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【第85回天皇杯準々決勝:浦和 vs 川崎F レポート】浦和がセットプレーで流れをつかむ。川崎Fは相馬直樹のラストゲームを飾れず。(05.12.24)

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●12月24日(土)第85回天皇杯準々決勝
浦和 2-0 川崎F(13:03/埼玉/27,589人)
得点者:69' マリッチ(浦和)、83' 堀之内聖(浦和)
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試合開始から浦和レッズは、右サイドの岡野雅行を使う場面が多いように思われた。ただ、山田暢久は「横からの攻撃を狙っていたわけではないが、中が堅かった」とサイド攻撃について振り返っている。岡野とマッチアップしていたのは、すでに今季での現役引退を表明していた川崎F・相馬直樹。前半の見どころの1つは、サイドでのこの攻防にあった。浦和は右ストッパーとして先発した細貝萌が、守備をこなしながら時折ポジションを捨てて攻撃参加した。川崎Fがその攻撃に対応すべくアプローチすると、さらに前に張っていた岡野にパスが出る。さらにポンテがフォローしてパスをつなぐ、という場面から攻撃を組み立てていた。ただ、ブッフバルト監督が「サイド攻撃を展開できていたが、中に入っていたのがマリッチだけだった」と中央の枚数の少なさを悔やむように、ラストパスが出た先の枚数が少なく、決定的な場面は数えるほどしか作れなかった。

対する川崎Fは、我那覇和樹が浦和陣内で受けたクサビのボールをきっちりと収めて起点を作り、そこから攻撃をスタートさせた。ただ、我那覇に対する2列目以降の選手のフォローアップが薄かった。本来2列目からフォローする役割を担ってきた中村憲剛は「もう少し押し上げて高い位置を取りたかった。今日は上下動が激しく、前の3人で最後まで攻め切れていた部分もあった。ためるよりもカウンターに入る形のほうが多かったですね」と分厚い攻撃が必ずしもできなかった理由を説明する。
ともにフィニッシュの局面での物足りなさを感じさせる試合展開だったが、それにしても両監督が次のように述べている通り、お互いに持ち味の出せた前半だった。
「前半については、両チームとも持ち味を出していた」(ブッフバルト監督)
「10人になるまでは一進一退で、両チームの持ち味が出た試合になった」(関塚隆監督)

ともにバランスを保つ試合展開ではあったが、その均衡は簡単に崩れる。前半のロスタイム。川崎Fの森勇介がラフプレーで三都主アレサンドロを倒し、2枚目のイエローカードを受けた場面だった。
「ゲームプラン的に崩れた」(伊藤宏樹)川崎Fは、後半の頭からマルクスを下げて原田拓を投入。最終ラインを4枚に変更。また中盤は、ボランチを3枚にして対応した。後ろの7枚が守りを固める形の川崎Fは、ディフェンスのバランスを保つことには成功するが、攻撃については前線の2枚が孤立する形になり、攻撃は単発に。つまり浦和はペースをつかむのだが、川崎Fのゴール前での硬さに決定機を作り出すことができなかった。そうした試合展開で威力を発揮するのがセットプレーである。川崎Fが10人での試合をうまくさばいていた69分の事だった。
右からのCK。ポンテが蹴ったボールは、ゴール中央でフリーになったマリッチにドンピシャで合う。それまでの難しい試合が嘘のような簡単なゴールだった。

得点の必要に駆られた川崎Fは、76分の谷口博之から長橋康弘、82分の我那覇から黒津勝へと交代のカードを切って同点ゴールを狙ったが、選手の並びが代わり、気持ちが前に向かったことでバランスが崩れた。黒津投入直後の83分に、岡野からのクロスを合わせた堀之内聖のヘディングシュートが決まり、浦和が2点目を挙げ、試合を決定付けた。
「勝てるチャンスはあったし、そういう形はあった。上位陣との対戦では先に点を取られた。もう少し後ろがガマンしたかった」と川崎Fの伊藤は視線を落としたが、寺田が「セットプレーで点が取れるチームは上位にいますね。そういう意味ではセットプレーの重要性を感じました」と振り返るように、緊迫した試合での1点の重みがあった。

試合後にACLについて尋ねられた浦和の選手は、一様に興味を示しつつも1つずつの試合の重要性を述べていた。期せずして準決勝は大宮アルディージャとのさいたまダービーとなった。ただでさえ負けられない準決勝がさらに重みのあるものになる。

試合後、激しくマッチアップを繰り返した浦和・岡野と川崎F・相馬が簡単に言葉を交わす姿が見られた。
「相変わらず早いね」と相馬が声をかけると、「前半走りすぎですよ。こっちもアップアップでしたよ」と岡野は答えたという。相馬にとって現役での最後の試合となったこの準々決勝を終えて岡野は「相馬さんが最後ということで、思い切ってやりました。相馬さんだけじゃないんですが、一緒に戦ってきた選手が辞めていく。その中で自分はがんばろうと思っています」と今後の自分のプレーについての心境を述べている。


以上

2005.12.24 Reported by 江藤高志
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