復帰。5年を鹿島で過ごして、プロの風格、落ち着きを増してきた。5年前の池内の姿を記憶する古い札幌サポーターにとっては、顔つきの違いからして驚きの材料だ。的確で手厳しいコーチングで、わずかな危機の隙間も見逃さず、最終ラインから全体を後押しし、チームを強気にさせる。


【開幕時の布陣予想】

 3-5-2のダブルボランチ。FWでは中山がキャンプを通して軸になってきた。これに昨季チーム最多の9得点で、柳下監督が「シュートを打つ時のフォームがいちばんきれい。だから枠にいちばん多く入る」と言う清野、瞬発型の堀井岳也、くさび役を得意とする相川進也といった3人が中山の相方としてスタメンを競う。
 
 攻撃の芯となる両サイドのうち、左は快足型の和波が不動。これに昨年4月の左ひざじん帯断裂の重傷から復活したパッサータイプの三原廣樹がボランチ、トップ下兼務でオプションとして加わる。右サイドは3年目の岡田と、FWから転向の新人・徐との競争。岡田がキャンプ中に右足アキレス腱痛を起こし出遅れたが、キャンプ終盤に全快。入れ替わるように徐が「軽い肉離れのようだ」(城福強化部長、2月22日午前談)で練習から離脱。開幕スタメンは当初予想の岡田から徐へ、そして終盤にきてまた徐から岡田になる見通しが高くなった。
 
 ボランチは田畑昭宏、金子勇樹、権東、鈴木智樹の4人が2つの定位置を狙う。この中では、レフティーの権東がまず頭一つリード。これに守りの堅い田畑、カバーリングに長けた金子、パスセンスが持ち味の鈴木が続く。トップ下のスタメンは砂川誠が確定的。
 
 最終ラインでは、鹿島から移籍の池内が3バック中央に入りコントロールに務め、西嶋弘之、西澤淳二が左右を固める。これにヘディングが強い曽田雄志や、アグレッシブな相手へのアプローチがウリで、磐田から移籍の加賀健一が続く。
 GKは昨季レギュラーの藤ヶ谷がG大阪に移籍し、広島から林卓人、磐田から高原寿康が加入。昨季椎間板ヘルニアを患った林が腰の治療によりキャンプに合流できず、レギュラー最右翼は高原。ニューカマーのGKが3バックとのスムーズな融和をはかる。

Reported by 永井謙一郎


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