10月22日（土）J1 第28節 大宮 vs 浦和（15:00KICK OFF/埼玉）
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　6連敗で順位も16位まで後退するなど、苦しい状況に立たされている大宮。内容こそ、その成績に相応しくないものの、結果が出なければ当然チーム状況は悪化する。22日には、埼玉スタジアムでの「さいたまダービー」を迎えるが、ライバルとの対決を制し連敗をストップすることはできるだろうか。

　ベテランDF奥野は0対1と敗れた前節のC大阪戦後「内容に勝ち点が付いてこないことに焦りはあるけれど、中身は間違っていないので下を向いても仕方がない」と前向きなコメントを残したが、やはりその表情は暗い。

　しかし、好調C大阪を相手に、終始試合を押し気味に進め、７試合ぶりに二桁となる15本のシュートを放ったことは評価できる。しかも、攻撃の格となる桜井、トゥット、レアンドロがそれぞれ4本ずつ。攻撃の形はできつつあるが、わずかに決定力が足りなかったということだろう。

　三浦監督は「なかなか点は取れないが、守備で頑張って攻撃を助けられれば…。失敗してもいいからシュートを打たないと結果は得られない」と話す。

　J1リーグ戦初の「さいたまダービー」となった7月9日の第15節の対戦では、DFトニーニョをボランチに起用するなどの策に出て、浦和の攻撃を寸断することに成功し、2対1と結果を出した大宮。MF島田が16日のサテライトリーグで左ひざを負傷（全治4週間）してしまったが、出場停止明けの藤本が復帰するのは心強い。果たして、策士・三浦監督に更なる一手はあるか。

　一方、前節、チーム最多タイ記録となる7得点をマークして柏に大勝し、3試合ぶりに勝ち点3をものにした浦和。7試合を残して首位G大阪とは勝ち点10差の4位とリーグ制覇に向けては崖っぷちに立たされたが、奇跡の逆転優勝へ望みをつなぐためにも、「さいたまダービー」をきっちりと制し、弾みを付けたいところだ。

　第15節の対戦では黒星を喫した浦和だが、冷静に戦力を分析すれば、総合力で勝っていることは明らか。しかし、前節の柏戦で今季これまでリーグ戦チームトップとなる8ゴールを決めていたエースの田中達が右足首を脱臼骨折（全治5カ月から6カ月）するというアクシデントに見舞われてしまったのは、大きな痛手。指揮官は「大宮の守備はとてもしぶといので、厳しい試合になるだろう。（勝つか負けるかは）気持ちの問題だ」と気を引き締めるが、果たして結果はどうでるか。

　出場停止だった三都主、山田、闘莉王の3人が戻ってくるが、右太もも裏を傷めている平川の出場は微妙な状況で、左足首をねんざしている岡野は欠場が濃厚だ。「平川は90％戻ってきている。岡野については大宮戦の出場は難しいだろう」（ブッフバルト監督）。

　戦術面では、前節の柏戦で右アウトサイドで先発し、ドリブル突破から再三チャンスを演出していた本来FWの永井を、田中達の故障を受けて、どこで（FWかあるいは右アウトサイド）起用するのか、注目だ。

　目標こそ異なるものの、ともに試合にかけるモチベーションは高い。まして、ダービーマッチにおいて、両チームのその背景はあまり関係ないだろう。注目の「さいたまダービー」は明日22日15時、埼玉スタジアムでキックオフを迎える。

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2005.10.21 Reported by 栗原正夫