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【J1:第22節 大分 vs 磐田 レポート】巧者振りが目立った磐田。気持ちが伝わった大分。持ち味を充分に出した両チーム。結果は、一瞬の集中力の差でついた一戦。(05.09.04)

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9月3日(土) 2005 J1リーグ戦 第22節
大分 1 - 2 磐田 (19:04/大分ス/28,143人)
得点者:'30 高松大樹(大分)、'34 前田遼一(磐田)、'89 金珍圭(磐田)
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 この日の大分スポーツ公園総合競技場、通称ビッグアイは異様な熱気に包まれていた。今節の対戦相手が、過去3度のリーグ優勝を誇る磐田だからというだけではなく、先月下旬にアーリ・スカンズコーチと立石コーチの二頭体制での暫定措置が発表されからの初試合となったからである。

 5月8日以来勝ち星から見放されている大分は、前節から大幅なシステムとメンバーを変更してきた。その間の10試合のうち無得点が4試合、1得点が6試合という絶対的な攻撃力不足を解消しようと3トップで臨んで来た。シッカリと守り、奪ったボールは素早く前線に預けるというシンプルなものに変更してきたのである。スターティングメンバーのうち5人を前節から入れ替えた。登録メンバーのうちの約半数は今季加入した新戦力と全く新しい体制で勝ち点3を狙ってきた。対する磐田も怪我人が多くベストの布陣ではないが、前節今季初ゴールをあげた崔を攻撃の中心に若手とベテランを上手く組み合わせて臨んで来た。

 試合開始から大分の攻撃の意図ははっきりと見て取られた。吉田・高松・マグノアウベスの3トップが高い位置からプレッシャーをかけ、磐田の得意とするパス回しを封じ込めようと試みた。呼応するようにMF・DFもラインを高く上げ、磐田のパスの出所を狭めて行った。奪ったボールは縦のロングフィードで3トップに預け、中盤が押し上げるというシンプルなもの。この形が結果となって現れたのは前半30分だった。

 クリアボールを中盤まで引いて拾ったマグノアウベスが右サイドの吉田に絶妙なタイミングでパスを通すと、高めに位置していた磐田の選手は自陣ゴールを向いて帰る体制となってしまった。洗練された磐田のDF陣とはいえ、後ろから走りこんでくる選手を捕まえるのは容易ではない。マグノアウベスはそのままセンターの位置に走り込んで吉田からのボールに絡んだ。その後ろには高松が飛び込んで攻撃を厚くしていた。「大分の3トップを捕まえきれない場面があった」と磐田DF田中を悔やませた象徴的なシーンであった。高松が落ち着いて決めて、待望の先取点は大分に入った。やや押し込まれていた時間帯だけにこの先取点は大分にとって、非常に嬉しいものだったに違いない。

 しかし、ここから慌てないのが磐田の強みでもある。ボールポゼッションは磐田に分があっただけに、選手もあわてていなかった。相変わらずの細かなパス回しで、大分を押し込んでいった。

 先制点から4分後、ハーフライン近くでFKを得ると素早いリスタートで右サイドの金にボールを簡単に渡した。この瞬間、FW崔がゴール左に流れてマークをはずしてセンターリングを待った。この空いたスペースに前田が走りこんで、崔からの折り返しのボールを右足で豪快に蹴り込んだ。FKからゴールまでの間は、いずれもフリーの選手がボールをコントロールし、大分に付け込む間を与えなかった。試合巧者ぶりを垣間見た瞬間だった。

 後半に入ると、両チームとも疲れからか足が止まりだした。両チームとも停滞した状況を打破しようと選手交代を行ったが、有効打とはならずこのまま終了かと思われた89分、最後のドラマが待っていた。磐田が最後のチャンスとなるFKを大分ゴールまで30mの位置で得たのである。

 途中交代で入った船谷の左足から放たれたボールは、ゴール中央に飛び込んだ金の頭に絶妙のタイミングで合わされ、決勝点となった。ここでも先取点同様、走りこんで来た選手をフリーにしてしまった大分は悔やまれる。ロスタイムの3分間を磐田が守りきり、新体制で臨んだ一戦を大分は白星で飾ることができなかった。

 敗れたとはいえ、大分はシンプルな攻撃で戦う姿勢を見せてくれた。試合巧者の磐田を前後半ともシュート数で上回った。特に後半の磐田のシュートは決勝点となった1本だけに押さえ込んでいたことを考えると、今の大分で出来る最高のパフォーマンスを見せてくれたとも言える。「良いところは試合で出ていた」(三木選手) 「全員の気持ちは入っていた」(吉田選手) 「チームはまとまっていた」(木島選手)と選手たちは悲観してはいない。

 来週には新しいブラジル人監督の就任が予定されている。誰が来ようと戦う気持ちを忘れず自信を持って行けば、結果は出てくるだろう。この日の勝敗の分かれ目は、瞬間における集中力にあった。それが大分と磐田の順位の差とも言える。

以上

2005.09.03 Reported by サカクラ ゲン
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