8月2日(火) 2005 J2リーグ戦 第24節
山形 1 - 2 甲府 (19:04/山形県/4,393人)
得点者:'10 石原克哉(甲府)、'86 須藤大輔(甲府)、'89 原竜太(山形)
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後半86分、ゴールネットを揺らしたのは、つい数秒前に石原と交代でタッチラインをまたいだばかりの須藤だった。ファーストタッチでおいしいゴール にありつけたのは、甲府の左クロスに対して、相手のキーパーとディフェンダーの間で起きた「連携ミス」というお膳立てがあったから。2-0となるこの追 加点でほぼ勝負は決した。ロスタイムで返した原の1点も「焼け石に水」だった。
「全体を通して甲府さんのほうもよかったわけではなかった」と記者会見の山形・鈴木監督。甲府の大木監督も「最後は逃げ切ることで精一杯だった」と語った。そんな甲府を勝たせたのは、他でもない、山形のプレー。「立ち上がりからイージーミスが多くて、ペースを相手に与えてしまって、自滅したような 格好になってしまった」(鈴木監督)
前節で首位・京都を零封、守備に自信を取り戻して臨んだ山形は、この試合でも味方との距離を意識したゾーンの守備で、自陣のスペースは埋めていた。しかし、バレーや長谷川に高い位置で突っかけられると必要以上にバタつき、いつもの様子と違う感があった。それが露呈したのが前半10分。右サイドでボールを受けた石原がフェイントで一人かわしドリブルで仕掛けると、ゴールへの通路をつくり左足でシュート。逆サイドのネットを揺らして先制点を挙げた。
この1点を境にして、試合は完全に甲府ペース。
甲府は山形のディフェンスラインに対するプレッシャーこそ掛けていなかったが、ゾーンで守る山形が攻撃に移っても大胆にポジションチェンジを行なわなかったこともあり、ボールの行く先にはしっかりと網を張ることができた。それを破ろうと、山形はタッチ数の少ないパスでつなごうとするが、3本4本つなぐとコントロールミスで相手に渡してしまう。かと言ってロングボールで攻めるのは、準備万端で待ち構える守備陣と孤立したフォワード2人の競り合いにな り、さらに困難だった。攻撃が手詰まりになる中、大塚はパスコースに入ってきた石原にまったく気づかずにパスを出してしまったり、永井は何度も後ろから ボールをさらわれるなど、信じられないミスも多発した。
甲府が攻撃に移ると、中盤の奈須、倉貫、藤田の運動量とコンビネーションが冴えた。パス・アンド・ゴーで必ず一人はフリーになり、そこを起点に次のパ スにつなげていった。ゾーンをかき回され、もぐらたたきのように後追いの守備に終始する山形にとっては、甲府がゴール前でおとなしかったことが不幸中の幸い。前半は1-0で折り返した。
後半の開始から、山形は根本に代えて阿部を投入。前線でタメをつくりポゼッション率を上げる狙いは、甲府の足が止まりだしたことと併せて、次第に攻撃の形として結実。山形は後半だけでじつに11本のシュートを放つことになる。しかし、そのほとんどが枠の外に飛ぶか、枠内に行っても楽にキャッチできるほど弱いもので、追いつくのに苦労しているうちに飛び出したのが須藤の追加点だった。
甲府は後半戦で連勝スタート。順位を単独3位に上げ、2位の福岡まで勝ち点4差に迫り追撃態勢に入っているが、最後の失点に関して大木監督は「甘さがある。たくさんの課題が見えてきた」と手綱を緩める気配がない。京都をホームに迎える次節で、この勢いが本物かどうかが試される。
前節、ほぼ完璧に機能した守備がもろくも崩れ、課題の決定力不足にも進歩がなかった山形は、3ヶ月ぶりのホームでの勝利がまたもお預け。順位も4位に後 退した。しかし、より結果の持つ重みが増す第3クールで自信を失っている暇はない。次節、勢いに乗る横浜FCとのアウェイ戦までにどこまで立て直して臨めるか、一戦一戦が生き残りを懸けたサバイバルマッチとなる。
以上
2005.08.03 Reported by 佐藤 円
J’s GOALニュース
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