１ー２と敗れて、今季初の3連敗を喫し、首位陥落となったジェフ千葉戦。敗戦の痛みは選手個々の心からすっかりぬぐい去られたとは言い難いが、それでも、最後の望みをかけて戦う最終節・川崎フロンターレ戦に向け、『勝つこと』『逆転V』だけに照準をあわせて火曜日から練習を再開したガンバ大阪。最後の最後に突き付けられた厳しい試練を前に、練習前には選手、スタッフ全員を集め「ここまできたら相手のことを考えても仕方がない。上にいるチームよりしっかりといい準備をして最後の戦いに挑もう。８回裏に逆転されても、まだ９回表がある。この中の１人でも諦めたら終わりだ。全員が絶対にひっくり返すんだという強い気持ちを持って挑もう」と西野監督がゲキ。選手たちも、それぞれに気持ちを高めて、フィジカル中心の練習を行なった。この火曜日のトレーニングから、別メニューでの調整が続いていたFW大黒も本格合流。月曜日のオフを返上してまで回復に努めた努力が実を結び、川崎戦には間に合う見込み。MF二川については、相変わらず別メニューでの調整が続いているが、西野監督は水曜日の練習後、「二川も諦めずに準備させている。１０〜１５分でもやれそうなら、連れて行く。スピリットのある選手で勝ちたい」と話しており、MF二川もギリギリまで状態を見て、遠征帯同の可否をきめることになりそう。

　その水曜日の練習では、紅白戦を行なって、戦術を再確認。先発組には、FW大黒を含めたベストメンバーが顔を揃え「気持ちの入った紅白戦になったね」 と西野監督も満足顔。FW大黒の状態についても「チャンスがあってもまだ左膝は振り切れていないようだったが、本番は大丈夫だろう。今はまだ８０％くらいの仕上がりだが、動き自体は戻りつつあるし、あと数日間の中で少しでも状態があがれば」と、手応えを感じている様子だった。練習後、DF宮本は「ここ５試合は、３連敗もしているし１試合しか勝っていないですからね。ただ勝ちたいという気持ちが強い」と話したが、まさに、ここ数試合、勝つことに“飢えている”状態が続いている選手たち。そのことに感じているであろうストレスを、川崎戦でいかに発奮し、勝利を奪い取れるか。そのための練習は、残り２日。全員で、全力で、ガンバ大阪がラストスパートをかける。

以上

2005.11.30 Reported by 高村美砂

※J1上位トピックス：最終節で優勝の可能性のある5チームの今週のトピックスを順次掲載していきます。