●グループA 第2戦
6月15日(水)24:30キックオフ(日本時間)/オランダ・ケルクラーデ
U-20日本代表 1-1 U-20ベナン代表
得点者:37' MAIGA Abou(ベナン)、65' 水野 晃樹(日本)
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「負けたら(決勝トーナメント進出の可能性が)終わりなので、難しい試合展開になってしまった」(平山)
初戦のU-20オランダ代表戦で敗れたU-20日本代表は、この第2戦に勝つか引き分けるかしなくては決勝トーナメント進出の可能性が見えなくなる。つまり、負けだけが許されなかったベナン戦。立ち上がりは軽い緊張を覚えた選手もいるほど、硬さの感じられるものとなってしまった。
6/10の開幕日に行われたオランダ戦よりも観客はまばら。それでも平日にもかかわらず12,500人が会場につめかけた。日本からの応援もオランダ戦よりは増えていたようだが、それでもベナン応援団の太鼓のリズムが絶えることなく鳴り響いた。
U-20日本代表の先発は前線にカレン(磐田)、平山(筑波大)。ボランチに本田(名古屋)ではなく梶山(F東京)を配した3-5-2の布陣。4-4-2のベナンへの対抗措置だ。
「蹴るのか、繋ぐのか」
迷いの生じた試合だった。いつも通り平山に当てるのか、それとも梶山を使い中から攻めるのか。いまひとつハッキリしないまま、試合が進む。ただ、パスを通そうと思えば通るし、家長(G大阪)は難なく左サイドを切り裂く。手応えがあるのかないのかわからないまま、久々の実戦となった梶山の体力がすり減っていく。ただ、「オランダとやってるから、それほど速くは感じなかった」と数人の選手がコメントしている通り、プレッシングも、個々のスピードもこれまでまったく体験したことのないレベルではない。それでも幾ばくかの硬さで、迷いで、選手たちの体は動かない。
失点は前半37分、カウンターから。味方のコーナーキック直後の時間帯、兵藤(早稲田大)のトラップミスを拾われ、ゴール前まで一気に独走を許し、最後はアブ・マイガが右足で押し込んだ。
後半、開始と同時に水野(千葉)を投入。後半20分には、家長の左サイド突破からゴール前ペナルティアークのやや左でフリーキックを得る。これを水野が直接決め1-1の同点に。さあ、ここから反撃という後半26分、相手選手が2枚目のイエローカードを受けて退場、10人になる。それでもU-20日本代表は出来たスペースを有効に使うことができない。また、この日は平山が前線で必ずしもヘディングで勝てず、競ったボールに対するフォローもないためチャンスにつながらない。その後、「前線の起点を作りたい(大熊監督)」と森本(東京V)を、「相手のウラをとりたい(同監督)」と苔口(C大阪)を投入するも、2度とゴールネットを揺らすことはなかった。
相手のレベルを考えると、そしてオランダ戦後半の猛攻を思い出すと、U-20日本代表に勝つチャンスはあったはずだ。しかし、どうにも迷いから動けずにいた選手たち。プレスはかからず「負けたら終わり」との思いからズルズルと後退するディフェンスライン。ボランチに入った小林(柏)が「僕でも、あのスペースを狙う」と自嘲ぎみに話したが、その通り。開き過ぎたディフェンスとボランチの間のボールを狙われ続けた後半となった。
迷いの中の90分。収穫があるとすれば、家長が左サイドで機能していたこと。そして、西川(大分)のセービング、キックともに成長が見られること。そして、オランダ戦ではクインシーにやられにやられた中村(福岡)が落ち着きを取り戻していること。正確な技術と体力を持つ水野が相応の力を出せていること。その4点だろう。
疑問が残るのは森本の交代。大熊監督は「前線の起点」を期待してとのことだったが、前田(広島)という選択肢はなかったか。パスに点で合わせていく技術を持つ森本に対し、ドリブル突破からのシュートを持ち味とする前田。家長がこの日唯一、圧勝していた左サイドからヒントを得て、その後の有効なカードへ繋げることは難しかったのか…。
「負けられないっていうので、(ディフェンスラインを)押し上げられなかったみたい」と平山。
選手たちにとって、「勝たなくては」と「負けられない」の間には大きな差が存在する。「負けられない」には「引き分けでもいい」が含まれ、失点を恐れる気持ちがまず頭をよぎるようだ。
しかし、次戦・U-20オーストラリア代表戦はその心配はない。勝ち点1でグループA3位のU-20日本代表と、同じく勝ち点1ながら得失点差で4位・最下位のU-20オーストラリア代表の勝負。「勝たなくてはいけない」ということは、失点を恐れる前に得点を挙げなくてはならないということだ。
前回・2003年のワールドユースUAE大会。負けられない状況のエジプト戦に途中出場で1ゴールを決めた平山は冷静に力強く言い切る。
「勝たなくてはいけないから、次はシンプルにいける」。
もう一歩も引けない。
以上
2005.06.16 Reported by 了戒美子
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●グループA順位表
1位:オランダ/勝ち点6/得失点差+4
2位:ベナン /勝ち点2/得失点差0
3位:日 本/勝ち点1/得失点差-1
4位:オーストラリア/勝ち点1/得失点差-3
●次戦
6月18日(土)23:00キックオフ(日本時間)/オランダ・ケルクラーデ(TBS系列 10:58〜25:00)
日本代表 vs オーストラリア代表
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