11月23日(水) 2005 J2リーグ戦 第42節
福岡 0 - 0 徳島 (13:04/博多球/20,841人)
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「J1昇格の切符を手に入れることが出来ました。これも、我慢強く、熱い思いで支えてくれたサポーターの皆さん、支援してくださったスポンサーの皆さん、後援会の方々、それと多くの協力者の皆さんのおかげと心から感謝します。アビスパ福岡は更に精進を重ねて上を目指して邁進していきます。今まで以上のご支援、ご指導をお願いします」。ピッチの上で熊倉徹代表取締役社長が挨拶すると、スタジアムから大きな拍手が起こる。福岡は、この日、5年ぶりとなるJ1昇格内定を獲得した。
立ち上がりこそ堅さが見られた福岡だったが、それも5分ほどのこと。ボールを動かしていくうちにチームにリズムが生まれていく。高い位置からプレスをかけ、シンプルにボールを回し、そしてサイドから押し上げる、いつもの福岡のサッカーだ。球際の強さとセカンドホールに対する働きかけの速さで徳島を圧倒。2試合連続完封中の守備陣も高い守備意識を堅持して徳島にチャンスを与えない。相手に隙を与えず、そして相手のミスを誘ってすばやく仕掛けるサッカーで主導権を握る。
最初の決定機は5分、グラウシオが出足鋭く徳島のパスをカットをしてペナルティエリアへ。GKとの1対1から右足アウトサイドで流したシュートが右ポストを掠めた。その後も一方的に試合を進める福岡は、22分、24分、そして32分と決定機を作り出す。さらに41分にもグラウシオ、千代反田が決定的なシュートを放つ。しかし、前半だけで放った14本のシュートは、徳島の体を張った守備とGK島津の好セーブに阻まれてゴールマウスを捕らえられない。結局、前半は0−0のまま折り返すこととなった。
攻め続けるチームがゴールを奪えないうちにリズムが悪くなるのはサッカーの常。そして、福岡も同じような展開から、過去にいくつもの勝ち点を落としている。そして、ここが勝負とばかりに、徳島は後半の頭から前に出始めた。しかし、J1昇格内定を目前とする福岡は慌てるそぶりさえ見せない。攻め込まれても球際では決して負けず、ルーズボールには必ず先にさわり、そしてすばやい攻守の切り替えからカウンターを繰り出した。
0−0で進む試合は難しい試合になった。疲れからか、中盤に出来たスペースを徳島にスルスルと抜けられるシーンも作られた。だが、辛抱強く自分たちのサッカーを続ける福岡は決して徳島にチャンスを与えない。そして67分、岡山をピッチに送り込んだのを機に流れを引き寄せると、ここからはゲームをコントロール。徳島に思うように攻め込ませず、時折カウンターを仕掛けては抜け目なくゴールを狙う。決して前がかりにならず、しかし引きすぎず、福岡は巧みに時計の針を進めていく。
やがて試合は90分を経過。提示された4分間のロスタイムも福岡にとっては長い時間ではなかった。そして博多の森に響き渡る試合終了のホイッスル。今シーズン最多となる大観衆の大歓声を浴びる中、福岡は5年ぶりにJ1の舞台で戦う権利を手に入れた。
勝利を飾ることは出来なかったが、その戦い方は見事だった。終わってみれば徳島に与えたシュートは5本。そのうち福岡がゴールを脅かされたのは、51分に冨士に打たれた直接FKの1本だけ。隙を見せない守備は押し込まれても相手にチャンスを与えることはなかった。相手を0で抑える緻密な守備と、ディシプリンあふれるチームプレー。それは、松田監督とチームが3年間求めてきたスタイル。福岡は、その集大成とも言えるサッカーでJ1昇格内定を勝ち取った。
以上
2005.11.23 Reported by 中倉一志
※編集部注:J1への昇格は、Jリーグ理事会の承認を経て決まります。
J’s GOALニュース
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