●FIFAクラブワールドチャンピオンシップ トヨタカップ ジャパン2005 決勝戦
12月18日(日)19:20/横浜/66,821人
サンパウロFC 1−0 リバプールFC
得点:27'ミネイロ
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リバプールにとっては悔しい試合となってしまった。「90分ピッチを支配していた」(ルイス・ガルシア)にもかかわらず、勝利の女神には見放された。サンパウロを大きく上回る21本のシュート、CK17本のチャンスを作りながら、結局ゴールを奪うことができなかった。
前半開始早々、ジェラードのクロスからルイス・ガルシアのヘッドでゴールを脅かした欧州王者は、その6分後にも同じくジェラードのクロスにキューウェルが飛び込んで決定的な場面を作るなど、鋭い出足を見せた。しかし、一瞬の隙を突かれて先制を許し、直後にシャビ・アロンソのCKからルイス・ガルシアがねらったヘッドがクロスバーに嫌われると、試合は一進一退の攻防へ。南米特有の細かいパスワークを駆使し始めたサンパウロに対し、リバプールも持ち味の大きな展開力で同点弾をねらったが、シュートが枠に飛ばなかった。
後半に入るとリバプールは一方的に攻め立てた。ボールを持てば高い確率でゴール前まで運び、サイドから徹底的に押し込んだ。シャビ・アロンソの「ピッチの半分(敵陣)でプレーしてた」とのコメントは誇張表現ではなく、現実をほぼ忠実に言い当てていた。サンパウロはボールを持ってもピッチの両端で少しの間キープするだけで、およそ攻撃の形は作れず、後半のシュート数はわずかに1本だった。
だが、圧倒的に試合を支配しても、ゴールは遠かった。幾度となく決定機を作りながらシュートは枠を捉えず。後半はチーム全体で11本ものシュートを放ったが、モリエンテスはシュート2本で枠内0、ルイス・ガルシアは4の2、ジェラードも4の2(1本はFK)といった具合だった。また、枠内に飛んだとしても、そこにはGKロジェリオ・セニが待ち構えており、さらには62分のルイス・ガルシアのヘッド、66分のヒーピアのヘッド、89分のシナマポンゴルのシュートがいずれも決まったかに見えたが、オフサイドなどの判定となりノーゴール。涙を呑むことになった。
サンパウロが栄誉に輝いた要因はいくつかあるが、中でも南米クラブらしい強(したた)かさが挙げられる。
立ち上がりは欧州王者の個人技、組織力に完全に翻弄され、縦、サイドと自在の攻撃を見せる相手に対し、自分たちはパスコースさえ見つけるのが困難といった様子だった。しかし、彼らは一瞬の隙を見逃さなかった。リバプールが優勢に立つあまり中盤のチェックを若干怠っていることを察知。そして27分、DFファボンのパスをFWアロイジオが中盤まで下がって受けると、素早くDFラインの裏にスルーパス。右サイドから中央へと斜めに走り込んできたボランチ・ミネイロがスペースに飛び込み、ワントラップからGKとの一対一を制して先制弾を決めた。劣勢のなかでも狼狽せずにチャンスを探し、「かなり前から練習してきた形なので冷静に決めることができた」ねらい通りの一発で、欧州王者の連続無失点試合数を11で止めてみせた。
これで心にゆとりのできた南米王者はようやく自分たちの姿を見せるようになる。アウトゥオリ監督が「縦にスペースがあったので、ワンツーを多用した。我々の技術をもってすれば、DFのスペースを突くことが可能だと信じていた」と振り返ったように、ワンツーを随所に披露し、リバプールに冷や汗をかかせた。
後半は再び劣勢を強いられるようになったが、1点リードを踏まえてリスクを犯さず、今度は守備で奮闘。本来、攻撃的なチームだけに拙い部分もあったが、そこは「走りまくって勝たないといけないと思っていた」(シシーニョ)と必死の対応でカバー。そのシシーニョはキューウェルとのマッチアップで「足が速いからすごく難しかった」と苦しんだが、それでも集中を切らさなかった。そしてサンパウロはリバプールの怒涛の猛攻を凌ぎ切り、FIFAクラブワールドチャンピオンシップの初代王者、旧トヨタカップを含めれば通算3度目の栄冠に輝いた。
以上
2005.12.19 Reported by インターナショナルスポーツ&マーケティング(ISM)
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