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【2006シーズン 戦力分析レポート:名古屋編】新監督を迎えヨーロッパ路線に回帰し、再生への一歩を踏み出した名古屋。(06.02.20)

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【今季の見どころ】

 今シーズン、名古屋が掲げたチームスローガンは『前線へ、その先へ。Grampus Challenge 2006』。昨年、これまでチームの核となっていたブラジル人選手が相次いで移籍。さらに監督までもがチームを離れた。ブラジル籍の監督・選手らをすべて手放すことで、まず、クラブの進む道を明らかにした名古屋。そして、オランダからフェルフォーセン監督を招いたことで、 “ヨーロッパ路線”に回帰し、チームを再生する方針を強く印象づけた。  

 フェルフォーセン監督が採用したシステムは4-4-2。しかも2列目の攻撃的MFが大きく両サイドに開いたワイドな形だ。ピッチを広く使うことにより、サイドチェンジを含めたより多くのサイド攻撃が展開され、真ん中の空いたスペースを効率よく使うことができる。今シーズンの名古屋は、このサイド攻撃が勝負のカギを握ると言える。そして、このポジションを支配する選手こそが、今シーズンの中心となるのは間違いない。  

 そこで注目されるポジション争いだが、この重要なポジションには、ベテラン藤田俊哉と昨シーズンチームMVPの中村直志で文句なく決まりだろう。そこへ食い込むと見られるのが、5年目の山口慶、ルーキーの片山奨典だ。昨シーズン左サイドで開眼した杉本恵太も、FWと2足のわらじを履く可能性もありそう。とはいえ、藤田と中村のコンビならば、監督の要求を形にできる力を持っている。2人の活躍で勝利するシナリオは容易に考えられる。  

 しかし、このシナリオを現実にするためには、FWの得点力がなければ成り立たない。ここは、日本代表復帰を果たすために柏から移籍してきた玉田圭司、そして杉本の“スピードスター”コンビが有力。この2人なら、藤田や中村からのパスにも反応できるし、パスが出された後に動き出しても追いつくスピードを持っている。また、練習試合でゴールを量産し、好調さをアピールした豊田陽平もスタメンに名乗りを上げている。豊田の高さは、ゴールをこじ開ける場面で必ず必要になってくるだろう。  

 一方、ワイドなシステムになったことにより、守備の重要性も高くなっている。移籍組のスピラールと有村光史、そして大森征之、秋田豊と、ベテラン勢が筆頭候補。しかし、ケガの秋田、別調整のスピラールと、CBの開幕スタメン争いは熾烈。そこで一歩抜け出たのは古賀正紘だ。開幕スタメンを勝ち取れば、定着も射程圏内だろう。また、新加入の竹内彬、右SBをものにしたい角田誠も、アピールを続けている。  

 最後になったが、実は最も注目のポジションは、ボランチ。昨シーズン、チームの攻守の要となった安英学、クライトンが移籍してしまった。韓国代表の金正友が入ったことで、一時は安との“南北ボランチ”が期待されたが、夢物語となってしまった。そんな中でチャンスが巡ってきたのは3番手に甘んじてきた吉村圭司に加え、急浮上してきたのが本田圭佑のボランチ起用。いずれにしても、的確なボールさばきで起点を作り、激しいスライディングもいとわずボールを奪いに行くプレースタイルの金とは、守備重視の吉村とも、攻撃的な本田とも、相性は良さそう。ゲーム展開次第では、ボランチの選手交代は頻繁に行われそうな予感だ。  

 すべてを一新して、再生の一歩を踏み出した名古屋。すぐには大きな結果は出ないかもしれない。しかし、すでに光は見えている。攻撃的なシステムで、勝利はもちろん、見ていて楽しい、エンターテインメントとしてのサッカーを展開してくれるはずだ。  

【注目の新戦力】

●DF3 スピラール 
 今シーズン、名古屋の移籍&新加入選手は逸材ばかり。特にDFは有力新戦力の宝庫。一番の注目はスロバキアA代表30試合出場の経験を持つCBのスピラール。2005-06シーズンは、所属していたCLUB BRUGGE(ベルギー)がチャンピオンズリーグに出場し、全5試合出場。191cmの長身で体を張ってゴールを守る迫力に加え、豊富な経験で安定感をもたらすのは必至。名古屋の堅守には不可欠な存在になりそうだ。  

