8月13日(土) 2005 ヤマザキナビスコカップ 準々決勝
磐田 2 - 2 千葉 (19:05/ヤマハ/9,574人)
得点者:'35 巻誠一郎(千葉)、'60 前田遼一(磐田)、'65 阿部勇樹(千葉)、'68 金珍圭(磐田)
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試合後の記者会見でいきなりジョークから入ったオシム監督。終始上機嫌で準決勝進出を決めた試合について語るその姿は、チームが一皮むけて成長した喜びを、全身で表わしているかのように見えた。
前日にケガを負ったハースをはじめ、ストヤノフ、羽生(出場停止)、水野、水本、GK櫛野と「レギュラーが6人抜けていた」(オシム監督)という千葉。ホームで1点差を追いかける磐田も、鈴木、西を故障で欠き、活きの良さが自慢のカレンと太田も体調を崩して先発から外れた。両チームとも、代表組が戻っても万全と言えるメンバーは組めなかったが、それでも磐田は9人がA代表あるいは元A代表という豪華布陣だった。
序盤は、千葉が相手の攻勢を想定しつつも、1点のリードを守るだけでなく、いつも通りに前からプレッシャーをかけてコンパクトに戦ったのに対して、磐田は最初から激しく攻めこむことはなかった。あまり前からボールを取りにいきすぎて、逆に中盤や裏のスペースを使われてしまうことを嫌い、「失点はしたくないというのはあったが、攻撃は取ったら速く攻めたかった」(山本監督)という狙い。だが、雨が降ってほどよくボールが走る状況の中で、攻めの速さやボールを追い越していく積極的な動きを欠いて、攻めに迫力が出てこない。
それに対して千葉は、しっかりとバランスを整え、マークを厳しくして守りながら、攻撃では後方でじっくりボールを回しながらチャンスをうかがった。それでも、時間が経過するとともにボール・ポゼッションでは磐田が優位に立ち、徐々に千葉ゴールに迫る回数も増えたが、崩しきるところまではいかない。そんな中で冷静に逆襲のチャンスをうかがっていた千葉は、35分にポペスクの縦パスから山岸が右サイドを抜け出して折り返すと、逆サイドからフリーで入った巻が押し込み先制に成功。ワンチャンスを見事に生かした千葉が、トータルのリードを2点に広げた。
後半は、磐田がカレンを投入して立ち上がりから攻勢に出る。その勢いに押されて、千葉が徐々に後退していく中で、13分に名波がペナルティエリア内にうまく切れ込んでPKを得る。これを前田が冷静に決めて同点(15分)。ただ、微妙な判定に納得のいかなかった千葉の選手も、すぐに気持ちを切り換えて強気に戦い、20分には阿部の地を這うような強いFKがGK川口のファンブルを誘って、再び2-1でリードを奪う。
だが、磐田も意地を見せて、その3分後に韓国代表DFキム・ジンギュが利き足ではない左足でミドルシュートを決めて、再度同点に追いつく。その後も、磐田が攻めて千葉がカウンターで逆襲するという形で展開の速い攻め合いになり、ややおとなしい前半に比べて、後半はこのカードらしい激しい攻防が繰り広げられて、スタジアムも大いにヒートアップ。
そんな中でも、試合経験の少ない選手が何人か入った千葉は、十分に落ち着いていた。磐田の猛攻に耐えて守りきる展開になっても、マイボールのときにはしっかりと押し上げができていた部分などは、チームとしての進化を感じさせる。「あそこで押し上げられないと、取られたらすぐに相手の攻撃になってしまうし、自分たちが押し上げれば、また高い位置からのディフェンスができるし、そのへんは練習からやっている部分」(佐藤)というように、最後は相手陣内でボールをキープする余裕も見せ、2-2(トータル5-4)で逃げ切って、98年以来の準決勝進出を決めた。
昨年まで千葉でプレーしていた茶野が「(千葉は)パスした後の長いランニングがあるし、追い越す意識というのが1人1人すごく高い」と語ったように、個々の技術では磐田が上だろうが、動きの量と質では千葉が上回った。1タッチ、2タッチの連続したパス回しという部分で千葉のほうが目立っていたことも、ボールを持たない選手の動きが良かったことを示している。その意味では、「内容的にしっかり勝てたと思っている」というオシム監督の言葉も、正直な気持ちの表われと言えるのでないだろうか。
以上
2005.08.14 Reported by 前島芳雄
J’s GOALニュース
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