8月21日（日）J1 第19節 東京Ｖ vs 大宮（19:00KICK OFF/国立）
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　J1リーグもいよいよ第19節、既に後半戦に突入している。順位が降格圏内に位置するチームにとっては、ここからの連戦で勝ち星を積み上げ、いち早く「安全圏」に脱出したいところだ。

その「降格圏」チームのひとつ、東京Vはバドン新監督を迎え、今節・大宮戦で背水のリスタートを切ることになった。東京Vは18節を終了し、勝ち点16で現在17位。特に7月の「HOT6」では一度も勝ち星が無いうえに失点は6試合で26と、散々たる状況だった。これを受け、チームは監督交代を決断。この試合が初采配となるバドン監督が、どこまで守備の構築をはかってきたかが、まずは大きなポイントとなる。

　そのバドン監督は、8月3日から1週間の日程で行われた富山合宿からチームに合流、これまでのゲームをビデオでチェックし、選手の見極めを行うと同時に失点シーンを確認したそう。そして大量失点の要因を「攻撃に枚数をかけすぎていた（バドン監督）」と判断。「攻守のバランスを良くすること、ポジショニングの修正（バドン監督）」を課題に挙げ、トレーニングを行ってきた。選手達も「攻と守のバランスが大事（DF米山）」、「まずバランス（MF戸田）」と話す等、監督の意識は浸透してきている様子だ。

　注目のメンバーだが、新戦力・FWジウがスタメンでJリーグデビューを果たす可能性が高い。また練習ではMF戸田とMF小林大悟がボランチを組むなど、ポジションの入れ替わりはいくつかありそう。が、その他の予想スタメンとしては、アルディレス前監督の構成とそう大きく変わらない。システムも4バックを試していた時期もあったが、3バックでスタートすることになりそうだ。

　短い期間でのチーム再建となったが、「いい準備ができている」とバドン監督は自信の表情。「大宮戦ではまず結果が欲しい。それが自信に繋がる」と語り、大宮については「コンパクトにプレーするチーム。速いカウンターを持つ、危険なチームだ」と分析していた。

　対する大宮は現在勝ち点24で9位。東京Vとの前回対戦は、第6節2−3で敗戦している。PKで先制点を献上してからはバランスが崩れ3失点、巻き返すも惜敗という展開だった。
しかしその後大宮はJ1で着実に経験を積んできた。横浜FMや浦和から白星を挙げ、ナビスコカップではベスト8に進出。「うちは前回とは違うチームになっている」と話したのはMF純・マーカス。チームに「自信」というスパイスが加わった今節、1失点で動揺した前回のリベンジを誓った。

　とはいえ、大宮は現在「万全の状態」とは言えない。DF奥野を出場停止で欠き、GK荒谷・DFトニーニョは怪我で欠場濃厚。また、チーム内で1番の得点を挙げていたFWクリスティアンも既に移籍している。逆に朗報は、右足を痛めていたFWトゥットが回復、16節以来の先発出場がありそうだ。
ポジションを埋めるのはGK安藤、DF片岡あたりか。また、桜井に加え、横山・森田らが凌ぎを削るFW陣のうちどういう組み合わせを三浦監督が選択するのか？フォーメーション練習は非公開となっている。

　注目はやはり初の古巣（東京V）対戦となるFW桜井だ。前回の東京V戦は怪我でメンバー外となったが、ぎりぎりまで出場を熱望していた。再び巡ってきたチャンス、しかも舞台は共に天皇杯優勝の喜びを分かち合った国立。モチベーションは文句無しにチーム1だろう。「相手の特徴は全てわかってます。でも、自分のフェイントもバレてる。相手が『桜井だったらこっちに来るな』と思う逆・逆を突いていきますよ（桜井）」。第15節・浦和戦と同じく、桜井から「古巣へのゴール」が生まれれば、チームは一気に盛り上がるはずだ。

　「監督が変わったからといって、チームが劇的に良い方向に行くチームは少ない。しかし東京Vは例外かもしれない」と話したのは大宮・三浦監督。東京V・米山も「うちは能力の高い選手が多いからね。ひとつの刺激でガラっと変わる可能性は高い」と、この大宮戦を見据える。いずれにしても、この一戦は東京Vにとって大一番となることは間違いない。

　尚、試合当日は「VARIG DAY」。ブラジル人FW、ワシントン、ジウがプリントされたクリアファイルが先着3,000名にプレゼントされる。国立観戦の方はお早めに！

以上

2005.8.19 Reported by 高木聖佳

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