●AFCユース選手権予選グループN 第1戦
11月23日(水・祝)19:01キックオフ/熊本/2,643人
U-18日本代表 5-0 U-18チャイニーズ・タイペイ代表
得点者:10' 梅崎司、43' 柳澤隼、64' 河原和寿、66' 森島康仁、69' 河原和寿
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試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、まるでためいきでも聞こえて来そうなくらいの勢いで選手たちはがっくりと下を向いた。地に引きずられているかのような足取りで整列し、力なく両手を上げながらスタンドに挨拶。その表情に涙こそないが笑顔もなかった。
AFCユース選手権予選、初戦チャイニーズ・タイペイ戦。試合前、U-18日本代表・吉田監督が選手たちに告げたことは2点。
「勝利すること、そして少しでも多く得点すること」
勝利も手にしたし、得点も決めた。しかし5-0という結果を素直に喜べないのは、数多くチャンスがありながら決められなかったからでもあり、この日の勝利だけがここに来た目的ではないからでもあった。チャイニーズ・タイペイ戦を終えた上での「もっと点が取れた」という実感は「北朝鮮はチャイニーズ・タイペイからは5点以上取るだろう」という予感に変わる。すなわち、北朝鮮戦は勝利が必須になると言うことを意味する。
それへの不安が勝利の喜びを遠ざける。
「(AFCユース)予選はいつも厳しいもの。勝って当たり前という周囲の目もあるけど、そうはいかないもの」と以前、大熊清前ユース代表監督が話していたことを思い出す。03年の予選ではチャイニーズ・タイペイ、マカオと対戦。2試合とも7-0という完勝で予選を乗り切った監督がそう言うのである。“強豪”北朝鮮と対戦する今大会、その難しさは並大抵のものではないだろう。
「ボールは、ほぼ支配できた。あとはフィニッシュだけ」と吉田監督は試合の感想を述べた。90分間、ピンチらしいピンチはない。GK秋元(横浜FMユース)がCKをファンブルしかけたシーン、ペナルティエリア内で相手クロスが足元に入り青山(名古屋ユース)がもたついたシーン、上がり目のポジションを取った内田(清水東高)が裏を取られたシーンなど、自分達のミス以外ではチャンスを作らせなかった。公式記録上チャイニーズ・タイペイのシュート数は2。一方、日本はなんと34。吉田監督の「もっと点が取れた」という言葉にもうなずかされる。
立ち上がり、ゴール前でなぜか慎重につなぐ日本。前日のシュート練習はどこへやら…。ペナルティエリアに近付くと、なぜかボールを回して結局守られ跳ね返される。チャイニーズ・タイペイは「守備重視のチーム」というだけのことはあって、スイーパーを置き、その前に4人のディフェンダーが並び、5枚で守るシステム。しかしプレーの精度は低いため、日本はチャンスを作るところまでは行く。しかし、その後はピンチと見るやエリア内に7、8人が引いて守るチャイニーズ・タイペイの前に、簡単にはゴールを割らせてもらえない。
前半10分、梅崎(大分)が福元(大分U-18)からの縦パスを受け、約25mのミドルシュートを右足で決める。ようやく、このころから遠めからでもシュートを放つようになる日本。しかし、2点目が入るのは43分。ディフェンスラインの青山から、受けにきた河原(新潟)へつなぎ、ウラに出た柳澤(柏ユースU-18)へスルーパス。これを柳澤が持ち直してGKとの1対1を落ち着いて決めたゴールで、これ自体はナイスゴール。ただ、ここまでの30分間はクロスバーを叩く柏木(広島ユース)のシュートあり、左に展開して梅崎のクロスありとチャンスは山のようにあるが決まらなかった。ベンチから見ていた安田(G大阪ユース)には「点を取らなきゃって焦って、自分が自分がってなっているように見えた。もっとサイドを使えばいい」ように見えたという。相手がチャイニーズ・タイペイだから速攻は食らわなかったものの、攻め急ぎ、ボールの落ち着かない危なっかしい試合運びではあった。
後半に入り、福元〜梅崎の大分ホットラインが中央から攻撃をしかけるが、これも守られてしまう。その後の攻撃にもうひと工夫必要であることは明確で、58分、サイドにドリブル突破のできる安田を投入。ようやくサイドを突破しての攻撃が仕掛けられるようになる。そして3点目が入るのは64分。左サイドを突破した安田から中央の森島(滝川二高)が頭で落とし、河原が決めたもの。
ようやくスピーディーな攻撃が出来はじめ、続く66分にも得点。中央・柳澤から右サイドをオーバーラップした内田に長めのボールが入り、内田が持ち込んでクロス。ニアサイド横谷(G大阪ユース)が頭で落として、最後は森島が左足ダイレクトで叩き込む。さらに69分にも、左サイドをえぐった安田が裏に走る梅崎に出し、そのクロスを柳澤がシュート。ポストに当たったそのこぼれ球に持ち前の泥臭さを河原が発揮、食らいつき5点目。いずれもサイド攻撃からの3得点。この数分間は、2枚目の交代で2列目に入った横谷も効果的にチャンスに絡み、完全に波に乗った。しかし、その後20分間はまたも攻めても攻めても入らない状態。結局この5点で試合は終了した。
「もっと試合を落ち着かせたかった」とキャプテン福元は反省を口にした。大量得点を、という意識がひたすらに攻撃に向かわせたが、34本のシュートで5得点という結果に満足する者はいない。攻めなくては…という思いにからめとられた、メンタルの幼さ。相変わらずの決定力不足が出たに過ぎない。
25日の北朝鮮vsチャイニーズ・タイペイの結果にもよるが、次戦・北朝鮮戦(27日16:00)に勝たねばならないことは間違いない。北朝鮮に引き分け、得失点差でプレーオフやAFCユース本大会に進出することを考えてしまえば、この日5点は少ないかもしれない。だが、本来であれば2勝してすっきり進出を決めたいところだったのだ。そう思えばなんら迷うことはない。次戦は必勝、それだけのことだ。
次戦は「メンバーはどうなるかわからないが、戦い方はがらりと変わる」と吉田監督。そして「イージーミスは許されない」とも話す。もっとがちっと守ることができ、そして少ないチャンスで確実に1点を取れるメンバーに変更してくるだろう。
北朝鮮戦まで中3日、万端の準備で決戦に臨む。
以上
2005.11.24 Reported by 了戒美子
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U-18日本代表 次戦予定
●AFCユース選手権予選グループN 第3戦
11月27日(日)16:00キックオフ/熊本
U-18日本代表 vs U-18北朝鮮代表 -スコアボード速報-
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一覧へ【AFCユース選手権予選 U-18日本代表 vs U-18チャイニーズ・タイペイ代表 レポート】メンタルの弱さと決定力不足を露呈。不満の残るシュート34本、5得点。(05.11.24)
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