11月13日(日) 2005 J2リーグ戦 第40節
仙台 1 - 0 草津 (13:34/仙台/17,315人)
得点者:'77 千葉直樹(仙台)
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後半の時計も30分を回り、両チームの選手たちの足が止まり始める苦しい時間帯に仙台のカウンター。中央の大柴から出された右サイド前方へのパスは、この時間の受け手にとっては若干厳しいものだった。メインスタンドから見て左エンドのバックスタンド側、コーナー手前のタッチラインを割るかに見えたボール。スタジアムの盛り上がりがため息に変わる・・・かと思われた。
しかし、そのボールに足を止めることなく必至に向かって行ったのが、最後尾からオーバーラップしてきた仙台の右SB中田。外に出かけたボールをスライディングで間一髪止めると、詰めてきたDFに当ててCKをもぎ取る。
『彼にとっては』自身がこれまでやってきたことと同様の当たり前のプレー。だがその光景が、仙台の最も熱狂的なサポーターの眼前で展開されたこともあってか、彼のプレーを受けスタジアムは一気に沸点に達する。
ボールを止めた本人が「何かが起こる予感を少し感じていた」と語る直後の右CK。シルビーニョのキックに、後半から途中出場した千葉が完全なるフリーで飛び込んでくる。屈強な男たちの密集の中で、一際細身に映る千葉の体だけが宙を舞っている光景は、とても映えて見えた。直後、ゴールの左隅、ファーサイドのネットが揺れる。勝ち点3だけを求められていたプレッシャー、そして草津の攻守にわたるなかなか落ちないアグレッシブなプレーに苦しめられていた仙台、値千金の決勝ゴールが決まった瞬間だ。
ともかくこの日、仙台は立ち上がりから苦しんだ。草津は試合開始直後から積極的に仙台のボール保持者を追い回し、一度ボールを奪えば、右SB杉山を積極的に絡め、しきりにサイド突破を図ってくる。
仙台はこの流れをなんとか打開しようとするももの、中盤で相手をパスで崩す上で不可欠な人材であるシルビーニョには、時にはFWの一角が下がってバックチェックを見せるなど自由なプレーを許さない。それでも前半終了間際には、財前、大柴の両サイドハーフが、最終ライン付近までマークを引き連れて降りてきたり、そこから長いドリブルで守備陣を揺さぶるなどして好機を生み出したものの、ハーフタイムまで時間は長くなかった。
さらに予想外だったのは、チーム全体がアグレッシブに戦っていた草津の運動量がなかなか落ちなかったこと。少なくとも、ある時間を越えると草津の選手たちの様相が一変するという過去3戦の記憶から、草津のそれはおそらく『一時の攻勢』であり『凌いでいればいずれペースが来る』という失礼な認識があった。だが、この試合ではその気配はなかなか見えず、むしろその時間が来る前に、仙台の守備が陥落する方が先なのではという想像すら働いてしまった。実際に仙台は、恐らく痛めていた足が悪化した財前が守備に戻れない場面が増え、草津の右サイドの攻撃をさらに呼び込んでいた。
だが、後半15分という、2枚換えを行なうには比較的早いと思われた都並監督の采配が、仙台の中盤に落ち着きを取り戻した。中盤における守備のポイントを悟ったかのような千葉の守備と、ボールテクニックのある梁の投入で、仙台の中盤で面白いようにダイレクトパスが回り始める。するとこれまで見えなかった草津の疲労が、堰を切ったように表面化し始めた。ゲームの様相は一変する。
決勝点の展開は、こうした流れから生まれた。大柴のパスが少し前に行ってしまったのも、早いパス回しから生まれた仙台の前へのリズムが、若干強く現れてしまってのものと言えるだろう。そして結果的に、それが中田の奮闘、千葉のワンチャンスに賭けた集中力と相まって、貴重すぎる決勝点、それと甲府、山形が負けた今節における、重たい勝ち点3を仙台にもたらした。
少なくとも、決勝ゴールが決まるまでは、草津が仙台と同等程度の決定機を生み出していたのも事実。もし草津にもっと決定力があれば、試合の行方はお世辞抜きにわからなかった。だがこうした苦しい試合で、無失点で耐えながら味方の虎の子の一点を待つ、そんな底力が、今の仙台にはある。
だからこそ仙台は、今晴れて3位まで戻ってこられたのだ。
以上
2005.11.13 Reported by 佐々木聡
J’s GOALニュース
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