今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第26節 水戸 vs 草津 レポート】北関東ダービー第3戦は1-1のドロー。水戸は勝点1に憂いを残し草津は勝点1に次への光明を残した(05.08.14)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
8月13日(土) 2005 J2リーグ戦 第26節
水戸 1 - 1 草津 (19:00/笠松/5,438人)
得点者:'6 深津康太(水戸)、'82 佐藤正美(草津)
----------

 北関東ダービー第3戦は『香陵住販サンクスマッチ』として数々の企画が用意された。まずは観戦チケット(A席:水戸ゴール裏席)の無料配布、そしてブルーに染められたオリジナルタオルと、青と白の応援用ロケット風船のプレゼント。その甲斐あって、A席(水戸ゴール裏)はすし詰め状態で観客は5千人を超えた。ロケット風船も、選手たちと観客の熱気をあおるようにスタンド内を青と白に染め上げた。その様は、青いユニフォームの水戸と白いユニフォームの草津によるこの戦いが、白熱した好ゲームになる予感をかもし出していたのだが・・・。

 このゲーム、ファーストシュートは水戸だった。右サイドの関にボールが渡ると、関はノールックで草津ディフェンスラインの裏側にダイレクトでロビングのボールを放つ。そこに約束事を守るように走りこむのはFW磯山。磯山はディフェンスを一人かわしシュートを打つが枠をとらえることはできなかった。水戸の戦術は、開始1分のこのプレーに集約される。3バックの周辺にできる広大なスペースを早くシンプルに使うということ。しかし、ただそれだけだった。見ているほうにしてみれば、開幕当初の『つまらないサッカー』に戻ってしまったような感は拭えない。「裏側を衝いていくという指示だったけれど、自分もチームもそれにこだわりすぎた(水戸・秋田)」というように、草津のミスに乗じ押し込んでいるだけの、なんともつまらないサッカーだった。その流れは、5分にCKから先制(右からのコーナーを磯山が競り、そのルーズを深津が頭で押し込んだ)してしまうことで加速していく。そして凡ミスを繰り返す草津に水戸の集中力も次第に薄れ、平凡なミスを繰り返す試合に付き合う形になってしまった。

 後半、このよどんだ流れを変えたのは草津の積極策だった。スタートから御給と後藤を投入し、前線に高さと強さを加えた。それよりも何よりも、草津のプレーヤーに気迫と緊張感が戻っているのにまず気づいた。「技術も大事だが、気持ちで闘おう」と手塚監督からの檄が飛び、そして「ハーフタイムにみんなで話ができたことがよかった。試合中に切り替えていくのはなかなか難しい(草津・佐藤)」、「気持ちの問題は常に考えているが、ハーフタイムの指示でさらに強く感じることができた(草津・佐田)」というように、選手の中でも何かが吹っ切れたような感じだった。そうなるとゲームの流れは徐々に思い切ったプレーをする草津に傾いていく。水戸が、17分に関(→森田)を、19分にマルキーニョ(→眞行寺)を、怪我で代えざるを得ない状況がそれをさらに加速させた。25分には大和田がピッチの外に出されるも、同時にゴール前では深津が足を攣り倒れている。吉瀬が深津に代わりピッチに入るが、連戦の疲労からか水戸ディフェンス陣は満身創痍の状態、前線にフレッシュな選手を入れられずプレスが追いつかなくなり、水戸はまさにジリ貧の状態に陥っていった。そして37分、草津は後半から左サイドに回った佐田が水戸サイドバック・須田を縦に振り切り、中央に走りこんだ佐藤の頭にピタリと合わせ、待望の同点ゴールをたたき出した。「前半ミスが多い試合をやった中、(後半の)あの1点は次につながる1点だった(草津・佐田)」というように、メンタリティの充実の中奪った同点弾は、そのシーンも美しく、見るものの心に何かを残すものだった。笠松に駆けつけた多くの草津サポーターの心の中にも、目の前で描かれたこのワンシーンは「選手とともに闘う証」として深く刻まれたことだろう。

 試合後、水戸・前田監督は「よく同点で凌げたというのが本音。逆転されてもおかしくなかった・・・お金を取って見せるゲームではないと思う」と総括した。「まさにその通りだな」と何の質問もぶつける気にはなれなかった。草津・手塚監督は「あわよくば勝てるゲームであったが、チカの交代を考えると前線でのカードが切れず・・・我々にまだそれだけ(逆転勝ちするだけ)の力が無いということ」とゲームを振り返った。その言葉には「限りのある戦力の中で、その限界能力を引き上げることが如何に難しいことなのか」ということが言わずともにじみ出ていた。冷たい物言いをすれば『10位と12位のゲーム』という言葉が率直な私の総括だ。このゲームにはいろいろな局面でいろいろなチャンスがあったはず。久々の先発で自分の力をアピールするチャンス、初めてJのゲームを見る多くの観客を本当のファンに変えていくチャンスなどなど。このゲームの中で自分なりのチャンスを結果に結びつけた者がどれだけいたのか、おそらくは数えるほどもいなかったのではないか・・・。そんなことを考えるとちょっと寂しくなってしまう一戦だった。

以上

2005.08.14 Reported by 堀高介
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着