3月29日(水) 2006 ヤマザキナビスコカップ
新潟 3 - 3 清水 (19:00/新潟ス/25,666人)
得点者:'7 矢島卓郎(清水)、'24 田中亜土夢(新潟)、'31 エジミウソン(新潟)、'48 久保山由清(清水)、'82 太田圭輔(清水)、'89 エジミウソン(新潟)
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両チームとも、ルーキーが結果を出した。清水は前半7分、初スタメンのFW矢島卓郎のプロ入り初ゴールで先制。ペナルティーエリア付近でカットしたボールをドリブルで持ち込み、豪快に決めた。新潟も地元出身のルーキー、MF田中が初ゴール。前半24分に左サイドのクロスからのこぼれ球を押し込んだ。カップ戦らしく若手がアピールした。
試合は後半に勝ち越しを許した新潟が、ロスタイムにエジミウソンのこの試合2ゴール目で追いつき、3-3で引き分けた。
ポーカーフェイスが一気に笑顔に変わった。先輩たちの手荒い祝福がうれしかった。左足で放ったゴールの感触を確かめる
間もなく、田中は歓喜の中に包まれた。「シュートを絶対に打ちたかった。点を取れたことはうれしいです」。
前半24分、左サイドの鈴木健太郎がクロス。これに合わせて鈴木慎吾がヘディングシュートを狙う。清水のGK西部洋平がセーブしたボールが田中の目の前に転がった。「こぼれ球は特に狙っていた。キーパーの体勢が崩れたら打つつもりだった」。絶好の場面。迷いはなかった。
試合はエジミウソンがロスタイムに起死回生の同点弾を決めた。劇的なドローでもある。ただ、そのシーンよりも、新潟サ
ポーターが沸いたのは18歳のルーキーの初得点の瞬間だった。
JFA・Jリーグ特別指定選手だった昨年の第33節名古屋戦以来、2度目の公式戦のスタメン。そして初めて90分間、ピッチに立ち続けた。「最後の方はきつかった」と言うが、「最初からガンガンいくつもりだった」と力を出し押しみせずに走った。放ったシュートはエジミウソンと並ぶ5本。今季は開幕からベンチ入りし、リーグ戦3試合に途中出場している。だが、昨季の2試合と合わせてもまだシュートを1本も打っていなかった。
「試合で緊張したことはないです。持ち味は得点に絡むプレー。積極的にゴールを狙うこと」と堂々と言い切る強心臓の持
ち主。それだけにシュートすら打てない自分自身に不満を募らせていた。それを思い切り発散させた。初得点後もペナルティーエリア付近でプレーし続けた。「もっと落ち着いてゴールを狙わないと。もう1点は取れた」。そんな反省も手ごたえの裏返しだ。
もっとも、最初に試合を動かしたのは清水の矢島だった。「僕にとって大切なアピールの場だった」。その言葉通りに、この試合のチームのファーストシュートをきっちり結果につなげた。前半7分、ゴール前で相手守備陣を素早く交わし、GKと1対1に持ち込む。冷静に動きを見ながら、強烈なシュート。文句なしの得点。清水の長谷川健太監督も「矢島らしいゴール。これからチームの武器になる」と絶賛した。ただ、本人の自己採点は辛い。「得点はうれしいけど、試合は勝てなかったし、納得はできません」。勝利への貢献を強く意識する。
新潟は田中のほか、DF三田光、鈴木健太郎が今季初スタメン。鈴木監督は「若手のパフォーマンスを見る」とアピールの場としてチャンスを与えた。田中が結果で応えたことは収穫の1つ。ただ、クロスから簡単に失点を許すなど、チーム自体はあらためて守備の課題が浮き彫りにもなった。
一方、清水はリーグ戦第5節大宮戦からスタメンで4選手を入れ替えてきた。矢島のほか、枝村匠馬、杉山浩太のダブルボランチがバランスに注意しながら丁寧にプレー。今後につながる内容を残した。だが、要所の守備に隙が見えたことも確かだった。
ともに若手のプレーが軸になった中、収穫と課題の両方を手にした試合だった。
以上
2006.03.29 Reported by 斎藤慎一郎
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