3月4日(土) 2006 J2リーグ戦 第1節
神戸 0 - 3 草津 (14:04/神戸ウイ/7,030人)
得点者:'49 山崎渡(草津)、'73 高田保則(草津)、'89 中井義樹(草津)
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J2開幕戦で、いきなりの番狂わせが起きた。J1から降格し、J2で再起を図ることになった神戸が、昨季J2最下位の草津に0-3と惨敗。初陣にしてJ2の洗礼を浴びる形となった。神戸は前半に数多くのセットプレーでチャンスを得るなど、この試合で22本のシュートを放ちながらも決定力を欠いてノーゴール。対する草津は0-0で迎えた後半、49分に右MF山崎のゴールで先制すると、その後も少ないチャンスを活かしてFW高田、MF中井が加点し、格上の相手から価値ある金星を挙げて、2006年最高のスタートを切った。
開幕を祝うかのような晴天で、絶好の行楽日和となった4日午後の神戸。昨季の屈辱をバネに、1年でのJ1復帰を誓う新生・神戸は、スタートダッシュを決めるべく、バクスター新監督のもと4-3-3のシステムでこの草津戦に臨んだ。ただし、新戦力のDFエメルソン トーメやMF小森田、中盤の核のひとりであるMF遠藤がコンディション不良のためベンチにも入らず、スターティングメンバーには神戸ユースから昇格したばかりのU-19日本代表候補DF柳川がストッパーの一角に抜擢された。また、3トップには右に朴康造、中央に茂木、左に近藤が起用された。一方の草津は、神戸戦に向けて「キャンプでやってきたことと内容を少し変えた」(植木監督)ということで、守備重視の3-5-2に。2トップには新加入の高田と太田が並んだ。
明らかに、前半は神戸のペースだった。キックオフ早々にCKを獲得し、4分にはホルヴィの右クロスから茂木のヘッドで最初の決定機を迎え、6分にも三浦の左クロスから北本がボレーを放つなど、序盤から一方的な展開に。10分過ぎから、草津も太田のヘッドや島田のループシュートなどで反撃するも、FK、CK、ロングスローといったセットプレーを中心に数多くのチャンスを得た神戸の流れは止まらない。しかし、それらも、33分のカウンターからの栗原のシュートしかり、39分のFKからの北本のシュートしかり、GKの好守やポストへの直撃など、運にも見放されて得点に至らなかった。シュートの数は15本も、結局は草津に無得点に抑えられたまま、神戸は前半を折り返すことになる。
そして後半早々、神戸は先に草津にゴールを許してしまう。49分、島田からの左クロスを、一時はGK本田がクリアするも、そのこぼれ球を山崎にフリーで右足を振り抜かれ、ゴールマウスをいとも簡単にこじ開けられた。まさかまさかの展開の始まりである。
その直後、神戸にもすぐに決定機は訪れたが、朴康造の右クロスにファーから入ってきた近藤はヘッドを合わせられず。さらにFKのチャンスも、三浦の直接ねらったボールは、無常にもクロスバーに弾かれた。
この辺りから、神戸に焦りが如実に表れる。連係もチグハグになり、動き出しも悪くなった。「押し込まれても耐えればチャンスがあると思っていた。後半には相手の足が止まるだろうから、少ないチャンスを入れれば勝てるかなとも思った」と島田が言うような形になり、まさに草津の術中に神戸ははまっていく。
すると、73分には草津の速いサイドからの攻めについていけず、島田の左クロスを高田にヘッドで叩き込まれ、リードを2点に広げられた。この時点で、ほぼ勝負は決まっていたと言える雰囲気だった。その後、草津の老獪なプレーに神戸は自らの形も作れないまま、時間は過ぎでゆくばかり。ロスタイムには柳川のリスタートを受けたGK本田が草津FWのプレスにたまらずクリアミス。これを中井に決められ、万事休す。終わってみれば、0-3という想定外の結果で、神戸は開幕戦を最悪の形で終えてしまった。
試合後、バクスター監督は「ネガティブなところばかりが出た試合。今日の結果を見た限りでは、これからは非常にタフな旅になることだろう」と失望の色を隠せなかった。神戸の各選手も一様にショックを受け、サポーターも痛烈なブーイングを浴びせざるを得ない状況だった。
だがしかし、まだ48分の1が終わったところである。過去にJ1から降格し、再び昇格したどのチームも、どこかで悩み苦しむもの。ある意味において、出鼻でそれをすべて出し尽くした感のある神戸は、ここから這い上がるだけである。主将の三浦が言うように、「今日の敗戦を考えても仕方ないので、次から全部勝つつもりでやっていきたい」ということである。まだまだ先は長いのだ。
また、この1試合の意味は草津も分かっていて、「今日の結果はたまたまよかっただけ」(GK高木)、「(今回は)金星であり、ラッキーな勝利。これでできると思うと、劣っている部分が見えなくなる」(植木監督)と、長期戦となるJ2の経験を踏まえて、頭をすでに次の試合へと切り替えているのである。
思惑とは外れて、スタートダッシュにつまづいてしまった神戸。しかし、この教訓を活かすも殺すも、これからの取り組み方にかかってくる。まだまだJ1再昇格への道のりは長く険しい。
以上
2006.3.04 Reported by 前田敏勝
J’s GOALニュース
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