8月2日(火) 2005 J2リーグ戦 第24節
鳥栖 3 - 2 京都 (19:04/鳥栖/4,467人)
得点者:'18 アレモン(京都)、'60 長谷川豊喜(鳥栖)、'64 鈴木孝明(鳥栖)、'84 加藤大志(京都)、'89 飯尾和也(鳥栖)
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サッカーのゲームには勝利の方程式は無い。強いから勝つのではなく、勝った方が強いのだ。
そう確信させてくれた今節の鳥栖の戦い方だった。
監督・コーチは相手チームの分析を行い、自チームの選手の技術を図り、調子を見て試合に臨む選手を決定する。試合に臨む登録選手16名と言うパーツを組み合わせれば、その日戦うチームという形が出来上がる。
誰がその形を見ても、どちらが勝つか予想はできても断言はできない。
鳥栖は第15節(5/28)以降、勝ち星に恵まれていない。約2ヶ月の間、勝利を味わっていなかった。しかもホーム戦に至っては、5月21日のホーム初勝利以降、未だ2勝目をあげることができていなかった。久々の勝利をあげるべく、この日の登録メンバーにはシュナイダー潤之介がGKに戻り、2試合ぶりに一柳・小井手・氏原、3試合ぶりに井手口がスタメンに名を連ねた。リザーブには3試合ぶりの長谷川と初登録のアルレイをすえた。長谷川のスピードとアルレイの潜在能力に期待を込めて、この日戦うチームという形を作った。
対する京都も、首位とはいえ後半戦の連敗は避けたいところだ。前節は京都らしい戦い方をしていたのだが、山形のCK1発に沈められた。柱谷監督は2試合ぶりに田原を、3試合ぶりに星を、4試合ぶりに中払を先発に起用した。DFには12節依頼の出場となる鷲田を入れて、この日戦うチームという形を作った。必勝を期してのことだが、鳥栖には相性がさほど良くない。前対戦(12節)では0-3と完敗している。
試合開始直後こそ鳥栖・氏原のシュートチャンスが続いたが、徐々に京都ペースとなって行った。トップに張るアレモンが前線で自由に動き、できたスペースに田原が流れ込む。その後ろを星と中払がサポートし、両サイドDFの鈴木と三上は好機と見ると前線へ駆け上がる。これに中盤からだけでなくDFからもボールを供給する。この作戦が功を奏したのが前半18分だった。鷲田からの右サイドへのパスをアレモンがスルーすると、駆け上がったDF鈴木の足元へ入る。そのままセンタリングされたボールは田原がトラップし、走りこんだアレモンが右足でゴールへと流し込んだ。
この一連の流れに鳥栖は後追いディフェンスとなっていた事を考えると、京都のパスワークの上手さが光り、鳥栖の前日までの練習が活かされていなかったと言える。この京都の先制点前後には、鳥栖にシュートチャンスがあっただけになおさら悔やまれる得点だった。
後半に入ると一転して鳥栖がペースを握った。松本監督が選択した選手がそれぞれの能力を発揮し始めたのだった。52分に長谷川が右サイドに投入されると、さらにスピードが増して前線からのプレッシャーが効き始めた。続けてアルレイがFWに入ると間延びしていた中盤とFWの間にタメができるようになり、ボールを支配する時間が増え始めた。
こうなると京都のミスも目立ち始めて、ボールは京都ゴールへ徐々に近づいていった。
60分には鈴木が右サイドから強烈なシュートを放つとGKの手をはじいて詰めていた長谷川の足元へ入り、同点弾を放った。こうなると俄然勢いは鳥栖に傾いて行く。その4分後には右サイドDFに下がっていた小井手からの40m強のセンタリングが鈴木のヘディングシュートを生んで逆転した。
鳥栖は83分に守備を固めるために加藤(秀)を投入したが、このタイミングに京都は中払から途中出場の加藤(大)にグラウンダーのパスを通し、再び2−2の同点となった。鳥栖が陣容を整える前に奪った巧者の得点と言える。
このまま引き分けかと思われた89分、『引き分けで終わりたくなかった』と考えていた飯尾が京都DFのクリアボールを拾い、ホーム2勝目となる勝ち越し点を押し込んだ。この得点も、京都・リカルドが治療を終えてピッチに戻った瞬間だった。京都の同点弾も鳥栖の決勝弾も人の動きがあったタイミングだっただけに、冷静に対応していれば防げていたかもしれない。
この試合の勝利を決定付けた鳥栖選手の頑張りを褒め称えたい。
そしてこの勝利は一人のサポーターへのレクイエムとなった事を申し添えたい。このサポーターは、選手たちがいつも利用する食堂で、いつも選手を励ましてくれた人だったそうで、試合終了後の監督会見で松本監督は目を潤ませながら「この勝利を彼に捧げたい」と語った。
以上
2005.08.02 Reported by サカクラ ゲン
J’s GOALニュース
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