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【2006FIFAワールドカップドイツ大会 アジア地区最終予選 日本代表 vs イラン代表レポート】国内主力組が意地と経験を見せつける!加地と大黒のゴールでイランを撃破。1位通過で本大会ヘ力強い一歩を踏み出した日本(05.08.18)

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●8月17日(水)19:30キックオフ/横浜国際総合競技場
日本代表 2-1 イラン代表
【得点】28’加地亮、76’大黒将志、79’ダエイ
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 「ここまで3年間、簡単な試合は1つもなかった。問題が次から次へとのしかかってきたが、何とか本大会への道を切り開くことができた。この苦労をムダにしたくない。10ヵ月後には世界をあっと言わせたい」2004年2月から始まった2006年ドイツワールドカップアジア予選で唯一敗れたイランをホームで撃破した直後、ジーコ監督から力強いコメントが飛び出した。東アジア選手権初戦・北朝鮮戦(大田)の不甲斐ない敗戦で先発から外された国内主力組が奮起。意地と経験を見せつけた。これを機に本大会へのサバイバルも一段と激化しそうだ。 
 最終予選のラストマッチ・イラン戦が17日19時半から横浜国際総合競技場で行われ、加地亮(F東京)と大黒将志(G大阪)の得点を守りきった日本が2−1で勝利。勝ち点を15に伸ばして1位通過を決めるとともに、敵地での屈辱的敗戦のリベンジを果たした。
 
 すでにドイツ行き切符を得ている両者。勝利ももちろん大切だが、本大会へのチーム強化もゲームの重要なポイントだ。日本にとっては、東アジア選手権での休養を経て先発復帰した宮本恒靖(G大阪)、中澤佑二(横浜)、小笠原満男(鹿島)、玉田圭司(柏)らのパフォーマンスに注目が集まった。先発はジーコ監督の予告通りの顔ぶれだ。対するイランは4−4−2がベース。だが、実際にはダエイが1トップ気味に位置し中盤に5人が入る4−2−3−1に近い形だった。
 
 今年に入ってからというもの、欧州組が合流しない時の国内主力組はいつも出足が悪かった。中盤でのボール回しが多すぎて相手を崩しきれず、ミスパスを拾われてカウンターを食らうケースも多かった。こうした反省を踏まえ、この日は攻撃意識を大きく変えた。大黒と玉田の速さを生かすため、ボールを奪ってから手数をかけずにタテへ展開するサッカーを徹底したのだ。
 「イランは体格がいいし、ゆっくりスタートしてキープしているようじゃダメ。ボールを早く動かして裏を狙うのが重要だった」とジーコ監督も言う。このシンプルな攻撃が功を奏し、開始12分にはいきなり決定機が訪れる。最終ラインからのロングボールを大黒が頭で落とし、DF裏を走りこんだ玉田がフリーになったのだ。残念ながらフィニッシュはGK正面に飛び、先制点は生まれなかったが、これが怒涛の攻撃ののろしとなる。1分後には再び玉田が左からシュートを放ち、続いて大黒がやや遠目の位置から強烈ミドルをお見舞いする。大黒がクサビに入り、玉田が左サイドに開いてドリブルでえぐり、再び大黒がゴール前に飛び出すといったように、2人の連携も絶妙だった。田中達也(浦和)や巻誠一郎(千葉)ら新戦力台頭で危機感を感じたのか、東アジア選手権でいいところがなかった2トップの目の色は明らかに違った。
 
 28分の先制点にも2人は絡んだ。左をえぐった玉田が中央に折り返したところに大黒が詰めるが合わず、ボールはファーへ。そこに加地が飛び込み、確実に右足で押し込んだ。6月のコンフェデレーションズカップ・ブラジル戦での幻のゴールもあり、代表34試合目の初得点は感慨深かったことだろう。イランは体が重く、精細を欠いた。前半唯一のビッグチャンスは終了間際のダエイの強烈シュート。これはポストにあたり、川口能活(磐田)をヒヤリとさせたが、日本は1−0とリードして45分間を終えた。
 
 イランのイバンコビッチ監督は巻き返しを図るため、後半開始と同時にモバリら攻撃陣2人を投入。一気に前がかりになってきた。モバリが前線でキープしボールをダエイにつなごうとするなど、前半より攻めに粘りが出てきた。追加点を奪えない日本にとっては嫌な展開だったが、ここでも選手たちは冷静さを失わず、「相手に攻めさせてカウンターを狙う」と割り切って対処した。
 そして31分、ついに喉から手が出るほどほしかった2点目が生まれる。三都主アレサンドロ(浦和)が自らのドリブル突破で得たコーナーキックをニアサイドに蹴った。待っていたのは終始、貪欲な姿勢を見せ続けていた大黒。彼のヘッドはいったんイランDFカエビに跳ね返されたかに見えたが、レフリーは得点を認定。ブラジル戦から2ヶ月近く無得点だった男はガッツポーズで自らの復活を印象づけるゴールを喜んだ。
 その直後、ぺナルティエリア内で強引にファウルを取ろうとするダエイを中澤が止められず、PKを与えてしまう。これで1点を返されたが、ジーコ監督は守備力の高い今野泰幸(F東京)らを入れて手堅くリードを死守。こだわり続けた勝利をモノにした。
 
 この日の日本代表は久しぶりに内容と結果の伴ったゲームを見せてくれた。もちろんイランのコンディション不良やカリミ(バイエルン)ら欧州組不在にに助けられた面はあるが、国内主力組の選手たちから「絶対に負けない」という強い闘争心が感じられたのが大きかった。不調だった大黒と玉田が復活の兆しを見せ、加地と三都主の両アウトサイドも持ち味の攻撃力を発揮。さらに今野らの台頭に押されがちだった遠藤保仁(G大阪)も持ち味の展開力を披露するなど、1人1人が力強く自分をアピールしてくれた。これは10ヵ月後のワールドカップに向け非常に明るい材料だ。やはりチームは健全な競争がなければレベルアップしない。その事実をジーコ監督も改めて認識したのではないだろうか。彼らとアテネ世代ら新たなタレント、さらには欧州組がいい形で融合していけば、日本代表はもっと強くなる。そんな手ごたえを感じさせてくれるゲームだった。

以上

2005.08.18 Reported by 元川悦子
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