6月4日(土) 2005 J2リーグ戦 第15節
草津 1 - 1 水戸 (14:01/群馬サ/2,724人)
得点者:'15 秦賢二(水戸)、'78 酒井良(草津)
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70分過ぎ、草津の吉本が両手を広げて大声を張り上げる。その苛立ちと怒りの矛先はチームメートに向けられていた。「コンビネーションが悪く、ボールにも触れないのでイライラしていた。自分でチームを引っ張ろうと思っていたのが、つい空回りしてしまった」と吉本。それを見た手塚監督は即座に交代を命じた。
退場者を出し一人少ない水戸に対し、草津はかろうじて同点には追いついたものの、選手たちが共通意識を持って攻撃の形を作り出すことは少なかった。ゲーム終盤、吉本が不満を口にしたのも、そんなチーム状態を顕著に表していた。
北関東同士の対決「北関東ダービー」の第2ラウンド。2試合ぶりの先発となったデルリス、小椋を縦に並べる水戸に対し、草津は前節までの3バックを変更し4バックで挑む。「相手が1トップなので、センターバック2人で対応して、両サイドを攻撃の起点にしたかった」と手塚監督。
先制は水戸。15分、左CKを小島が弾いたところを秦がミドルシュート。低い弾道のシュートはDF陣の足に触れて、ゴールネットを揺らす。「いつもあそこの場所にいるので、ためらわずに打った」(秦)。このゴールで、水戸は自分たちのペースを掴む。「攻めていてもシュートまで行けず、水戸のサッカーにハマったと思った」(樹森)。
「虎の子の1点を守り抜く」という水戸のサッカーが崩れたのは、55分のデルリスの退場から。籾谷と空中で競り合った際に「手」が出て、1発レッドカード。前田監督は「勝てるゲーム展開だったが、プラン通りに行かないのがサッカー」と嘆いた。
数的有利に立った草津は、佐藤、佐田といった攻撃的な選手を投入し、勝負に出る。そして78分、樹森のシュートのこぼれ球を酒井が押し込み同点。勢いに乗った草津は、その後もゴールに迫るが、水戸を追い込むことが出来ずに無情のホイッスルが響いた。
ゲーム後、報道陣が待つミックスゾーンに姿を見せた草津の守護神・小島のやるせない表情は、明らかにいつものそれとは違っていた。「疲れたよ。点が決まりそうにない。点が入らなきゃ勝てないよ。こうなったら、0に抑えて引き分けに持ち込むしかないね」。普段は冗談を挟みながら質問に応対する小島が、足早に通路を抜けていった。
草津・手塚監督は「相手が退場になってから時間が十分あったので、勝たなければいけなかったゲーム」と振り返った。終盤は圧倒的に攻め込むシーンもあったが、小島が話したように、ゲームを通じて得点の匂いが漂っては来なかった。鳥居塚は「チームがどうやって攻めていくのか浸透していなかった。繋ごうとする選手もいれば、縦に入れる選手もいた。チームとしての戦い方を徹底しなければ」とチームの問題点を指摘した。
吉本の言動を正当化するわけではないが、ここ何試合か攻撃のコンビネーションが非常に悪かったのは事実。それが、熱くなりがちな吉本の口から噴出しただけであって、チーム全体の問題として捉えなければならないだろう。草津は他のクラブと比較して、ゲーム中の声や要求が少ない。今の草津には、選手同士が意見や考えをぶつけ合うことも必要なのではないだろうか。
以上
2005.06.04 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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