3月18日（土）J1 第3節 大宮 vs 新潟（15:00KICK OFF/埼玉）
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第2節を終えて勝点4。オフシーズン、移籍による大幅なメンバーチェンジを行った今季の大宮にとって悪くない数字に思える。が、この2試合を振り返ってもらうと選手たちは案外硬い表情を見せる。キャプテン奥野も2試合通じての立ち上がりの悪さに言及し、その要因として気持ちがまとまっていない、だから一歩目が遅れ、セカンドボールが拾えない、と主にメンタル的要素が強いと説明を加える。三浦監督の感想も、この2試合の立ち上がりは「思ったより悪い」のだそうだ。大幅にメンバーが変わっていることなどが原因にあると言いつつも「昨年までは、相手に攻めさせている感覚。今年はそうじゃない」。
確かに、決定的なピンチが昨年よりも多いというディフェンス面の不安定さが、2試合とも前半に如実に出た。第2節の福岡戦での失点は開始早々の9分、開幕戦の失点も開始からわずか12分のこと。その立ち上がりの意識付けが、先週から今週への大きな課題・修正点だった。目に見えた修正が出来る点ではないだけに、成果の程は試合当日のお楽しみということになる。

ただ2試合を終え、見えたのは不安要素だけではない。三浦監督も認める今季のストロングポイントのひとつがセットプレー。得点が確実に計算できるようになったことは大きい。キッカー小林大悟と「中が強いから、とにかくいいボールさえ入れれば」（小林大）というトニーニョ、土屋らとの信頼関係はすでにこの2試合5得点で培われたようだ。小林大は笑いながら言う。「シーズン終わってみたら全部のアシストがセットプレーだったとかって面白いね」。あくまで冗談ではあるが、そのくらいの自信を付けつつあるということなのだろう。

さて、第3節・新潟戦に向かう大宮。今週も週の半ばに紅白戦を行ったが、そこからのスタメン予想がなかなか難しい。
約20分×3本の紅白戦では4-4-2と4-5-1の両パターンを試し、主力組のメンバーも若干代えながら行った。最終ラインの両サイドバック波戸と土屋、センターバックの奥野はそのまま代わらないだろうが、もう1人のセンターバックに冨田が入るパターンとトニーニョが入るパターン、両方を試した。また中盤には小林慶行・小林大は代わらず出場していたが、小林慶のポジションは様々に変化していた。ボランチをマーカス+佐伯、小林慶+マーカス、佐伯+小林慶の3パターンで試し、トップの組み合わせもマルティネス+小林慶、桜井+森田、マルティネス+若林の3パターン試した。
三浦監督の考えでは、5月の中断期間までに固定できればいいというスターティングメンバーは、いつどの練習を見ても常に組み合わせを試しているように見える。ただ、今節のメンバーが決まっていないわけではなさそうで「直前まで決まらないのは選手にも良くないと思うから」と週半ばの時点で三浦監督の中ではある程度固まっているようでもあった。

今節対戦する新潟は、昨年のリーグ戦では2敗している手強い相手。「メンバーも若返ってるし勢いのあるチーム。昨年とは全然違うんじゃないかな。戦い方はカウンター重視、外国人が結果を出しているところがうちと違う」と三浦監督。エジミウソン、矢野の2トップに運動量の多い中盤が脅威となりそうだ。だが、「新潟対策がどうのこうのではなく、今はまず大宮のサッカーをできるようにしたい」と三浦監督以下、選手も口を揃える。この2試合の反省点、前半の入り方がまず鍵となってくる。
「今季3試合目。この試合がここまでの戦いと変わらないと今季は厳しいのかな」と、今後を占う大事な一戦として位置づける三浦監督。新潟とのリーグ戦通算成績は9勝3分10敗。ここで五分に戻し、今季の上昇気流に乗っていきたいところだ。


以上

2006.03.17 Reported by 了戒美子