●DF6 有村光史 
 左SBは、大分から移籍してきた有村。すでに練習試合で左SBに定着かと思わせるほどチームへの馴染みも早く、さすがベテランと思わせる安定した守備とバランスの良い攻撃参加。右利きというビハインドをものともせず、レフティーのライバル(渡邊圭二、新加入の片山、阿部翔平)を置き去りにするほど、上々の仕上がりを見せている。  

●MF32 青山隼 
 ユースからただ一人トップチームに昇格した青山は、U-19日本代表のボランチとしてカタール国際大会で優勝に貢献。世界基準のプレーが注目されている。練習試合ではCBで起用されるなど、ボランチ以外のポジションでの才能開花も期待される逸材だ。  

●MF8 金正友 
 中盤は、韓国代表で活躍する若きボランチ・金。韓国人選手特有の激しいプレーで、移籍した安に代わって攻守の要となる予感。まだ23才という若さもあり、今後の成長も楽しみな選手だ。  

●FW11 玉田圭司 
 そして、名古屋がもっとも欲しがっていた“得点力”として、白羽の矢が立ち、移籍してきたのが玉田。スピードを武器に、ゴールを量産してくれる期待大だ。玉田自信も、名古屋での活躍で日本代表復帰を狙っているだけに、大爆発してくれるに違いない。 
 新戦力の活躍で、名古屋のサッカーが変わる!  

【日本代表へイチオシ】

●MF24 本田圭佑 
名古屋で将来、日本代表に選ばれる選手として、誰もが本田圭佑の名を口にするだろう。昨シーズンルーキーイヤーながら31試合に出場。高卒新人選手とは思えないほどの存在感とメンタル、そしてアイディア豊富なプレーで、トップ下、左サイドハーフ、ボランチなど、攻撃の起点となるポジションで活躍し、1年目にしてチームの中心選手となった。2年目の今シーズンは、フェルフォーセン新監督の下、主にボランチでの起用が濃厚。名古屋でもU-20代表でも経験があるため「問題ない」ポジションだと本人も自信を見せているだけに、楽しみだ。  

 彼の武器は、左足から繰り出されるキラーパス。広い視野で素早く状況判断し、動き、前線にラストパスを繰り出していく。または、追い越す動きでゴールを狙う。そして最後まで勝負を諦めない強さ。そのルーキーらしからぬプレーやメンタルに、ピッチ上ではベテラン選手も一目置き、信頼を寄せる。今の日本代表に例えると、福西選手のようなプレーヤーではないかと思う。  

 飛び級で代表を狙うには、今の代表の中盤は層が厚すぎる。まずは名古屋で確実にポジションをものにすること。チーム優勝の原動力となること。そしてオリンピック代表、さらに日本代表へと、一歩ずつでいい、確実に“日本の本田”へと成長していってほしいと願う。  

【開幕時の布陣予想】

フェルフォーセン監督がベストだと考える布陣、4-4-2。しかもオランダサッカーの特徴である、ウイングがサイドに開き、ワイドなサイド攻撃を仕掛けるといった布陣だ。これによって相手のマークが左右に大きく開き、中にスペースができる。そこで中にパスを出して、ゴールを狙うのだ。中へ中へとボールを集めるのではなく、サイドに散らして、フィニッシュで中へ、というのが今シーズンの基本的な攻撃の形となる。もちろん、両SBもサイド攻撃に参加し、ウイングとともにサイドチェンジを交えながら、ワイドな攻撃を展開していく。  

この攻撃的布陣は、もちろん守備ありき。守備の場面では、両ウイング、SBともに、相手のサイド攻撃を早期に摘む必要がある。攻守の切り替えというスピードと、運動量が課せられた過酷なポジションではあるが、ボランチが守備的な傾向であることを考えれば、連携さえ合うようになれば、問題ない。最後の砦は長身のCB、そして代表正GK奪回を狙う楢崎正剛がいる。堅守からの波状攻撃が見えてくる、楽しみなフォーメーションである。  

Reported by 茂木美佐子


2006開幕直前 クラブ別キャンプ・戦力分析レポート
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